給水装置工事主任技術者 独学ガイド

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給水装置とは?どこからどこまでか・給水装置工事との違いを整理

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受水槽の先は給水装置なのか、毎回迷う。

戸別にメーターがある場合はどうなんだろう。

この記事の要点

分かれ目は配水管に直結しているかです。

受水槽から先は、戸別にメーターがあっても給水装置にあたりません

給水装置工事とは、給水装置の設置又は変更の工事をいいます。

条文の「直結する」という言葉が境目を決めています。

ここが分かると、周辺の論点もつながります。

給水装置の範囲を示す図。給水装置にあたるのは、配水管から分岐した給水管とこれに直結する給水用具で、水道法第3条第9項による。他人の給水装置から分岐承諾を得たものも含む。給水装置工事は給水装置の設置又は変更の工事で同条第11項による。給水装置にあたらないのは、受水槽から先で配水管に直結していないため戸別にメーターがあっても同じであり、ホース等の容易に取外しの可能な状態で接続される器具も含まない。工事の費用は水道事業者が供給規程に定め、原則として需要者の負担となる。
上があたるもの、下があたらないもの。※関係をつかむための模式図。

給水装置とは何か

条文が短く定めています。

水道法 第3条第9項

この法律において「給水装置」とは、需要者に水を供給するために水道事業者の施設した配水管から分岐して設けられた給水管及びこれに直結する給水用具をいう。

要素は3つで、水道事業者の施設した配水管から分岐していること給水管であること、そしてこれに直結する給水用具であることです。

水道メーターは水道事業者の所有物ですが、給水装置に該当します。令和元年と令和7年は正しい肢、令和5年は「各家庭の所有物」とした肢が誤りでした。

給水管を接続するための継手類も給水装置に含まれます。令和元年は「含まれる」が正しい肢、令和5年は「含まれない」とした肢が誤りでした。

受水槽から先はどうなるのか

給水装置にあたりません。

「マンションにおいて、給水管を経由して水道水をいったん受水槽に受けて給水する設備でも戸別に水道メーターが設置されている場合は、受水槽以降も給水装置にあたる」とした肢は、令和元年に誤りとして出ています。

令和7年も「ビル等で受水槽に受けて給水する場合、受水槽以降の給水栓、ボールタップ、湯沸器等の給水用具も給水装置に該当する」とした肢が誤りです。2年度とも同じ論点でした。

受水槽でいったん大気に開放されるため、そこから先は配水管に直結していません。メーターの有無は条文の要件ではありません。

受水槽式の給水方式そのものは受水槽式給水の3方式で扱っています。

直結する給水用具に含まれないものは何か

ホース等です。

「水道法で定義している『直結する給水用具』とは、配水管に直結して有圧のまま給水できる給水栓等の給水用具をいい、ホース等、容易に取外しの可能な状態で接続される器具は含まれない」は、令和元年に正しい肢として出ています。

取り外せるものは装置の一部とはみなされないという考え方です。ホースの先が汚水に浸かると逆流の原因になりますが、これはクロスコネクションの側で扱う問題になります。

他人の給水装置から分岐した場合はどうか

給水装置にあたります。

「需要者が他の所有者の給水装置から分岐承諾を得て設けた給水管及び給水用具は給水装置にはあたらない」とした肢は、令和元年に誤りとして出ています。

元をたどれば配水管から分岐したものなので、途中で他人の装置を経由していても給水装置です。

給水装置工事とは何か

設置又は変更の工事です。

水道法 第3条第11項

この法律において「給水装置工事」とは、給水装置の設置又は変更の工事をいう。

令和元年は「つまり、給水装置を新設、改造、修繕、撤去する工事をいう」が正しい肢として出ています。撤去も修繕も、設置又は変更の工事に含まれます。

令和7年は逆に「給水装置を撤去する工事は給水装置工事ではない」とした肢が誤りでした。2年度で表と裏から問われています。

工場生産住宅に工場内で給水管及び給水用具を設置する作業は、給水装置工事ではありません。令和元年と令和5年は「含まれる」として誤り、令和7年は「製造工程であり給水装置工事ではない」として正しい肢でした。

なお給水装置の軽微な変更は、指定給水装置工事事業者でなくても施行でき、記録の作成も要りません。この範囲は工事記録の作成と保存で扱っています。

工事の費用は誰が負担するのか

原則として需要者です。

「給水装置工事の費用の負担区分は、水道法に基づき、水道事業者が供給規程に定めることになっており、この供給規程では給水装置工事の費用は、原則として需要者の負担としている」は、令和元年に正しい肢として出ています。

供給規程そのものは供給規程と給水義務で扱っています。

まちがえやすいポイント

戸別にメーターがあっても、受水槽から先は給水装置ではありません。

逆に、他人の給水装置から分岐承諾を得て設けたものは給水装置です。「他人を経由したから外れる」ではありません。

判断の基準はどちらも配水管に直結しているかの一点です。

理解度チェック

Q.

水道法が定める給水装置とは何か。

需要者に水を供給するために水道事業者の施設した配水管から分岐して設けられた給水管及びこれに直結する給水用具です。

Q.

受水槽以降は給水装置にあたるか。

あたりません。戸別に水道メーターが設置されていても同じです。

Q.

ホースは直結する給水用具に含まれるか。

含まれません。容易に取外しの可能な状態で接続される器具は対象外です。

Q.

他人の給水装置から分岐承諾を得て設けたものはどうか。

給水装置にあたります。あたらないとした肢は令和元年に誤りでした。

Q.

給水装置工事とは何か。

給水装置の設置又は変更の工事をいいます。水道法第3条第11項の定義です。

まとめ

  • 給水装置=配水管から分岐した給水管+これに直結する給水用具(法3条9項)。
  • 受水槽から先は外れる。戸別メーターの有無は関係ない。
  • ホース等、容易に取り外せる器具は含まれない。
  • 他人の給水装置から分岐承諾を得たものは含まれる
  • 給水装置工事=設置又は変更の工事(同条11項)。費用は原則として需要者の負担。

> 工事を施行できる者は指定給水装置工事事業者の指定と更新で扱っています

費用の負担区分や撤去工事の扱いは水道事業者の供給規程によります。実務では所管の水道事業者にご確認ください。

関連する過去問解説

解説の中でこの記事を参照している過去問が17問あります。正誤の判定は公益財団法人 給水工事技術振興財団が公表した正答番号によります。この論点が出題された過去問がこの17問で全部、という意味ではありません。

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参考資料

  • 水道法(昭和32年法律第177号)第3条第9項・第11項(e-Gov法令検索)。給水装置と給水装置工事の定義は同条によります。
  • ホース等が含まれないこと、他人の給水装置から分岐した場合の扱い、費用の負担区分については、給水装置標準計画・施工方法に記述がありません(「容易に取外し」「分岐承諾」「受水槽以降」はいずれも同資料に0件)。本記事の記述は、公益財団法人給水工事技術振興財団が公表した正答番号から確定できたものです(令和元年 問5・問41、令和5年 問6、令和7年 問3・問36)。
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この記事を書いた人

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給水装置工事主任技術者の用語・過去問を、国土交通省の給水装置標準計画・施工方法など一次資料にあたって整理しています。

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給水装置工事主任技術者の用語・過去問を、一次資料にあたって整理しています。

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