給水装置工事主任技術者 独学ガイド

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給水装置工事の安全管理とは?「道路管理者」に置き換える誤りの型

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安全管理の問題は、どれも正しいことを言っているように読めます。

どこで正誤が分かれているのか分かりません。

この記事の要点

誤りは相手の置き換えで作られます。文の中身は正しいまま、協議や立会いの相手だけが差し替わります。

近接する埋設物の位置確認を道路管理者に求めるとした肢は、3年度で誤りとして出ています。

火気を伴う機械器具を所管消防署との協議で使うとした肢も、3年度で誤りです。

安全管理は令和3年・5年・6年・7年の4年度で出ています。同じ記述が順序を変えて何度も現れます。

正誤の分かれ目は限られているので、そこだけ図で押さえます。

給水装置工事の安全管理で正誤が分かれる点を整理した図。左は誤りとして出た相手で、近接する埋設物の位置を道路管理者に立会いを求めて確認するとした肢が令和3年・令和5年・令和7年で誤り、埋設物に接近して掘削する際に道路管理者と協議して防護措置を講じるとした肢が令和6年で誤り、火気に弱い埋設物に接近する場合に所管消防署と協議して火気を伴う機械器具を使うとした肢が令和3年・令和5年・令和7年で誤りであることを示している。右は正しい肢として出た記述で、埋設物が露出したときは防護協定を遵守し当該埋設物管理者と協議のうえ適切な表示を行うこと、管理者が分からないときは安易に不明埋設物として処理せず関係機関に問い合わせて調査すること、各工種に適した工法で施行し材料の荷くずれや通行の危険を防ぐこと、酷暑期は水分補給と休養を促し熱中症の予防に努めることを示している。
相手だけを差し替えるのが誤りの作り方。※公表された正答から、正誤の分かれ目を整理した図。

何が繰り返し問われているのか

誰に聞き、誰と協議するかです。

令和3年と令和5年は、同じ4つの記述の順序を入れ替えただけの問題でした。令和7年も3つが共通しています。

作業の内容や手順そのものは正しく書かれているので、相手の名前だけを見比べると早く判断できます。

近接する埋設物の位置は誰に確認するのか

埋設物の管理者です。道路管理者ではありません。

「近接する埋設物がある場合は、道路管理者に立会いを求めその位置を確認し」とした肢は、令和3年・令和5年・令和7年の3年度とも誤りです。

標準計画も、現地調査で何を誰に照会するかを分けて示しています。

給水装置標準計画・施工方法 2.1 基本調査 表-2.1.1 調査項目と内容(抜粋。右端は「調査(確認)場所」のうち「その他」の欄)

7. 道路の状況  種別(公道・私道等)、幅員、舗装別、舗装年次  → 道路管理者
8. 各種埋設物の有無  種類(下水道・ガス・電気・電話等)、口径、布設位置  → 埋設物管理者

道路のことは道路管理者、埋設物のことは埋設物管理者という切り分けです。

埋設物が露出したらどうするのか

防護協定を守り、その埋設物の管理者と協議します。

掘削部分に各種埋設物が露出する場合には、防護協定などを遵守して措置し、当該埋設物管理者と協議のうえで適切な表示を行います。

この記述は令和3年と令和5年に、どちらも正しい肢として出ています。表示まで含めて一続きの手順です。

埋設物に接近して掘削する場合の防護措置についても、令和6年に「道路管理者と協議のうえ、防護措置を講じる」とした肢が誤りとして出ています。

管理者が分からない埋設物はどうするのか

調べます。不明として処理しません。

工事中に予期せぬ地下埋設物が見つかり、その管理者が分からないときは、安易に不明埋設物として処理するのではなく、関係機関に問い合わせるなど十分な調査を経て対応します。

この記述は令和3年・令和5年・令和7年の3年度とも、正しい肢として出ています。素直に読んで正しい側です。

火気を伴う機械器具はどう扱うのか

原則は使いません。やむを得ない場合の相手が問われます。

火気に弱い埋設物や可燃性物質の輸送管等に接近する場合は、溶接機や切断機など火気を伴う機械器具を使用しません。

「やむを得ない場合は、所管消防署と協議し、保安上必要な措置を講じてから使用する」とした肢は、令和3年・令和5年・令和7年の3年度とも誤りです。

使用しないという前段は正しく、協議の相手だけが差し替えられています。埋設物に関わる話なので、消防署が出てくると形が崩れます。

人と物の管理では何が問われるのか

工法、人材、材料、そして体調です。

令和6年は、各工種に適した工法で施行すること、内容に応じた適切な人材を配置して機械器具の留意点を周知すること、材料に荷くずれのない措置を講じることを、いずれも正しい肢として出しました。

