給水装置工事主任技術者 独学ガイド

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給水装置の異常現象とは?色・味・出水不良の原因を整理

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白い水と赤い水で原因が違うのは分かるが、整理できていない。

味がおかしいときの対応も自信がない。

この記事の要点

異常現象は水質によるもの配管状態によるものに分かれます。

味に異常があれば、排水ではなく直ちに飲用を中止します。

出水不良を起こすスケールは、亜鉛めっき鋼管に発生します。

色は4つ、原因がそれぞれ決まっています。

試験では管の種類と対応の2つが入れ替えられます。

給水装置の異常現象を示す図。水質によるものとして、色は白濁色で数分で澄むなら空気の混入で問題なし、赤褐色・黒褐色は鋳鉄管や鋼管のさび、白色は亜鉛の溶解、青は銅管の腐食作用。味が塩辛い・苦い・渋い・酸味・甘味ならクロスコネクションのおそれがあり直ちに飲用を中止する。臭味は油臭・シンナー臭・かび臭・墨汁臭。砂や鉄粉は工事時の混入、黒色の微細片はパッキン。配管状態によるものとして、出水不良は配水管の水圧が低い、口径が小さい、亜鉛めっき鋼管のスケール、メーターのストレーナへの付着、管のつぶれや地下漏水。水撃・異常音はこまパッキンの摩耗なら取り替え、立上り管の振動なら固定する。異常を告げられたら水道事業者に連絡し水質検査を依頼する等、直ちに原因を究明する。
左が水質、右が配管状態。※関係をつかむための模式図。

異常現象は何で分けるのか

2つに大別されます。

給水装置標準計画・施工方法「5 維持管理」3.異常現象と対策

異常現象は、水質によるもの(濁り、色、臭味等)と配管状態によるもの(水撃、異常音等)とに大別される。

配管状態によるものは配管構造及び材料の改善で解消されることも多く、水質によるものは原因を究明して需要者に説明のうえ措置します。

色が変わるのは何が原因か

4つに分かれます。

原因と対応
白濁色(数分間で清澄化) 空気の混入によるもので一般に問題はない
赤褐色・黒褐色 鋳鉄管・鋼管のさび。一定時間排水すれば回復する
白色 亜鉛メッキ鋼管の亜鉛が溶解。一定時間使用時に管内の水をいったん排水して使用する
青い色 銅管の腐食作用。管種変更などの措置が必要

赤褐色が常時発生する場合は、排水では戻らないので管種変更等の措置が要ります。青い色は衛生陶器が染まる形で気づかれます。

味がおかしいときはどうするのか

直ちに飲用を中止します。

同「iv) 普段と異なる味がする場合」

塩辛い味、苦い味、渋い味、酸味、甘味等が感じられる場合は、クロスコネクションのおそれがあるので、直ちに飲用を中止する。

「クロスコネクションのおそれがあるので、飲用前に一定時間管内の水を排水しなければならない」とした肢は、令和元年に誤りとして出ています。

排水して使うのは金気味・渋味のほうです。鉄・銅・亜鉛を多く含むと出るもので、滞留時間が長い朝の使い始めの水は雑用水などに使います。

クロスコネクションそのものはクロスコネクションで扱っています。

出水不良の原因は何か

いくつもありますが、管種が問われます。

同「2)出水不良 (3)管内にスケールが付着した場合」

既設給水管で亜鉛めっき鋼管などを使用していると内部にスケール(赤さび)が発生しやすく、年月を経るとともに給水管の口径が小さくなるので出水不良を来たす。

これを「硬質塩化ビニルライニング鋼管を使用していると、亜鉛メッキ鋼管に比べて」と入れ替えた肢は、令和元年に誤りとして出ています。

ライニング鋼管は内面を樹脂で覆っているので、逆になります。この場合の対応は管の布設替えです。

ほかに、配水管の水圧が低い場合、分岐が増えて口径が相対的に小さくなった場合、断水後の通水でスケール等が水道メーターのストレーナに付着した場合があります。ストレーナは清掃で回復します。

