T
埋設物のことは道路の下だから道路管理者にきくのかな。
そもそも誰に何を確認するのか整理できていない。
この記事の要点
確認先は工事申込者・水道事業者・現地・その他の4つです。標準計画の表-2.1.1が振り分けています。
各種埋設物の有無は埋設物管理者です。道路管理者に確認するのは道路の状況のほうです。
受水槽方式の場合は現地調査で確認します。水道事業者に確認するとした肢は令和7年に誤りでした。
問われるのは調査の中身ではなく、確認する相手のほうです。
表の右端に並ぶ「その他」の欄を覚えれば、ほとんど取れます。
工事の依頼を受けたときに、現場の状況を把握するための調査です。
給水装置標準計画・施工方法 2.1 基本調査
1 給水装置工事の依頼を受けた場合は、現場の状況を把握するために必要な調査を行うこと。
2 基本調査は、計画・施工の基礎となる重要な作業であり、調査の良否は計画の策定、施工、さらには給水装置の機能にも影響するものであるので、慎重に行うこと。
この2つをそのまま書いた肢は、令和4年と令和5年に正しい肢として出ています。
基本調査は事前調査と現場調査に区分されます。内容によって、工事申込者に確認するもの・各水道事業者に確認するもの・現地調査により確認するものがあります。
基本調査は口径の決定までの基本計画の入口にあたります。
表-2.1.1の右側が、確認する場所の欄です。
| 確認先 | 主な調査項目 |
|---|---|
| 工事申込者 | 工事場所/使用水量/屋内配管/工事に関する同意承諾の取得確認/建築確認 |
| 水道事業者 | 配水管の布設状況/既設給水装置の有無/既設給水管から分岐する場合 |
| 現地 | 屋外配管/道路の状況/各種埋設物の有無/現場の施工環境/受水槽方式の場合 |
| その他 | 道路の状況=道路管理者/各種埋設物の有無・現場の施工環境=埋設物管理者/同意承諾=利害関係者/分岐=所有者 |
1つの項目に複数の○が付くこともあります。既設給水装置の有無は工事申込者・水道事業者・現地・所有者の4か所すべてに印があります。
「現地調査確認作業は、既設給水装置の有無、屋外配管、現場の施工環境など」とした記述は、令和5年と令和7年に正しい肢として出ています。
埋設物管理者です。道路管理者ではありません。
表-2.1.1の8番目が「各種埋設物の有無」で、調査内容は種類(下水道・ガス・電気・電話等)、口径、布設位置です。その他の欄には埋設物管理者と書かれています。
「水道管、下水道管、ガス管、電気ケーブル、電話ケーブル等の埋設物の有無を道路管理者に確認する」とした肢は、令和5年と令和7年の2年度とも誤りでした。
道路管理者が出てくるのは7番目の「道路の状況」です。調査内容は種別(公道・私道等)、幅員、舗装別、舗装年次になります。
9番目の「現場の施工環境」も、その他の欄は埋設物管理者です。施工時間(昼・夜)や関連工事を確認します。
令和4年は、この施工環境を「所轄警察署への確認」とした肢が誤りでした。表に所轄警察署は出てきません。
実際の工事で警察署と関わるのは道路使用許可などの場面で、基本調査の表とは別です。安全管理では立会いや協議の相手が別途問われます。
現地です。
表-2.1.1の11番目「受水槽方式の場合」は、調査内容が受水槽の構造、位置、点検口の位置、配管ルートで、○が付いているのは現地の欄だけです。
「受水槽の構造、有効容量、設置位置、点検口の位置、配管ルートなどを水道事業者に確認する」とした肢は、令和7年に誤りとして出ています。
受水槽そのものの方式は受水槽式給水の3方式で扱っています。
工事申込者に確認し、相手は利害関係者です。
12番目の「工事に関する同意承諾の取得確認」は、調査内容が分岐の同意、私有地給水管埋設の同意、その他利害関係人の承諾です。
○が付くのは工事申込者の欄で、その他の欄は利害関係者になります。
「工事に関する同意承諾の取得状況を埋設物管理者に確認する」とした肢は、令和7年に誤りとして出ています。
10番目の「既設給水管から分岐する場合」も、その他の欄は所有者です。分岐に関わる相手は埋設物管理者ではありません。
1か所あります。ここは公表正答を優先します。
令和4年に正しい肢として出たのが「水道事業者への調査項目は、既設給水装置の有無、屋外配管、供給条件、配水管の布設状況などがある」という記述です。
このうち表-2.1.1で水道事業者の欄に○が付いているのは、既設給水装置の有無と配水管の布設状況の2つです。
屋外配管と供給条件には、水道事業者の○がありません(屋外配管は工事申込者と現地、供給条件は表に項目自体がありません)。
それでもこの肢は公表正答で正しいとされています。表は「標準的な」調査項目を示したものなので、実務で水道事業者に確認する範囲とは完全には一致しません。
一方で令和5年は「水道事業者への調査項目は、工事場所、使用水量、屋内配管、建築確認などがある」とした肢が誤りでした。屋内配管と建築確認まで入れると誤りになります。
各種埋設物の有無は誰に確認するか。
埋設物管理者です。道路管理者とした肢は令和5年と令和7年の2年度とも誤りでした。
道路管理者に確認するのは何か。
道路の状況です。種別(公道・私道等)、幅員、舗装別、舗装年次を確認します。
受水槽方式の場合、どこで確認するか。
現地です。受水槽の構造、位置、点検口の位置、配管ルートを確認し、水道事業者とした肢は令和7年に誤りでした。
現地調査で確認するものを3つ挙げよ。
既設給水装置の有無、屋外配管、現場の施工環境などです。この記述は令和5年と令和7年に正しい肢として出ています。
工事に関する同意承諾は誰に確認するか。
工事申込者です。その他の欄は利害関係者で、埋設物管理者とした肢は令和7年に誤りでした。
> 調査のあとの流れは給水方式の決定、計画使用水量の決定、口径の決定と続きます
調査項目や確認先の運用は、水道事業者の設計施工指針によって異なる場合があります。実際の工事では所管の水道事業者にご確認ください。
解説の中でこの記事を参照している過去問が4問あります。正誤の判定は公益財団法人 給水工事技術振興財団が公表した正答番号によります。この論点が出題された過去問がこの4問で全部、という意味ではありません。
参考資料
※ この記事の確認日:2026年8月
給水装置施工管理法
給水装置の構造及び性能
給水装置の概要
水道行政
給水装置工事事務論
まちがえやすいポイント
調査内容ではなく、確認する相手だけが差し替えられます。
埋設物は埋設物管理者、道路の状況は道路管理者。この2つを逆にした肢が繰り返し出ています。
受水槽方式は現地だけ、同意承諾は工事申込者と利害関係者です。表の右端の欄をまとめて覚えるのが早道です。