令和7年には施工従事者の体調管理が加わり、酷暑期には十分な水分補給と適切な休養を促し、熱中症の予防に努めることが正しい肢として出ています。

誤りとして出た記述 出題年度
近接する埋設物の位置を道路管理者に立会いを求めて確認する 令和3年・5年・7年
やむを得ない場合は所管消防署と協議し、火気を伴う機械器具を使用する 令和3年・5年・7年
埋設物に接近して掘削する場合は道路管理者と協議のうえ防護措置を講じる 令和6年

まちがえやすいポイント

読んでいて違和感がないので、最後まで正しいと思って通してしまいます。

埋設物に関することは、立会いも協議も相手は埋設物の管理者です。道路管理者や所管消防署が出てきたら誤りを疑ってください。

逆に、関係機関に問い合わせて調べるという記述は毎回正しい側です。調べる方向に書いてあれば素直に正と判断できます。

理解度チェック

Q.

近接する埋設物の位置は誰に立会いを求めて確認するか。

埋設物の管理者です。道路管理者とした肢は令和3年・令和5年・令和7年の3年度とも誤りとして出題されています。

Q.

掘削で埋設物が露出したらどうするか。

防護協定などを遵守して措置し、当該埋設物管理者と協議のうえで適切な表示を行います。

Q.

管理者が分からない埋設物が出てきたときは。

安易に不明埋設物として処理せず、関係機関に問い合わせるなど十分な調査を経て対応します。

Q.

火気に弱い埋設物に接近するとき、火気を伴う機械器具は使えるか。

原則として使用しません。やむを得ない場合の協議相手を所管消防署とした肢は、3年度とも誤りとして出題されています。

Q.

令和7年に加わった安全管理の観点は何か。

施工従事者の体調管理です。酷暑期には水分補給と休養を促し、熱中症の予防に努めます。

まとめ

  • 誤りは相手の置き換えで作られる。作業の内容そのものは正しく書かれている。
  • 埋設物の立会いや協議の相手は埋設物管理者。道路管理者とした肢は3年度で誤り。
  • 火気を伴う機械器具の協議相手を所管消防署とした肢も3年度で誤り。
  • 露出した埋設物は防護協定を遵守し、当該埋設物管理者と協議して適切な表示を行う。
  • 管理者不明なら関係機関に問い合わせて調査する。酷暑期は熱中症の予防に努める。

> 工事に入る前の書類と体制は施工計画書と現場管理で扱っています

> 現場の電気設備は工事用電力設備と電気事故防止で扱っています

> 歩行者用通路との境に置く移動さくは移動さくと安全ロープで扱っています

埋設物の照会先や立会いの手続き、必要な保安措置は、道路管理者や各埋設物管理者、地域の協定によって定められています。実務では所管の窓口にご確認ください。

関連する過去問解説

解説の中でこの記事を参照している過去問が15問あります。正誤の判定は公益財団法人 給水工事技術振興財団が公表した正答番号によります。この論点が出題された過去問がこの15問で全部、という意味ではありません。

過去問解説の一覧(年度別・科目別)へ

参考資料

  • 国土交通省「給水装置標準計画・施工方法」2.1 基本調査 表-2.1.1(PDF)。道路の状況を道路管理者に、各種埋設物の有無を埋設物管理者に確認するという調査項目の対応は同表によります。
  • ※ 安全管理の細目そのもの(立会い、火気を伴う機械器具、防護協定、体調管理など)を定めた記述は、給水装置標準計画・施工方法には見当たりませんでした。本記事の正誤は、公表された正答から確定したものです。
  • ※ 誤りとして出題された記述の判定は、公益財団法人給水工事技術振興財団が公表した各年度の正答番号により、正しい肢・誤りの肢を確認したものです。
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この記事を書いた人

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給水装置工事主任技術者の用語・過去問を、国土交通省の給水装置標準計画・施工方法など一次資料にあたって整理しています。

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給水装置工事主任技術者の用語・過去問を、一次資料にあたって整理しています。

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