給水装置工事主任技術者 独学ガイド

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ライニング鋼管とは?管端防食が要る理由と強度・耐食性の分担

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どちらが強度でどちらが耐食性か、毎回迷う。

管端防食が要る理由も曖昧なままだ。

この記事の要点

鋼管が強度を、ライニングが耐食性を受け持ちます。

切った管端は鋼が露出するので、管端防食が必要になります。

用途の記号はVA・VB・VDの3つです。

2つの材料が役割を分け合っている管です。

試験ではその役割が逆にされました。

ライニング鋼管の構造と管端防食を示す図。鋼管が強度を受け持ち、ライニングが耐食性を受け持つ。管の内面が樹脂のライニングで外側が鋼管。ねじ接合部や管端部は切ればそこだけ鋼が露出するため腐食しやすく、管端防食継手あるいは管端防食コアが必要になる。ねじ接合に使う継手は管端防食継手・樹脂コーティング管継手・外面樹脂被覆継手。管端防食形継手には内面だけ樹脂被覆したものと内外面とも樹脂被覆したものがある。硬質塩化ビニルライニング鋼管の記号は、SGP-VAが屋内配管、SGP-VBが屋内配管と屋外露出配管、SGP-VDが地中埋設配管と屋外露出配管。
弱点は切った管端。※関係をつかむための模式図。

鋼管とライニングはどちらが何を受け持つのか

鋼管が強度、ライニングが耐食性です。

「強度に対してはライニングが、耐食性等については鋼管が分担できるようにしたものである」とした肢は、令和5年に誤りとして出ています。

役割を入れ替えただけの形です。樹脂が強度を持つわけがなく、鋼が水に強いわけでもないと考えれば取り違えません。

ライニングは管の内面、あるいは内外面に施されます。

同じ論点は令和元年にも「機械的強度は小さい」とした肢で出ており、これも誤りでした。令和6年は逆に「機械的強度が大きく、耐食性に優れている」が正しい肢です。

なぜ管端に防食が要るのか

切った面は鋼がむき出しになるからです。

水道施設設計指針「給水栓水の水質異常」1)鋼管や鋳鉄管による水質異常

給水管の内面にライニングを施されている場合でも、ねじ接合部や管端部は腐食しやすく同様な現象が起こることから、腐食防止のため、管端防食継手あるいは管端防食コアにより適切な防錆措置を施す必要がある。

ここでいう「同様な現象」は赤水です。管の地肌が水に直接触れると鉄錆が生じます。

赤水そのものは給水装置の異常現象で扱っています。侵食の仕組みは金属管の侵食と防食です。

亜鉛めっき鋼管はいまも使えるのか

水道用としては規格から外れています。

同資料

従来使用されていた亜鉛めっき鋼管は腐食しやすく、スケールが発生し、赤水の原因となることから、平成9年9月に規格の適用範囲から水道用が削除された。また、鋼管の内面に種々のライニングを施した複合管が規格化されている。

ライニング鋼管は、この亜鉛めっき鋼管に代わるものとして規格化された複合管です。既設に残っていればスケールによる出水不良の原因になります。

継手にはどんな種類があるのか

ねじ接合が一般的で、継手は3種類です。

給水装置標準計画・施工方法 3.8 配管工事 1)ライニング鋼管の接合

継手の種類としては、管端防食継手、樹脂コーティング管継手、外面樹脂被覆継手等がある。

「管端防食形継手には、内面を樹脂被覆したものと、内外面とも樹脂被覆したものがある。外面被覆管を地中埋設する場合は、外面被覆等の耐食性を配慮した継手を使用する」は、令和5年に正しい肢として出ています。

一方、「管端防食形継手は、硬質塩化ビニルライニング鋼管用、ポリエチレン粉体ライニング鋼管用としてそれぞれ別に規格化されている」とした肢は、同じ年に誤りとして出ています。

