給水装置工事主任技術者 独学ガイド

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ボールタップとは?ダイヤフラム式との違いと止水位の変動

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ダイヤフラム式にした利点が分からない。

止水位の変動は大きいのか小さいのか。

この記事の要点

ボールタップは浮玉の上下で自動的に弁を開閉します。

ダイヤフラム式は圧力室内部の圧力変化を使います。

ダイヤフラム式は止水位の変動が小さいのが特徴です。

2つの方式で、水位を決める仕組みが違います。

そこが分かると、どちらが安定するかも決まります。

ボールタップとダイヤフラム式ボールタップを比べた図。ボールタップは浮玉の上下によって自動的に弁を開閉する構造で、水洗便器のロータンクや受水槽に使い、水を一定量貯めるための給水用具。ダイヤフラム式ボールタップは圧力室内部の圧力変化を利用しダイヤフラムを動かして吐水・止水を行い、給水圧力による止水位の変動が小さく、大きいとした肢は令和4年に誤り。ロータンクに組み合わせて使われる。説明の付け替えとして、給水の開始・中止及び給水装置の修理その他の目的で給水を制限又は停水するという記述を単水栓の説明とした肢は誤り。
左が浮玉式、右がダイヤフラム式。※関係をつかむための模式図。

ボールタップはどうやって水を止めるのか

浮玉が上下して弁を開閉します。

「ボールタップは、浮玉の上下によって自動的に弁を開閉する構造になっており、水洗便器のロータンクや受水槽の水を一定量貯める給水用具である」は、令和4年に正しい肢として出ています。

同じ定義が令和元年・令和4年・令和6年の3年度に出ています。令和元年は「フロートの上下によって」、令和6年は「浮玉」を空欄にした穴埋めでした。

使う場所は水洗便器のロータンク受水槽です。どちらも水を一定量貯めるための器具です。

受水槽まわりでは浸出性能基準の適用対象にもなります。

ダイヤフラム式は何が違うのか

浮玉ではなく圧力で動かします。

「圧力室内部の圧力変化を利用しダイヤフラムを動かすことにより吐水、止水を行う」という機構の説明は、令和4年の肢でも用いられています。

ダイヤフラムは薄い膜で、圧力室の中の圧力が変わると動きます。この動きで水を出したり止めたりします。

止水位の変動はどちらが小さいのか

ダイヤフラム式です。

「ダイヤフラム式ボールタップは、圧力室内部の圧力変化を利用しダイヤフラムを動かすことにより吐水、止水を行うもので、給水圧力による止水位の変動が大きい」とした肢は、令和4年に誤りとして出ています。

誤っているのは最後の「大きい」だけです。機構の説明は正しく書かれています。

止水位が安定することが、この方式を選ぶ理由になります。

令和3年は、同じ機構の説明に「止水間際にチョロチョロ水が流れたり絞り音が生じることがある」と続けた肢が誤りでした。末尾に付け足す語を変えて誤りにする形が2年度とも使われています。

故障するとどうなるのか

ロータンクの水位で分かります。

過去問では、ダイヤフラム式ボールタップ付ロータンクの故障が繰り返し出ています。水位が上がらない水が出ない水が止まらないという3つの状態で、それぞれ原因が違います。

具体的な原因と処置は給水用具の故障と対策で扱っています。

単水栓と止水栓を取り違えない

説明の付け替えが出ます。

「単水栓は、給水の開始、中止及び給水装置の修理その他の目的で給水を制限又は停水するために使用する給水用具である」とした肢は、令和4年に誤りとして出ています。

令和6年も、まったく同じ文が誤りとして出ています。2年度とも一字一句同じ形でした。

この説明は止水栓のものです。令和4年の同じ問題では、甲形止水栓について「流水抵抗によって、こまパッキンが摩耗して止水できなくなるおそれがある」が正しい肢として出ています。

止水用具の種類は止水用具の種類と損失水頭で扱っています。

まちがえやすいポイント

ダイヤフラム式は止水位の変動が「小さい」。機構の説明が正しくても、末尾が逆になっていることがあります。

ボールタップは浮玉、ダイヤフラム式は圧力室。動かすものが違います。

「給水を制限又は停水する」は止水栓の説明です。単水栓ではありません。

理解度チェック

Q.

ボールタップはどんな構造か。

浮玉の上下によって自動的に弁を開閉する構造です。

Q.

ボールタップはどこに使うか。

水洗便器のロータンクや受水槽です。水を一定量貯めるために使います。

Q.

ダイヤフラム式は何を利用して動くか。

圧力室内部の圧力変化です。この変化でダイヤフラムを動かし、吐水と止水を行います。

Q.

ダイヤフラム式の止水位の変動は大きいか小さいか。

小さいほうです。大きいとした肢は令和4年に誤りでした。

Q.

「給水を制限又は停水するために使用する」のはどの給水用具か。

止水栓です。これを単水栓の説明とした肢は令和4年に誤りでした。

まとめ

  • ボールタップ=浮玉の上下で自動的に弁を開閉。ロータンクや受水槽に使う。
  • ダイヤフラム式=圧力室内部の圧力変化でダイヤフラムを動かす。
  • ダイヤフラム式は給水圧力による止水位の変動が小さい
  • ロータンクの故障は水位の状態で原因が分かれる。
  • 「給水を制限又は停水する」は止水栓の説明。単水栓ではない。

> ほかの給水用具は逆止弁の種類と構造止水用具の種類と損失水頭で扱っています

製品の仕様は種類により異なります。実際の選定は水道事業者の指定にしたがってください。

関連する過去問解説

解説の中でこの記事を参照している過去問が6問あります。正誤の判定は公益財団法人 給水工事技術振興財団が公表した正答番号によります。この論点が出題された過去問がこの6問で全部、という意味ではありません。

過去問解説の一覧(年度別・科目別)へ

参考資料

  • ボールタップとダイヤフラム式ボールタップの構造・止水位については、給水装置標準計画・施工方法にも水道施設設計指針にも記述がありません。本記事の記述は、公益財団法人給水工事技術振興財団が公表した正答番号から確定できたものです(令和元年 問45、令和3年 問48、令和4年 問41、令和6年 問44・問45)。
  • ※ ダイヤフラム式の止水位の変動が小さい理由、および単水栓の正しい定義は、公表された正答からは確定できないため記していません。
  • 水道法(昭和32年法律第177号)第3条第9項(e-Gov法令検索)。給水用具が給水装置の一部であることの根拠です。
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この記事を書いた人

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給水装置工事主任技術者の用語・過去問を、国土交通省の給水装置標準計画・施工方法など一次資料にあたって整理しています。

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給水装置工事主任技術者の用語・過去問を、一次資料にあたって整理しています。

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