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水面から蛇口までの距離を空けるやつだよね。
でも「水面」って、たまっている水の面のことでいいのかな。
この記事の要点
測るのは越流面から吐水口の最下端までです。たまっている水の面(止水面)からではありません。
呼び径13mm以下で25mm以上、20mmを超え25mm以下で50mm以上。呼び径25mm以下は水平距離も要ります。
浴槽は50mm以上、プール等は200mm以上です。この2つを取り違えた肢が出ています。
基準が測っているのは、水があふれ出す高さです。
いま水がどこまで入っているかは関係ありません。まず測り方から見ます。
越流面から吐水口の最下端までです。
給水装置の構造及び材質の基準に関する省令(平成9年厚生省令第14号)第5条第1項第2号イ
呼び径が二五ミリメートル以下のものにあっては、別表第二の上欄に掲げる呼び径の区分に応じ、同表中欄に掲げる近接壁から吐水口の中心までの水平距離及び同表下欄に掲げる越流面から吐水口の最下端までの垂直距離が確保されていること。
越流面は水があふれ出す面で、越流管を設けている水槽ならその上端です。水位が下がっていても基準の位置は動きません。
水平距離のほうは近接壁から吐水口の中心までで、垂直距離は越流面から吐水口の最下端までです。測る先が片方は中心、もう片方は最下端で違います。
壁を伝って水が逆流するからです。
吐水口と水を受ける水槽の壁とが近接していると、壁に沿った空気の流れにより、壁を伝わって水が逆流するおそれがあります。この記述は令和5年と令和7年に正しい肢として出ています。
吐水口空間が不十分だと、サイホン現象による吐水口からの空気の吸込みでも水が逆流します。空間そのものが逆流を防ぐ仕組みです。
25mm以下は3段階です。
| 呼び径の区分 | 近接壁から吐水口の中心までの水平距離 | 越流面から吐水口の最下端までの垂直距離 |
|---|---|---|
| 13mm以下 | 25mm以上 | 25mm以上 |
| 13mmを超え20mm以下 | 40mm以上 | 40mm以上 |
| 20mmを超え25mm以下 | 50mm以上 | 50mm以上 |
水平と垂直が同じ数値なので、呼び径さえ分かれば1つの数字で足ります。令和7年には呼び径13mmで25mm以上、令和5年には呼び径25mmで50mm以上を選ばせる図の問題が出ています。
令和4年は呼び径20mmの図、令和3年は呼び径20mmを超え25mm以下の穴埋めでした。令和3年から令和7年まで、この表を引かせる問題が4年度で出ています。
浴槽は50mm以上、プール等は200mm以上です。
別表第二の備考が読み替えを定めています。浴槽に給水する給水装置は、表の「25mm」「40mm」を50mmと読み替えます。
プール等の水面が特に波立ちやすい水槽と、事業活動に伴い洗剤または薬品を入れる水槽・容器は、「25mm」「40mm」「50mm」を200mmと読み替えます。
「浴槽に給水する給水装置は、少なくとも200mm以上の吐水口空間を確保する」とした肢は、令和7年に誤りとして出ています。200mmはプール等のほうです。
読み替えるのは表の下欄だけです。越流面から吐水口の最下端までの垂直距離が対象で、近接壁からの水平距離は読み替えません。
どちらの読み替えも吐水口一体型給水用具は除かれます。水受け部と吐水口が一体で、越流面と吐水口の間が分離されている構造のものです。
式で算定します。表ではありません。
呼び径25mmを超えるものは別表第三によります。近接壁の影響がない場合は1.7×d+5ミリメートル以上です。
| 近接壁 | 壁からの離れと、越流面から吐水口の最下端までの垂直距離 |
|---|---|
| 影響なし | (1.7×d+5) mm以上 |
| 1面 | (3×D)以下 → (3×d)/(3×D)超(5×D)以下 → (2×d+5)/(5×D)超 → (1.7×d+5) |
| 2面 | (4×D)以下 → (3.5×d)/(4×D)超(6×D)以下 → (3×d)/(6×D)超(7×D)以下 → (2×d+5)/(7×D)超 → (1.7×d+5) |
Dは吐水口の内径、dは有効開口の内径です。壁からの離れはDで測り、確保する距離はdで出すので、2つの記号を取り違えないでください。
吐水口の断面が長方形の場合は長辺をDとします。越流面より少しでも高い壁がある場合は近接壁とみなします。
式で出した値が浴槽で50mm未満、プール等で200mm未満のときは、それぞれ50mm以上・200mm以上まで引き上げます。
あちらは150mmです。吐水口空間とは別の数字です。
同 第5条第1項第1号
…水の逆流を防止することができる適切な位置(ニに掲げるものにあっては、水受け容器の越流面の上方一五〇ミリメートル以上の位置)に設置されていること。
「バキュームブレーカの下端又は逆流防止機能が働く位置と水受け容器の越流面との間隔を100mm以上確保する」とした肢は、令和3年に誤りとして出ています。
令和4年には図で同じ数字が問われ、バキュームブレーカの下端から越流面までを150mm以上とする組み合わせが正答でした。誤りの形と正しい形の両方で出ています。
逆流を防ぐ手段にはバキュームブレーカや逆止弁もありますが、吐水口空間はそれらより確実で一般的な手段とされています。
吐水口空間はどこからどこまでの距離か。
越流面から吐水口の最下端までの垂直距離です。呼び径25mm以下では、近接壁から吐水口の中心までの水平距離もあわせて確保します。
呼び径13mm以下ではいくつ確保するか。
水平距離25mm以上、垂直距離25mm以上です。13mmを超え20mm以下は40mm以上、20mmを超え25mm以下は50mm以上です。
浴槽とプール等では数値がどう変わるか。
浴槽は50mm以上、プール等や洗剤・薬品を入れる水槽は200mm以上です。浴槽を200mmとした肢は令和7年に誤りとして出ています。
呼び径25mmを超える場合はどう求めるか。
別表第三の式で算定します。近接壁の影響がない場合は1.7×d+5ミリメートル以上で、dは有効開口の内径です。
バキュームブレーカは越流面からどれだけ上に置くか。
越流面の上方150mm以上です。「100mm以上」とした肢は令和3年に誤りとして出ています。
> そもそもつないではいけない配管はクロスコネクションを確認する
実際に確保すべき寸法は器具の形状や設置条件によって変わります。実務では製品の仕様と所管の水道事業者の基準をご確認ください。
解説の中でこの記事を参照している過去問が14問あります。正誤の判定は公益財団法人 給水工事技術振興財団が公表した正答番号によります。この論点が出題された過去問がこの14問で全部、という意味ではありません。
参考資料
※ この記事の確認日:2026年8月
給水装置の構造及び性能
給水装置施工管理法
給水装置工事事務論
水道行政
給水装置の概要
まちがえやすいポイント
似た数字が3つ並ぶので、どれがどれか決めておいてください。
浴槽は50mm、プール等は200mm、バキュームブレーカは150mmです。浴槽を200mmとした肢が令和7年に、バキュームブレーカを100mmとした肢が令和3年に、誤りとして出ています。
測る位置も同じです。越流面から測るのであって、止水面からではありません。