給水装置工事主任技術者 独学ガイド

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水道施設とは?導水と送水はどこが違うのか・6つの施設を整理

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導水と送水、どっちがどっちだったか毎回迷う。

給水人口の数字もいくつも出てきて覚えきれない。

この記事の要点

水道施設は取水・貯水・導水・浄水・送水・配水の6つです。水道法第3条第8項が並べています。

出題の核は導水と送水の取り違えです。導水は原水を浄水施設へ、送水は浄水を配水池へ運びます。

数字も入れ替えられます。水道事業は給水人口100人以下を除く、簡易水道事業は5,000人以下です。

水道の定義と施設の機能は、6年度のうち5年度で出ています。

運ぶものが原水か浄水か、で見分けがつきます。

水道施設6つの機能と事業区分の数字を示す図。水道法第3条第8項の水道施設は取水施設・貯水施設・導水施設・浄水施設・送水施設・配水施設の6つ。取水施設は水道の水源から原水を取り入れ、貯水施設は水道の原水を貯留し、導水施設は取水した原水を浄水施設まで導き、浄水施設は原水を人の飲用に適する水に処理し、送水施設は浄水を浄水場から配水池まで送り、配水施設は一般の需要に応じ必要な浄水を供給する。水道事業は給水人口100人以下の水道を除き、簡易水道事業は給水人口5,000人以下、簡易専用水道は受水槽の有効容量10立方メートル以下を除く。
左が6施設の並びと機能、右が入れ替えられる数字。※関係をつかむための模式図。

水道施設は何を指すのか

6つの施設で、しかも管理者が限られています。

水道法 第3条第8項

この法律において「水道施設」とは、水道のための取水施設、貯水施設、導水施設、浄水施設、送水施設及び配水施設(専用水道にあつては、給水の施設を含むものとし、建築物に設けられたものを除く。以下同じ。)であつて、当該水道事業者、水道用水供給事業者又は専用水道の設置者の管理に属するものをいう。

並び順は水が流れる順です。取水から始まり、配水で終わります。

後半の当該水道事業者、水道用水供給事業者又は専用水道の設置者の管理に属するものという条件も条文の一部です。

この定義をそのまま書いた肢は、令和7年に正しい肢として出ています。

導水と送水はどこが違うのか

運ぶものが違います。導水は原水、送水は浄水です。

水道施設設計指針2012は、導水施設を取水施設で取水された原水を浄水施設まで導く施設としています。導水管、導水渠、ポンプ設備等から構成されます。

送水施設は浄水場から配水池まで送水する施設で、送水管、送水ポンプ、調整池及びバルブ等から構成されます。

令和3年は、導水施設を「浄水施設を経た浄水を配水施設に導く」と説明した組み合わせが誤りでした。

これは送水にあたる内容です。令和5年は同じ導水施設を「取水した原水を浄水場に導く」と正しく書いていました。

送水施設は浄水を運ぶため、指針は浄水の安全性を確保するため管路によることを原則としています。送水方式には自然流下式・ポンプ加圧式・併用式があります。

貯水施設は何を貯めるのか

原水です。浄水ではありません。

令和5年は、貯水施設を「処理が終わった浄水を貯留する」とした組み合わせが誤りでした。

令和3年に正しい肢として出ているのは「水道の原水を貯留する」です。貯水施設は浄水施設より前にあります。

浄水を貯めるのは配水施設のほうです。設計指針は配水施設を浄水を貯留、輸送、分配、供給する機能を持つとし、配水池、配水塔、高架タンク、配水管等から構成されるとしています。

水道と事業の区分はどうなっているか

数字で切り分けられています。

水道法 第3条(第1項〜第4項・抜粋)

