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水抜き栓って、メーターの前と後ろどっちに付けるんだろう。
排水はそのまま汚水ますにつないでいいのかも分からない。
この記事の要点
水抜き用の給水用具は水道メータ下流側で、屋内立上り管の間に設置します。上流側とした肢は令和6年に誤りでした。
排水は汚水ます等に直接接続せず間接排水にします。直接接続とした肢は令和4年に誤りです。
内部貯留式不凍給水栓は水圧0.098MPa以下では使う場所が限られます。「場所を選ばない」とした肢も誤りでした。
凍結の出題は令和元年から令和7年までの6年度すべてにあり、水抜き用の給水用具まわりに集まっています。
設置のきまりが5つあり、そのうち3つが裏返して出されています。
標準計画が4つ挙げています。
給水装置標準計画・施工方法 3.9.5(凍結のおそれがある場所)
i) 家屋の北西面に位置する立上り露出管
ii) 屋外給水栓等外部露出管(受水槽廻り・湯沸器廻りを含む)
iii) 水路等を横断する上越し管
iv) やむを得ず凍結深度より浅く布設する場合
方角まで指定されている点が特徴です。日が当たりにくい北西面の立上り露出管が最初に挙げられています。
これらの場所では、耐寒性能を有する給水用具を設置するか、断熱材・保温材で被覆するか、水抜き用の給水用具を設けるか、凍結深度より深く埋設します。
「断熱材や保温材で被覆していても、長時間水を使用しない場合は凍結のおそれがある」とした記述は、令和6年に正しい肢として出ています。
屋外は埋設深さ、屋内は水抜きです。
給水装置標準計画・施工方法 3.9.5(構造・材質基準に係る事項)
1 凍結のおそれがある場所の屋外配管は、原則として、土中に埋設し、かつ埋設深度は凍結深度より深くすること。
2 凍結のおそれがある場所の屋内配管は、必要に応じ管内の水を容易に排出できる位置に水抜き用の給水用具を設置すること。
3 結露のおそれがある給水装置には、適切な防露措置を講じること。
「埋設深度は50cmとする」とした肢は令和6年に誤りでした。数値ではなく凍結深度が基準です。
同じ年に「屋内配管については、防寒措置を必要としない」とした肢も誤りとして出ています。屋内でも水抜き用の給水用具か保温材が要ります。
地中の温度が0℃になるまでの、地表からの深さです。
気象条件のほかに土質や含水率によって支配されます。管の材質では決まりません。
この空欄補充は令和3年・令和5年・令和7年の3年度で出ています。いずれも答えは「地中」と「土質や含水率」でした。
令和7年は「水道事業者が凍結深度を考慮して定めている給水管埋設深さ以深に布設する」という形に変わり、やむを得ず浅く布設する場合は保温材で措置すると続きます。
屋外配管は凍結深度より深く布設します。下水道管等の関係でやむを得ず浅く布設する場合や、擁壁・側溝・水路等の側壁からの離隔が十分にとれない場合は、保温材(発泡スチロール等)で防寒措置を講じます。
埋設深さそのものの決まりは給水管の埋設深さと明示で扱っています。
水道メータの下流側です。上流側ではありません。
| 項目 | 標準計画3.9.5の定め |
|---|---|
| 位置 | 水道メータ下流側で屋内立上り管の間。操作・修繕等が容易な場所 |
| 排水 | 汚水ます等に直接接続せず、間接排水とする |
| 排水口 | 凍結深度より深くする。付近は水抜き用浸透ますの設置又は切込砂利等で埋め戻す |
| 以降の配管 | 鳥居形配管やU字形の配管を避け、水抜栓から先上がりの配管とする |
「水道メーターの上流側に設置する」とした肢は令和6年に、「排水口を直接汚水ます等に接続する」とした肢は令和4年に、それぞれ誤りとして出ています。排水口を「凍結深度より浅くなるよう」とした肢も、令和5年に誤りでした。
勾配にも数値があります。先上がり配管・埋設配管は1/300以上、露出の横走り配管は1/100以上です。
末端給水栓に至る配管がやむを得ず先下がりになる場合は、水抜き操作をしても給水栓弁座部に水が残ります。
