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供給規程って、水道事業者と工事事業者の取り決めなのかな。
あと、申し込めば必ず給水してもらえるものなの?
この記事の要点
供給規程が定める責任の相手は水道事業者と水道の需要者です。指定給水装置工事事業者ではありません。
対象になるのは貯水槽水道で、専用水道ではありません。この差し替えが令和7年に出ています。
給水契約は正当の理由がなければ拒めませんが、いかなる場合でも拒めないわけでもありません。
条文の言葉を1つだけ入れ替えて出してきます。
入れ替わるのは相手か、条件です。まず供給規程の中身から見ます。
料金と、費用の負担区分と、その他の供給条件です。
水道法(昭和32年法律第177号)第14条第1項
水道事業者は、料金、給水装置工事の費用の負担区分その他の供給条件について、供給規程を定めなければならない。
この供給規程が満たすべき要件は5つあり、料金が公正妥当であること、料金が定率又は定額で明確に定められていることなどが並びます。
定めたら終わりではなく、水道事業者は供給規程をその実施の日までに一般に周知させる措置をとらなければなりません。この記述は令和6年と令和7年に正しい肢として出ています。
水道の需要者です。工事事業者ではありません。
同 第14条第2項第3号
水道事業者及び水道の需要者の責任に関する事項並びに給水装置工事の費用の負担区分及びその額の算出方法が、適正かつ明確に定められていること。
この「水道の需要者」を「指定給水装置工事事業者」に差し替えた肢が、令和4年と令和6年の2年度とも誤りとして出ています。
供給規程は水道事業者と指定給水装置工事事業者の取り決めではなく、水を供給する側と受ける側の条件を定めるものです。
貯水槽水道です。
貯水槽水道が設置される場合は、貯水槽水道に関し、水道事業者及び当該貯水槽水道の設置者の責任に関する事項を適正かつ明確に定めます。
「専用水道が設置される場合においては、専用水道に関し…」とした肢は、令和7年に誤りとして出ています。
条文は貯水槽水道を「水道事業の用に供する水道及び専用水道以外の水道であつて、水道事業の用に供する水道から供給を受ける水のみを水源とするもの」と定義しており、専用水道は明文で除かれています。
原則は受けますが、例外があります。
同 第15条第1項
水道事業者は、事業計画に定める給水区域内の需要者から給水契約の申込みを受けたときは、正当の理由がなければ、これを拒んではならない。
条文は「正当の理由がなければ」と条件を付けています。逆にいえば、正当の理由があれば拒めます。
「いかなる場合であっても、これを拒んではならない」とした肢は、令和元年と令和6年の2年度とも誤りとして出ています。
令和7年には「正当な理由があれば、給水契約の申込みを拒むことができる」が正しい肢として出ており、逆から同じことを聞いています。
2つの条文に分かれています。
| 根拠 | 止められる場合 |
|---|---|
| 第15条第2項 | 水の供給命令を受けた場合、または災害その他正当な理由があってやむを得ない場合。区域と期間をあらかじめ関係者に周知させる |
| 第15条第3項 | 料金を支払わないとき、正当な理由なしに給水装置の検査を拒んだとき、その他正当な理由があるとき。供給規程の定めによる |
第2項は区域全体を一時的に止める話で、第3項は個別の需要者に対する停止です。第3項はその理由が継続する間と限られています。
このほか、給水装置の構造及び材質が政令で定める基準に適合していないときも、第16条により申込みを拒み、または給水を停止できます。
選べません。
給水区域内で水道水の供給を受けようとする需要者には、その水道事業者以外の水道事業者を選択する自由はありません。この記述は令和元年と令和6年に正しい肢として出ています。
「希望すればその水道事業者以外の水道事業者から水道水の供給を受けることができる」とした肢は令和5年に、「正当な理由があれば自由に選択することができる」とした肢は令和7年に、いずれも誤りとして出ています。
選べないからこそ、料金や供給条件を供給規程で公正妥当に定め、不当な差別的取扱いを禁じています。2つの条文はつながっています。
供給規程が定める責任は、誰と誰のものか。
水道事業者及び水道の需要者です。「指定給水装置工事事業者」とした肢は令和4年と令和6年に誤りとして出ています。
供給規程に責任の事項を定める対象はどの水道か。
貯水槽水道です。条文は貯水槽水道を専用水道以外のものと定義しており、「専用水道」とした肢は令和7年に誤りとして出ています。
給水区域内からの給水契約の申込みは必ず受けるか。
正当の理由がなければ拒めませんが、正当の理由があれば拒めます。「いかなる場合であっても拒んではならない」とした肢は2年度とも誤りです。
個別の需要者への給水を停止できるのはどんなときか。
料金を支払わないとき、正当な理由なしに給水装置の検査を拒んだとき、その他正当な理由があるときで、供給規程の定めにより停止できます。
需要者は水道事業者を選べるか。
選べません。給水区域内で供給を受けようとする需要者に、その水道事業者以外を選択する自由はありません。
> 給水装置が基準に適合しないときの扱いはクロスコネクションもあわせて確認する
> 構造及び材質を理由に止める場合は水道法第16条(給水装置の構造及び材質)で扱っています
供給規程の具体的な内容は水道事業者ごとに定められています。料金や手続きは所管の水道事業者の供給規程をご確認ください。
解説の中でこの記事を参照している過去問が20問あります。正誤の判定は公益財団法人 給水工事技術振興財団が公表した正答番号によります。この論点が出題された過去問がこの20問で全部、という意味ではありません。
参考資料
※ この記事の確認日:2026年8月
水道行政
給水装置の構造及び性能
給水装置の概要
給水装置工事事務論
給水装置施工管理法
まちがえやすいポイント
差し替えられるのは、いつも名詞1つか条件1つです。
責任の相手は「水道の需要者」、対象は「貯水槽水道」、契約は「正当の理由がなければ」。ここに工事事業者・専用水道・いかなる場合でもが入ったら誤りです。
水道事業者を選ぶ自由も同じで、ないが正解です。選べるという書き方は2年度とも誤りでした。