給水装置工事主任技術者 独学ガイド

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移動さくとは?間隔をあけない理由と、間に張るのは安全ロープ

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移動さくは等間隔に並べるものだと思っていました。

さくとさくの間には何を置くんだろう。

この記事の要点

移動さくは間隔をあけないように設置します。等間隔ではありません。

あけざるを得ないときに間へ張るのは安全ロープ等です。

「等間隔であける」「間に保安灯を設置」とした肢は令和4年に誤りでした。

移動さくは4年度に出ていて、問われるのはいつも同じ1か所です。さくとさくの間にすき間をつくらない、という点だけです。

数値を覚える論点ではありません。動作の向きを覚える論点です。

移動さくの設置方法を示す図。上段は正しい設置で、歩行者用通路と車道の境、歩行者用通路と作業場の境に移動さくを間隔をあけないように設置し、あけざるを得ない場合は移動さくの間に安全ロープ等を張ってすき間のないよう措置する。令和元年問57(1)・令和5年問60(1)・令和6年問60ウが正しい肢。下段は誤りとして出た記述で、移動さくを等間隔であけるように設置し、又は移動さくの間に保安灯を設置するとしたもの、令和4年問59エが誤り。すき間をつくらないことと、間に張るのは安全ロープ等であることの2か所が入れ替えられている。保安灯はさく等に沿って高さ1メートル程度の位置に設置するもので、さくとさくの間に置くものではない。
すき間をつくらない。間に張るのは安全ロープ等。※公表正答から整理した図。

移動さくは何のために置くのか

境を明確に区分するためです。

置く場所は2つあります。歩行者用通路とそれに接する車両の交通の用に供する部分との境と、歩行者用通路と作業場との境です。

どちらも、歩行者が車両や作業場のほうへ入り込まないようにするための境目にあたります。

間隔はあけるのか、あけないのか

あけません。

要綱に基づく記述は「移動さくを間隔をあけないように設置し、又は移動さくの間に安全ロープ等を張ってすき間のないよう措置する」という形です。

令和4年 問59エは、これを「移動さくを等間隔であけるように設置し」に替えて誤りとしています。

同じ記述は令和元年・令和5年・令和6年に正しい肢として出ており、4年度とも同じ1か所が焦点です。

さくの間に張るのは何か

安全ロープ等です。

令和4年 問59エは「移動さくの間に保安灯を設置する」としていて、ここも誤りの側です。すき間をふさぐのは灯りではなくロープになります。

出題 記述 正誤
令和元年 問57(1) 間隔をあけないようにし、又は安全ロープ等を張ってすき間のないよう措置
令和4年 問59エ 等間隔であけるように設置し、又は間に保安灯を設置
令和5年 問60(1) 間隔をあけないようにし、又は安全ロープ等を張ってすき間のないよう措置
令和6年 問60ウ 間隔をあけないように設置し、又は間に安全ロープ等をはってすき間ができないよう設置

保安灯はどこに置くのか

さく等に沿った位置です。

夜間施工の場合、さく等に沿って高さ1m程度の位置に、夜間150m前方から視認できる光度を持つ保安灯を設置します。さくとさくの間ではありません。

保安灯や道路標識の数値は建設工事公衆災害防止対策要綱で扱っています。

歩行者用通路の幅はどう変わったのか

令和元年9月2日の改正で数値が変わりました。

建設工事公衆災害防止対策要綱 第27 歩行者用通路の確保(令和元年9月2日施行)

発注者及び施工者は、やむを得ず通行を制限する必要がある場合、歩行者が安全に通行できるよう車道とは別に、幅0.90メートル以上(高齢者や車椅子使用者等の通行が想定されない場合は幅0.75メートル以上)、有効高さは2.1メートル以上の歩行者用通路を確保しなければならない。

この改正のため、令和元年 問57は正答なしとされ、受験者全員が正解の扱いになりました。選択肢(4)が改正前の「幅0.75メートル以上」で書かれており、改正後の規定と食い違ったためです。

移動さくの記述そのもの(同問(1))は、改正の影響を受けていません。

まちがえやすいポイント

移動さくは「間隔をあけない」。等間隔に並べるものではありません。

やむを得ずあくときに張るのは安全ロープ等です。保安灯を置くとした肢は誤りでした。

保安灯はさく等に沿って高さ1m程度。置く場所そのものが違います。

理解度チェック

Q.

