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玉形弁とボール止水栓の説明が混ざる。
損失水頭が大きいのはどれだったか。
この記事の要点
損失水頭が大きいのは甲形止水栓と玉形弁です。
小さいのはボール止水栓と仕切弁です。
玉形弁が大きいのは、流れがS字形になるためです。
構造の説明は正しいまま、大小だけが入れ替えられます。
実質すべての年度で問われている論点です。
止水部の構造が違います。
| 止水用具 | 構造 | 損失水頭 |
|---|---|---|
| 甲形止水栓 | 止水部が落しこま構造 | 大きい |
| ボール止水栓 | 弁体が球状で、90度回転で全開・全閉 | 小さい |
| 仕切弁 | 弁体が鉛直方向に上下して全開・全閉 | 全開時は小さい |
| 玉形弁 | 止水部が吊りこま構造。流れがS字形になる | 大きい |
この4つの組み合わせは、令和5年に穴埋め問題としてそのまま出ています。
甲形止水栓の「落しこま構造で損失水頭は極めて大きい」は、令和3年にも穴埋めで問われました。この2年度はどちらも大小そのものを空欄にする形です。
流れが曲がるからです。
「玉形弁は、止水部が吊りこま構造であり、弁部の構造から流れがS字形となるため損失水頭が小さい」とした肢は、令和4年に誤りとして出ています。
誤っているのは最後の「小さい」だけです。吊りこま構造であることも、流れがS字形になることも正しい記述です。
読むときは、構造の説明で納得してしまわず、末尾の大小まで見てください。
令和6年は逆に、この文をそのまま出して「玉形弁」のほうを空欄にしました。大小が正しく「大きい」と書かれている年度もあります。
令和7年は「止水部が落しこま構造であり、損失水頭が大きく、流水抵抗によってこまパッキンが摩耗する」とした肢が誤りでした。落しこまもこまパッキンの摩耗も甲形止水栓の側の話です。
球状なのはボール止水栓です。
「玉形弁は、弁体が球状のため90°回転で全開、全閉することのできる構造であり、全開時の損失水頭は極めて小さい」とした肢は、令和元年に誤りとして出ています。
これはボール止水栓の説明を玉形弁に付け替えたものです。「玉」という字から球状を連想させる作りになっています。
玉形弁の止水部は吊りこまで、球ではありません。
逆に、ボール止水栓の側を「損失水頭は極めて大きい」とした肢が令和3年と令和7年の2年度とも誤りでした。球状で90度回転という構造の説明はそのままで、大小だけが逆にされています。
令和6年は「ボール止水栓は、流水抵抗によってこまパッキンが摩耗する」とした肢が誤りです。こまパッキンが摩耗するのは甲形止水栓のほうです。
弁体が上下に動くからです。
「弁体が鉛直方向に上下し、全開・全閉する構造であり、全開時の損失水頭は小さい」は、令和元年・令和3年・令和4年・令和5年の4年度に正しい記述として出ています。
全開のときと全閉のときで状態がはっきり分かれるため、全開時という条件が付いています。
止水以外の用具も同じ問題で出ます。
逆流を防ぐものは逆止弁の種類と構造、湯を作るものは湯沸器の種類、ろ過するものは浄水器で扱っています。
故障したときの対処は給水用具の故障と対策です。
玉形弁の止水部はどんな構造か。
吊りこま構造です。弁部の構造から流れがS字形になります。
玉形弁の損失水頭は大きいか小さいか。
大きいほうです。小さいとした肢は令和4年に誤りでした。
弁体が球状で90度回転する止水用具は何か。
ボール止水栓です。これを玉形弁とした肢は令和元年に誤りでした。
甲形止水栓の止水部はどんな構造か。
落しこま構造です。損失水頭は大きいほうに分類されます。
仕切弁の構造と損失水頭は。
弁体が鉛直方向に上下して全開・全閉し、全開時の損失水頭は小さいとされています。
> 止水栓をどこに設けるかは止水栓の設置と給水管の防護で扱っています
> 流量を一定にする弁は定流量弁で扱っています
製品の仕様は種類により異なります。実際の選定は水道事業者の指定にしたがってください。
解説の中でこの記事を参照している過去問が12問あります。正誤の判定は公益財団法人 給水工事技術振興財団が公表した正答番号によります。この論点が出題された過去問がこの12問で全部、という意味ではありません。
参考資料
※ この記事の確認日:2026年8月
水道行政
給水装置の構造及び性能
給水装置工事事務論
給水装置施工管理法
給水装置の概要
まちがえやすいポイント
「玉」形弁は球ではありません。球状なのはボール止水栓です。
大きいのは甲形止水栓と玉形弁、小さいのはボール止水栓と仕切弁。2つずつです。
構造の説明が正しくても、末尾の大小が逆になっていることがあります。