令和6年は逆に「硬質塩化ビニルライニング鋼管及びポリエチレン粉体ライニング鋼管兼用である」が正しい肢として出ています。内面・内外面の被覆を説明した肢も、この年に同じ文で正しい肢でした。

外面樹脂被覆継手を「使用する場合」に防食テープが要るとした肢は、令和3年と令和7年の2年度とも誤りです。令和5年の「使用しない場合は防食処理を施す必要がある」が正しい形でした。

接合の手順は給水管の接合で扱っています。

SGP-VA・VB・VDはどう使い分けるのか

配管する場所で分かれます。

記号 一般的な用途
SGP-VA 屋内配管
SGP-VB 屋内配管及び屋外露出配管
SGP-VD 地中埋設配管及び屋外露出配管

この対応は令和5年に正しい肢として出ています。外に出るほど、外面の守りが要るという並びです。

令和6年は「SGP-VBは、地中埋設に適しており」とした肢が誤りでした。地中埋設に使うのはVDのほうです。

まちがえやすいポイント

強度が鋼管、耐食性がライニングです。入れ替えた肢が出ます。

ライニングしてあっても、切った管端は守られていません。だから管端防食が別に要ります。

管端防食形継手は、ライニングの種類ごとに別々に規格化されているわけではありません。

理解度チェック

Q.

ライニング鋼管で強度を受け持つのはどちらか。

鋼管で、ライニングが耐食性を受け持ちます。逆にした肢は令和5年に誤りでした。

Q.

なぜ管端防食継手や管端防食コアが必要か。

ライニングを施していても、ねじ接合部や管端部は腐食しやすいためです。赤水の原因になります。

Q.

亜鉛めっき鋼管が水道用の規格から削除されたのはいつか。

平成9年9月です。腐食しやすくスケールが発生し、赤水の原因となるためです。

Q.

ライニング鋼管のねじ接合に使う継手を3つ挙げよ。

管端防食継手、樹脂コーティング管継手、外面樹脂被覆継手です。

Q.

地中埋設配管に使われるのはどの記号か。

SGP-VDです。屋外露出配管にも使われます。

まとめ

  • 鋼管=強度ライニング=耐食性。逆にした肢が出る。
  • ねじ接合部・管端部は腐食しやすく、管端防食継手あるいは管端防食コアが要る。
  • 亜鉛めっき鋼管は平成9年9月に水道用が規格から削除された。
  • 継手=管端防食継手・樹脂コーティング管継手・外面樹脂被覆継手。
  • 記号=VAが屋内、VBが屋内と屋外露出、VDが地中埋設と屋外露出。

> 管の防食全般は金属管の侵食と防食で扱っています

> ライニングに使われる樹脂そのものは硬質ポリ塩化ビニル管で扱っています

規格の内容は改正されることがあります。実際の材料選定は水道事業者の指定にしたがってください。

関連する過去問解説

解説の中でこの記事を参照している過去問が12問あります。正誤の判定は公益財団法人 給水工事技術振興財団が公表した正答番号によります。この論点が出題された過去問がこの12問で全部、という意味ではありません。

過去問解説の一覧(年度別・科目別)へ

参考資料

  • 厚生労働省「水道施設設計指針」抜粋(PDF)9.5 給水栓水の水質異常。管端部の腐食と管端防食、亜鉛めっき鋼管の規格からの削除は同資料によります。
  • 国土交通省「給水装置標準計画・施工方法」(PDF)3.8 配管工事。継手の3種類は同項によります。
  • SGP-VA・VB・VDの用途、および鋼管とライニングの役割分担については、上記2資料に記述がありません。本記事の記述は、公益財団法人給水工事技術振興財団が公表した正答番号から確定できたものです(令和元年 問42・問43、令和3年 問17、令和5年 問18・問41、令和6年 問42、令和7年 問13)。
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給水装置工事主任技術者の用語・過去問を、国土交通省の給水装置標準計画・施工方法など一次資料にあたって整理しています。

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給水装置工事主任技術者の用語・過去問を、一次資料にあたって整理しています。

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