異物が出るのはなぜか

2つに分かれます。

  • 砂・鉄粉 … 配水管や給水装置の工事の際に混入したもの。水道メーターを取り外して管内から除去する
  • 黒色の微細片 … 止水栓・給水栓のパッキンのゴムが劣化し、開閉操作で砕けたもの

埋設管がつぶれて小さな孔があくと、給水時にその部分の流速が大きくなり、エジェクタのような作用で外部の汚水や微生物を吸引することがあります。これは令和元年に正しい肢として出ています。

異常を告げられたら何から始めるのか

水道事業者への連絡が先です。

同「1)水質の異状」

水道水の濁り、着色、臭味などが発生した場合には、水道事業者に連絡し水質検査を依頼する等、直ちに原因を究明するとともに、適切な対策を講じなければならない。

「まず給水用具等に異常がないか確認した後に水道事業者に報告しなければならない」とした肢は、令和3年に誤りとして出ています。

順序が逆です。自分で確かめてから報告するのではありません。

需要者から異常を告げられたときは、調査して原因を究明し改善を実施します。漏水の見つけ方や予防方法などの情報提供も主任技術者の役割で、こちらは正しい肢として出ています。

まちがえやすいポイント

味の異常は「排水」ではなく「直ちに飲用を中止」です。

排水するのは、赤褐色のさび・白色の亜鉛溶解・金気味渋味の3つです。

スケールが出るのは亜鉛めっき鋼管。ライニング鋼管と入れ替えてきます。

理解度チェック

Q.

白濁色の水が数分間で澄む場合、原因は何か。

空気の混入によるもので、一般に問題はありません。

Q.

青い色になるのはなぜか。

銅管の腐食作用が考えられます。管種変更などの措置が必要です。

Q.

塩辛い味がしたらどうするか。

クロスコネクションのおそれがあるので、直ちに飲用を中止します。排水して使うのではありません。

Q.

スケール(赤さび)が発生しやすいのはどの管か。

亜鉛めっき鋼管です。口径が小さくなり出水不良を来たすため、管の布設替えが必要になります。

Q.

水質に異常があったとき、最初に何をするか。

水道事業者に連絡し、水質検査を依頼する等、直ちに原因を究明します。

まとめ

  • 異常現象=水質によるもの配管状態によるもの
  • 色=白濁は空気、赤褐色はさび、白色は亜鉛の溶解、青は銅管の腐食。
  • 味の異常は直ちに飲用を中止。排水で使うのは金気味・渋味。
  • 出水不良のスケールは亜鉛めっき鋼管。ストレーナの付着は清掃で回復。
  • 水質の異状は水道事業者への連絡が先

> 器具側の不具合は給水用具の故障と対策で扱っています

現場での対応は水道事業者の定めによる部分があります。実務では所管の水道事業者にご確認ください。

関連する過去問解説

解説の中でこの記事を参照している過去問が6問あります。正誤の判定は公益財団法人 給水工事技術振興財団が公表した正答番号によります。この論点が出題された過去問がこの6問で全部、という意味ではありません。

過去問解説の一覧(年度別・科目別)へ

参考資料

  • 国土交通省「給水装置標準計画・施工方法」(PDF)「5 維持管理」3.異常現象と対策。色・味・臭味・異物・出水不良・水撃・異常音の記述はすべて同資料によります。
  • ※ 正誤の判定は、公益財団法人給水工事技術振興財団が公表した各年度の正答番号によります(令和元年 問18、令和3年 問18)。
  • ※ 水道事業者が負担する漏水修繕の範囲は水道事業者ごとに定められており、本記事では個別の範囲を扱っていません。
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この記事を書いた人

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給水装置工事主任技術者の用語・過去問を、国土交通省の給水装置標準計画・施工方法など一次資料にあたって整理しています。

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給水装置工事主任技術者の用語・過去問を、一次資料にあたって整理しています。

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