移動さくはどこに設置するか。

歩行者用通路と車両の交通の用に供する部分との境、および歩行者用通路と作業場との境です。

Q.

移動さくの間隔はどうするか。

間隔をあけないように設置します。「等間隔であけるように設置」とした肢は令和4年に誤りでした。

Q.

さくとさくの間に張るものは何か。

安全ロープ等です。「保安灯を設置する」とした肢は令和4年に誤りでした。

Q.

保安灯を設置する位置と高さは。

さく等に沿って高さ1m程度の位置です。夜間150m前方から視認できる光度が求められます。

Q.

歩行者用通路の幅と有効高さは。

幅0.90m以上(高齢者や車椅子使用者等の通行が想定されない場合は0.75m以上)、有効高さ2.1m以上です。

まとめ

  • 移動さくを置くのは歩行者用通路と車道の境/歩行者用通路と作業場の境
  • 設置は間隔をあけないように。「等間隔であける」は令和4年に誤り。
  • 間に張るのは安全ロープ等。「保安灯を設置」も同じ肢で誤り。
  • 保安灯はさく等に沿って高さ1m程度・夜間150m前方から視認できる光度。
  • 歩行者用通路は幅0.90m以上・有効高さ2.1m以上(令和元年9月2日改正)。

> 作業場への車両の出入りや通行制限の数値は建設工事公衆災害防止対策要綱で扱っています

保安施設の仕様は、道路管理者や所轄警察署長の指示、現場の条件によって異なります。実際の施工では所管の機関にご確認ください。

関連する過去問解説

解説の中でこの記事を参照している過去問が6問あります。正誤の判定は公益財団法人 給水工事技術振興財団が公表した正答番号によります。この論点が出題された過去問がこの6問で全部、という意味ではありません。

過去問解説の一覧(年度別・科目別)へ

参考資料

  • 国土交通省「建設工事公衆災害防止対策要綱の解説」令和元年9月(PDF)。第27 歩行者用通路の確保、第24 道路上(近接)工事における措置によります。
  • 公益財団法人給水工事技術振興財団「令和元年度給水装置工事主任技術者試験 正答番号一覧」。同資料に、問題57を正答なしとし受験者全員を正解の扱いとした旨と、その理由が記載されています。理由は、選択肢(3)の「10メートルから50メートル」が誤りで正しくは「50メートルから500メートル」であること、および建設工事公衆災害防止対策要綱が令和元年9月2日に改正され、改正要綱「第27 歩行者用通路の確保」の内容と選択肢(4)の記述に相違が生じたことです。本記事の第27の引用は、同資料に抜粋として掲載された条文によります。
  • ※ 正誤の判定に用いた出題と正答は次のとおりです。令和4年 問59=(4)、令和5年 問60=(4)、令和6年 問60=(5)。令和元年 問57は上記のとおり正答なしのため、同問(1)の記述は他の3年度で正しい肢とされた同内容の記述から正しいものとして扱っています。いずれも設問文の「適当なもの」「不適当なもの」の別を確認しました。
  • 移動さくの寸法や設置間隔の具体的な数値を定めた記述は、上記資料では確認できませんでした。このため本記事では「間隔をあけない」「安全ロープ等ですき間をふさぐ」という要綱の記述にとどめています。
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この記事を書いた人

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給水装置工事主任技術者の用語・過去問を、国土交通省の給水装置標準計画・施工方法など一次資料にあたって整理しています。

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給水装置工事主任技術者の用語・過去問を、一次資料にあたって整理しています。

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