給水装置工事主任技術者 独学ガイド

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給水装置工事の品質管理とは?穿孔後に見る水質は5つ

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穿孔したあと、その場で何を測るんだろう。

pH値も入りそうな気がして、いつも選べない。

この記事の要点

穿孔後に確認するのは残留塩素・におい・濁り・色・味の5つです。3年度とも同じ組み合わせでした。

pH値・TOC・水温・トリハロメタンを混ぜた組み合わせは、いずれも誤りとして出ています。

施工した給水装置に行うのは耐圧試験です。「耐久試験」とした肢は令和5年に誤りでした。

水質の組み合わせは令和元年・令和4年・令和7年の3年度で、答えはすべて同じです。

5つを覚えて、混ぜ物を弾くだけの問題になっています。

給水装置工事の品質管理を示す図。穿孔後に確認する水質項目は残留塩素・におい(臭気)・濁り・色・味の5つで、残留塩素(遊離)は0.1mg/L以上、他は異常でないこと。入れて誤りになった項目はpH値・TOC・水温・トリハロメタン。そのほかの品質管理項目は、性能基準に適合し品質確認された材料、締付けトルクが設定されたボルト等の確認、取付口は他の給水装置から30cm以上、鋳鉄管の穿孔断面には防食コア、施工した給水装置の耐圧試験。耐久試験とした肢は令和5年に誤り。
左が水質5項目、右がそのほかの品質管理項目。※関係をつかむための模式図。

穿孔後に確認する水質項目は何か

5つです。どれも器具なしで判断できるものが並びます。

給水装置標準計画・施工方法 表-4.3 水質の確認項目

残留塩素(遊離) …… 0.1mg/l 以上

臭気 …… 観察により異常でないこと

味 …… 観察により異常でないこと

色 …… 観察により異常でないこと

濁り …… 観察により異常でないこと

過去問では臭気がにおいと書かれます。中身は同じです。

令和元年・令和4年・令和7年は、いずれも「残留塩素・におい・濁り・色・味」の組み合わせが正解でした。

残留塩素だけが数値を持ち、ほかの4つは観察による判断です。

入れると誤りになる項目は何か

数値を測る必要があるものです。

混ぜられた項目 出た年度
pH値 令和元年・令和4年・令和7年
TOC 令和元年・令和4年
水温 令和元年
トリハロメタン 令和7年

いずれも表-4.3には出てきません。とくにpH値は3年度すべてで混ぜられているので、見たら外します。

これらは水質基準の項目にはありますが、穿孔後の現場確認とは別です。

項目の組み合わせではなく、水質確認そのものを外させる形も出ます。令和4年の「不断水分岐作業の場合には、分岐作業終了後に充分に排水すれば、水質確認を行わなくてもよい」は誤りでした。

残留塩素はいくら必要か

遊離残留塩素で0.1mg/L以上です。

表-4.3が判定基準として0.1mg/l 以上を挙げています。数値を持つのはこの項目だけです。

この数値は残留塩素で扱っている水道法施行規則の基準と同じ値です。

水質の確認は竣工検査の一部でもあります。使用開始前には管内を洗浄し、通水試験・耐圧試験・水質試験を行います。

材料と締付けはどう管理するのか

使う前と、締めた後にそれぞれ確認します。

材料は、給水装置の構造及び材質の基準に関する省令の性能基準に適合したもので、かつ検査等により品質確認がされたものを使用します。

締付けは、サドル付分水栓の取付けボルト、給水管及び給水用具の継手等で締付けトルクが設定されているものについて、その締付け状況を確認します。

どちらも令和元年と令和5年の2年度とも、ほぼ同じ文で正しい肢として出ています。

材料の基準そのものは自己認証と第三者認証で扱っています。

分岐の位置と防食はどうするのか

30cm以上離し、鋳鉄管には防食コアを入れます。

給水装置標準計画・施工方法 3.1 給水管の分岐(構造・材質基準に係る事項)