この法律において「水道」とは、導管及びその他の工作物により、水を人の飲用に適する水として供給する施設の総体をいう。ただし、臨時に施設されたものを除く。

2 この法律において「水道事業」とは、一般の需要に応じて、水道により水を供給する事業をいう。ただし、給水人口が百人以下である水道によるものを除く。

3 この法律において「簡易水道事業」とは、給水人口が五千人以下である水道により、水を供給する水道事業をいう。

4 この法律において「水道用水供給事業」とは、水道により、水道事業者に対してその用水を供給する事業をいう。

令和7年は、水道事業から除かれる範囲を「給水人口が5,000人以下」とした肢が誤りでした。正しくは100人以下です。

令和6年は、簡易水道事業を「給水人口が1,000人以下」とした肢が誤りでした。こちらは5,000人以下です。

2つの数字が交換されやすいので、水道事業=100人、簡易水道事業=5,000人と対で覚えます。

正しい形でも出ています。100人以下を除くという記述は令和4年と令和6年に、簡易水道事業の5,000人以下は令和4年に、それぞれ正しい肢として出ました。

令和4年は簡易専用水道の受水槽の有効容量を「100m³以下のものを除く」とした肢が誤りでした。正しくは10m³以下です。

給水装置はどこからどこまでか

配水管の分岐から、直結する給水用具までです。

水道法 第3条第9項

この法律において「給水装置」とは、需要者に水を供給するために水道事業者の施設した配水管から分岐して設けられた給水管及びこれに直結する給水用具をいう。

起点は水道事業者の施設した配水管からの分岐です。分岐そのものの工事はサドル付分水栓と穿孔で扱っています。

終点はこれに直結する給水用具までです。直結していない受水槽以降は給水装置に含まれません。

この定義をそのまま書いた肢は令和7年に正しい肢として出ています。

布設工事と給水装置工事は何が違うのか

対象が水道施設か、給水装置かです。

水道法 第3条第10項・第11項

10 この法律において「水道の布設工事」とは、水道施設の新設又は政令で定めるその増設若しくは改造の工事をいう。

11 この法律において「給水装置工事」とは、給水装置の設置又は変更の工事をいう。

布設工事は水道施設が対象で、給水装置工事は給水装置が対象です。名前が似ていますが別の工事です。

布設工事の定義を書いた肢は令和7年に正しい肢として出ています。

まちがえやすいポイント

施設の機能は、運ぶものと運ぶ先の2つで決まります。

導水は原水を浄水施設へ、送水は浄水を配水池へ。順番どおりに並べれば取り違えません。

数字は水道事業が100人、簡易水道事業が5,000人です。大きいほうが簡易水道事業と覚えます。

理解度チェック

Q.

水道施設は何を指すか。

取水施設・貯水施設・導水施設・浄水施設・送水施設・配水施設の6つで、当該水道事業者等の管理に属するものです。

Q.

導水施設は何をどこへ運ぶか。

取水した原水を浄水施設まで導きます。「浄水を配水施設に導く」とした組み合わせは令和3年に誤りでした。

Q.

貯水施設が貯めるのは原水か浄水か。

原水です。「処理が終わった浄水を貯留する」とした組み合わせは令和5年に誤りでした。

Q.

水道事業から除かれるのはどんな水道か。

給水人口が100人以下である水道によるものです。5,000人以下は簡易水道事業の基準です。

Q.

給水装置の終点はどこか。

配水管から分岐した給水管に直結する給水用具までです。直結していない受水槽以降は含まれません。

まとめ

  • 水道施設=取水・貯水・導水・浄水・送水・配水の6つ(法第3条第8項)。
  • 導水は原水を浄水施設へ送水は浄水を配水池へ
  • 貯水施設が貯めるのは原水。浄水を貯留・輸送・分配・供給するのは配水施設。
  • 水道事業は給水人口100人以下を除く、簡易水道事業は5,000人以下
  • 給水装置=配水管からの分岐+直結する給水用具まで(同条第9項)。

> 事業ごとの手続きは水道事業の認可、専用水道と簡易専用水道の区分は専用水道・簡易専用水道で扱っています

水道行政は2024年4月に厚生労働省から国土交通省・環境省へ移管されました。令和5年以前の出題にある省庁名は現行と異なる場合があります。

関連する過去問解説

解説の中でこの記事を参照している過去問が7問あります。正誤の判定は公益財団法人 給水工事技術振興財団が公表した正答番号によります。この論点が出題された過去問がこの7問で全部、という意味ではありません。

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参考資料

  • 水道法(昭和32年法律第177号)第3条 用語の定義(e-Gov法令検索)。水道施設の6つ、水道事業・簡易水道事業・水道用水供給事業の区分、給水装置、水道の布設工事、給水装置工事の定義は同条によります。
  • 厚生労働省「水道施設設計指針2012(抜粋版)4.導水施設/6.送水施設/7.配水施設/9.給水装置」(PDF)。導水施設・送水施設・配水施設の役割と構成は同資料によります。
  • ※ 水道法は施設名を並べていますが、各施設の機能そのものは条文に定義がありません。取水施設・貯水施設・浄水施設の機能は、公益財団法人給水工事技術振興財団が公表した各年度の正答番号から確定したものです。
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給水装置工事主任技術者の用語・過去問を、国土交通省の給水装置標準計画・施工方法など一次資料にあたって整理しています。

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給水装置工事主任技術者の用語・過去問を、一次資料にあたって整理しています。

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