配管が長い場合は、解氷作業の便を図るため取外し可能なユニオンやフランジを適切な箇所に設置します。この記述は令和元年と令和4年に正しい肢として出ています。
給水栓は、ハンドル操作で吸気をする構造(固定こま、吊りこま等)とするか、吸気弁を設置します。
水をどこへ落とすか、それと使える場所です。
| 種類 | 構造と留意点 |
|---|---|
| 内部貯留式 不凍給水栓 |
揚水管内の水を、凍結深度より深いところにある貯留部へ流下させる。水圧0.098MPa以下では栓の中に水が溜まって溢れたり凍結したりするので、使用の場所が限定される |
| 外部排水式 不凍給水栓 |
外套管内の水を排水弁から凍結深度より深い地中に排水する。排水弁から逆流するおそれがあるので逆止弁を取り付け、排水口に砂利などを施す |
| 水抜栓 | 外套管が揚水管を兼ねておらず、ハンドルのねじ部が水に触れないため凍って重くならない。解氷や修理も外部排水式より容易 |
| 水抜きバルブ | 地下室又はピット内等で水抜栓を設置できない場合に取り付ける |
令和元年は、内部貯留式不凍給水栓を「水圧に関係なく設置場所を選ばない」とした肢が誤りでした。
水抜栓には操作方法で4つの型があります。屋外操作型・屋内操作型・屋内設置式・電動式です。
積雪の多い地域では原則として屋内設置式とします。水抜栓本体の維持管理と、立上り管の損傷防止のためです。
方法は4つですが、その前に禁じ手があります。
トーチランプ等で直火による解氷は、火災の危険があるので絶対に避けなければなりません。
熱湯による解氷は、凍結した管の外側を布等で覆って熱湯をかけます。急激にかけると給水用具類を破損させます。
温水による解氷は、貯湯水槽・小型バッテリー・電動ポンプ等を組み合わせた小型の解氷器で、温水を管内に送り込みます。
蒸気による解氷は、携帯用の小型ボイラで発生させた蒸気を耐熱ホースで凍結管に注入します。この方法が合成樹脂管に有効だとした記述は、令和6年に正しい肢として出ています。
電気による解氷は金属管に限る方法です。発熱による火災等の危険を伴い、合成樹脂管が使われていると絶縁状態となって通電されないこともあります。
そのため、事前に使用管種と配管状況を調査したうえで作業します。
水抜き用の給水用具は、水道メータのどちら側に設置するか。
下流側で、屋内立上り管の間です。上流側とした肢は令和6年に誤りでした。
水抜き用の給水用具の排水は、どう処理するか。
汚水ます等に直接接続せず、間接排水とします。排水口は凍結深度より深くします。
凍結深度は何によって支配されるか。
気象条件のほか、土質や含水率です。地中温度が0℃になるまでの地表からの深さと定義されます。
内部貯留式不凍給水栓に制約はあるか。
あります。水圧0.098MPa以下では栓の中に水が溜まって溢れたり凍結したりするため、使用の場所が限定されます。
電気による解氷が使えるのはどんな管か。
金属管に限ります。合成樹脂管では絶縁状態となって通電されないことがあり、事前に使用管種と配管状況の調査が必要です。
> 給水用具そのものに求められる基準は耐寒性能基準で扱っています
凍結深度や防寒措置の仕様は地域によって大きく異なります。実際の施工では所管の水道事業者の設計施工指針をご確認ください。
解説の中でこの記事を参照している過去問が14問あります。正誤の判定は公益財団法人 給水工事技術振興財団が公表した正答番号によります。この論点が出題された過去問がこの14問で全部、という意味ではありません。
参考資料
※ この記事の確認日:2026年8月
給水装置の構造及び性能
給水装置の概要
水道行政
給水装置工事事務論
給水装置施工管理法
まちがえやすいポイント
水抜き用の給水用具は、位置と排水の2点が繰り返し裏返されます。
メータの下流側、そして汚水ますへは直接つながず間接排水。この2つが答えです。
位置は「メータ下流側」と「屋内立上り管の間」がセットで定められています。片方だけ覚えると選べません。