1 配水管への取付口の位置は、他の給水装置の取付口から30cm以上離すこと。

2 配水管への取付口における給水管の口径は、当該給水装置による水の使用量に比し、著しく過大でないものとすること。

離す理由も書かれています。穿孔による管体強度の減少を防止することと、給水装置相互間の流量への影響で他の需要者の水利用に支障が生じるのを防ぐことです。

鋳鉄管の場合は、穿孔断面の腐食を防止する防食コアを装着します。分岐の作業そのものはサドル付分水栓と穿孔で扱っています。

最後に行う試験は何か

耐圧試験です。

「施工した給水装置の耐久試験を実施する」とした肢は、令和5年に誤りとして出ています。

令和7年も「使用開始前には、管内を洗浄するとともに通水確認、耐久試験及び水質の確認を行わなければならない」とした肢が誤りでした。耐久試験という語が入った時点で外します。

耐久性能基準は弁類に10万回の開閉操作を行う試験で、現場で施工後に行うものではありません。

施工後に行うのは耐圧試験です。標準計画は試験水圧を原則として1.75MPaとすることが望ましいとしています。

まちがえやすいポイント

水質5項目は、現場で器具なしに分かるものかどうかで見分けられます。

数値を測る項目(pH値・TOC・水温・トリハロメタン)が混ざっていたら、その組み合わせは誤りです。

試験の名前も入れ替えられます。施工後は耐圧試験で、耐久試験は弁類の性能基準のほうです。

理解度チェック

Q.

穿孔後に確認する水質項目を5つ挙げよ。

残留塩素・におい(臭気)・濁り・色・味です。3年度とも同じ組み合わせが正解でした。

Q.

pH値は穿孔後の確認項目か。

入りません。pH値を混ぜた組み合わせは令和元年・令和4年・令和7年のいずれでも誤りでした。

Q.

残留塩素の判定基準はいくらか。

遊離残留塩素で0.1mg/L以上です。ほかの4項目は観察により異常でないこととされています。

Q.

配水管への取付口は他の給水装置からどれだけ離すか。

30cm以上です。穿孔による管体強度の減少と、他の需要者の水利用への支障を防ぐためです。

Q.

施工した給水装置に行う試験は何か。

耐圧試験です。「耐久試験」とした肢は令和5年に誤りでした。

まとめ

  • 穿孔後の水質確認は残留塩素・におい・濁り・色・味の5つ。
  • pH値・TOC・水温・トリハロメタンを混ぜた組み合わせは誤り。
  • 残留塩素(遊離)は0.1mg/L以上。ほかは観察により異常でないこと。
  • 材料は性能基準適合品、締付けトルクの設定があるものは締付け状況を確認。
  • 取付口は30cm以上離す。鋳鉄管には防食コア。施工後は耐圧試験

> 工期の管理は給水装置工事の工程管理、計画書の中身は施工計画書と現場管理で扱っています

確認項目や試験の方法は、水道事業者の設計施工指針によって異なる場合があります。実際の工事では所管の水道事業者にご確認ください。

関連する過去問解説

解説の中でこの記事を参照している過去問が10問あります。正誤の判定は公益財団法人 給水工事技術振興財団が公表した正答番号によります。この論点が出題された過去問がこの10問で全部、という意味ではありません。

過去問解説の一覧(年度別・科目別)へ

参考資料

  • 国土交通省「給水装置標準計画・施工方法」(PDF)。水質の確認項目(表-4.3)は同資料51ページ、給水管の分岐と30cm以上の離隔は20ページ、耐圧試験は50ページによります。
  • ※ 標準計画は分岐の根拠を「政令第4条第1項第1号」と表記していますが、現行の水道法施行令では第6条第1項第1号です。本記事は現行の条番号で示しています。
  • ※ 穿孔後に確認する水質項目の組み合わせ、および「耐久試験」が誤りである判定は、公益財団法人給水工事技術振興財団が公表した各年度の正答番号によります(令和元年 問54・問55、令和4年 問11・問58、令和5年 問55、令和7年 問17・問58)。
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この記事を書いた人

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給水装置工事主任技術者の用語・過去問を、国土交通省の給水装置標準計画・施工方法など一次資料にあたって整理しています。

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給水装置工事主任技術者の用語・過去問を、一次資料にあたって整理しています。

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