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水道の検査って、工事をした業者に頼むものじゃないの?
立入検査に時間の決まりがあるとは知らなかった。
この記事の要点
立入検査は水道事業者が行い、日出後日没前に限られます。住居や閉鎖された門内は同意が必要です。
需要者が検査を請求する相手は水道事業者です。指定給水装置工事事業者とした肢は令和6年に誤りでした。
正当な理由なしに検査を拒むと、供給規程の定めにより給水を停止されることがあります。
検査には向きが2つあり、条文も別になっています。
事業者が見に行く検査と、需要者が頼む検査を分けて覚えます。
水道事業者が、需要者の土地や建物に入って給水装置を検査します。
水道法 第17条第1項(給水装置の検査)
水道事業者は、日出後日没前に限り、その職員をして、当該水道によつて水の供給を受ける者の土地又は建物に立ち入り、給水装置を検査させることができる。ただし、人の看守し、若しくは人の住居に使用する建物又は閉鎖された門内に立ち入るときは、その看守者、居住者又はこれらに代るべき者の同意を得なければならない。
「できる」と書かれているとおり、事業者の権限です。義務ではありません。
この条文をそのまま書いた肢は、令和6年に正しい肢として出ています。
3つあります。
| 条件 | 内容 |
|---|---|
| 時間 | 日出後日没前に限る |
| 同意 | 人が看守する建物、住居に使用する建物、閉鎖された門内は、看守者・居住者又はこれらに代るべき者の同意が必要 |
| 証明書 | 職員は身分を示す証明書を携帯し、関係者の請求があったときは提示する(同条第2項) |
日出後日没前という言い方は、時刻ではなく日の出と日の入りで区切るものです。季節によって幅が変わります。
この時間の制限を外して「使用中の給水装置について、随時現場立ち入り検査を行うことができる」とした肢が、令和4年に誤りとして出ています。「随時」という語が入ったら外します。
水道事業者です。
同 第18条(検査の請求)
水道事業によつて水の供給を受ける者は、当該水道事業者に対して、給水装置の検査及び供給を受ける水の水質検査を請求することができる。
2 水道事業者は、前項の規定による請求を受けたときは、すみやかに検査を行い、その結果を請求者に通知しなければならない。
「指定給水装置工事事業者に対して、給水装置の検査及び供給を受ける水の水質検査を請求することができる」とした肢は、令和6年に誤りとして出ています。
請求できる中身も2つあります。給水装置の検査と供給を受ける水の水質検査です。
請求を受けた事業者は、すみやかに検査を行い、その結果を請求者に通知します。この記述は令和3年にも正しい肢として出ています。
給水を停止されることがあります。
同 第15条第3項
水道事業者は、当該水道により給水を受ける者が料金を支払わないとき、正当な理由なしに給水装置の検査を拒んだとき、その他正当な理由があるときは、前項本文の規定にかかわらず、その理由が継続する間、供給規程の定めるところにより、その者に対する給水を停止することができる。
止められるのはその理由が継続する間で、手続きは供給規程の定めによります。
料金の不払いと並んで、検査の拒否が名指しで書かれています。
この記述は令和5年・令和6年・令和7年の3年度とも正しい肢として出ています。15条の給水義務を問う形で、料金の不払いとセットで並びます。
水道事業者が求めることができます。
同 第25条の9(給水装置工事主任技術者の立会い)
水道事業者は、第十七条第一項の規定による給水装置の検査を行うときは、当該給水装置に係る給水装置工事を施行した指定給水装置工事事業者に対し、当該給水装置工事を施行した事業所に係る給水装置工事主任技術者を検査に立ち会わせることを求めることができる。
求める相手は工事を施行した指定給水装置工事事業者で、立ち会うのはその事業所に係る主任技術者です。
主任技術者の職務としての立会いは主任技術者の職務でも扱っています。
水道技術管理者です。
法第19条第2項第三号は、給水装置の構造及び材質が基準に適合しているかどうかの検査を、水道技術管理者が従事する事務として挙げています。
この記述は令和4年と令和6年の2年度とも正しい肢として出ています。令和4年は「工事終了後、本人又はその者の監督の下で検査を実施する」という書き方でした。
水道技術管理者は事務に従事するだけでなく、その事務に従事する他の職員を監督する立場です。詳しくは水道技術管理者で扱っています。
水道事業者が立入検査をできるのはいつか。
日出後日没前に限られます。住居や閉鎖された門内に立ち入るときは同意も必要です。
需要者は誰に検査を請求するか。
当該水道事業者です。指定給水装置工事事業者とした肢は令和6年に誤りでした。
請求できる検査の中身は何か。
給水装置の検査と、供給を受ける水の水質検査の2つです。
正当な理由なしに検査を拒むとどうなるか。
その理由が継続する間、供給規程の定めるところにより給水を停止されることがあります(法第15条第3項)。
主任技術者の立会いは義務か。
水道事業者が工事を施行した指定給水装置工事事業者に対して求めることができる、という定めです(法第25条の9)。
> 検査に従事する側は水道技術管理者、工事後の自主的な検査は給水装置工事の品質管理で扱っています
検査の運用や給水停止の手続きは、水道事業者の供給規程によって異なります。実際の対応は所管の水道事業者にご確認ください。
解説の中でこの記事を参照している過去問が9問あります。正誤の判定は公益財団法人 給水工事技術振興財団が公表した正答番号によります。この論点が出題された過去問がこの9問で全部、という意味ではありません。
参考資料
※ この記事の確認日:2026年8月
水道行政
給水装置工事事務論
給水装置施工管理法
給水装置の構造及び性能
給水装置の概要
まちがえやすいポイント
検査には向きが2つあり、条文が分かれています。
事業者が見に行くのが17条、需要者が頼むのが18条。頼む相手はどちらも水道事業者です。
工事を施行した事業者が出てくるのは、立会いを求められる25条の9のほうです。