給水装置工事主任技術者 独学ガイド

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給水管及び給水用具の選定とは?材料は「確認」、工法は「承認」

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材料は自分で選べるものだと思っていました。

水道事業者に承認をもらうのか、聞くだけでいいのかも分かりません。

この記事の要点

指定される範囲は配水管への取付口から水道メーターまでです。宅地内でも末端の給水器具まででもありません。

使用材料は確認するもので、承認を得るものではありません。

承認を受けるのは工法・工期その他の工事上の条件のほうです。

この論点は令和3年・4年・5年・7年の4年度で出ています。穴埋めが2回、正誤の肢が2回です。

入れ替えられるのは範囲・目的・相手・手続きの4つで、どれも語を1つ差し替えるだけの形になっています。

給水管及び給水用具の選定で問われる点を整理した図。左は誤りとして出た語で、範囲を宅地内から水道メーターまでとするもの、範囲を配水管への取付口から末端の給水器具までとするもの、目的を品質不良による損傷の防止とするもの、目的を漏水時及び災害時等の応急給水とするもの、指定するのを厚生労働省とするもの、受注後に水道事業者の承認を得るとするもの。右は正しい形で、範囲は配水管への取付口から水道メーターまで、目的は災害等による損傷の防止と復旧の迅速化および地震対策と緊急工事、指定するのは水道事業者、受注後は水道事業者に確認する。下段は工法・工期その他の工事上の条件についてはあらかじめ水道事業者の承認を受けることが水道法施行規則第36条第3号に定められている点を示す。
材料は確認、工法は承認。※公表された正答と条文から整理した図。

誰が何を指定するのか

水道事業者が、給水管と給水用具の構造及び材質等を指定します。

令和3年は「水道事業者は…給水装置に用いる給水管及び給水用具について、その構造及び材質等を指定する場合がある」という文の空欄を埋める問題でした。

指定するのは水道事業者です。令和4年には、ここを「厚生労働省」とした選択肢が用意されていました。

指定される範囲はどこまでか

配水管への取付口から水道メーターまでです。

令和3年は「イからウまでの間の給水装置」という形で範囲そのものを空欄にしています。正しい組み合わせは配水管への取付口から水道メーターまででした。

誤りの選択肢には「宅地内から水道メーターまで」「配水管への取付口から末端の給水器具まで」が並びます。起点も終点も差し替えられるので、両端を覚えてください。

この区間は道路上での工事を伴う部分で、施工計画書の扱いも施工計画書と現場管理で別に定められています。

何のために指定するのか

災害等による損傷を防ぎ、復旧を早くするためです。

令和3年の正しい形は「災害等による給水装置の損傷を防止するとともに、給水装置の損傷の復旧を迅速かつ適切に行えるようにするため」でした。「品質不良」とした選択肢は誤りです。

令和4年は同じ趣旨を別の言い方で出しています。「地震対策並びに漏水時及び災害時等の緊急工事を円滑かつ効率的に行う観点から」が正しい形でした。

ここを「応急給水」とした選択肢は誤りです。直すのは水道施設ではなく給水装置なので、給水車を出す話ではありません。

受注したら承認を得るのか、確認するのか

確認します。承認ではありません。

令和3年は「使用材料について水道事業者の承認を得る必要がある」とした選択肢が誤りで、正しいのは「水道事業者に確認する必要がある」でした。

一方で、工法や工期については承認を受けることが省令に定められています。

水道法施行規則 第36条(事業の運営の基準)第2号・第3号

二 配水管から分岐して給水管を設ける工事及び給水装置の配水管への取付口から水道メーターまでの工事を施行する場合において、当該配水管及び他の地下埋設物に変形、破損その他の異常を生じさせることがないよう適切に作業を行うことができる技能を有する者を従事させ、又はその者に当該工事に従事する他の者を実施に監督させること。

三 水道事業者の給水区域において前号に掲げる工事を施行するときは、あらかじめ当該水道事業者の承認を受けた工法、工期その他の工事上の条件に適合するように当該工事を施行すること。

省令が承認の対象として挙げているのは工法、工期その他の工事上の条件です。使用材料はここに書かれていません。

選定で考慮するのは何か

施工条件、設置環境、将来の維持管理です。

令和4年の問題文は「給水管及び給水用具は、配管場所の施工条件や設置環境、将来の維持管理等を考慮して選定する」という一文から始まります。

この部分は空欄になっておらず、正誤も問われていません。指定の話に入る前提として置かれています。

なぜ水道事業者が指定するのか

壊れたときに直すのが水道事業者だからです。

配水管への取付口から水道メーターまでは道路の下にあり、漏水すれば水道事業者が緊急工事に入ります。材料がばらばらだと、部品の手配から復旧までに時間がかかります。

令和5年と令和7年は、この点を「配水管からの分岐以降水道メーターまでの給水装置材料及び工法等については、水道事業者が指定していることが多いので確認が必要である」という肢で、どちらも正しい肢として出しました。

まちがえやすいポイント

材料は「確認する」、工法・工期は「承認を受ける」です。相手はどちらも水道事業者なので、手続きの語だけで見分けます。

範囲は配水管への取付口から水道メーターまで。宅地内が起点になったり、末端の給水器具が終点になったら誤りです。

目的は災害等緊急工事。品質不良や応急給水が出てきたら外します。

理解度チェック

Q.

水道事業者が使用材料を指定する範囲はどこからどこまでか。

配水管への取付口から水道メーターまでです。宅地内や末端の給水器具とした選択肢は誤りでした。

Q.

何のために指定するのか。

災害等による損傷の防止と、損傷の復旧を迅速かつ適切に行うためです。令和4年は「地震対策並びに漏水時及び災害時等の緊急工事」という言い方でした。

Q.

工事を受注したら、使用材料は承認を得るのか。

確認します。「承認を得る」とした選択肢は令和3年に誤りとして出題されています。

Q.

あらかじめ水道事業者の承認を受けるのは何か。

工法、工期その他の工事上の条件です。水道法施行規則第36条第3号に定められています。

Q.

給水管及び給水用具は何を考慮して選定するか。

配管場所の施工条件や設置環境、将来の維持管理等です。

まとめ

  • 指定するのは水道事業者。厚生労働省とした選択肢は誤り。
  • 範囲は配水管への取付口から水道メーターまで。起点も終点も差し替えられる。
  • 目的は災害等による損傷の防止と復旧の迅速化、緊急工事の円滑化。
  • 使用材料は確認する。承認を得るとした選択肢は誤り。
  • 承認を受けるのは工法・工期その他の工事上の条件(施行規則第36条第3号)。

> 分岐そのものの作業はサドル付分水栓と穿孔で扱っています

指定される材料の具体的な範囲や品目、確認の手続きは水道事業者ごとに定められています。実務では所管の水道事業者にご確認ください。

関連する過去問解説

解説の中でこの記事を参照している過去問が2問あります。正誤の判定は公益財団法人 給水工事技術振興財団が公表した正答番号によります。この論点が出題された過去問がこの2問で全部、という意味ではありません。

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参考資料

  • 水道法施行規則(昭和32年厚生省令第45号)第36条第2号・第3号(e-Gov法令検索)。あらかじめ水道事業者の承認を受けるのが工法、工期その他の工事上の条件であることは同条第3号によります。
  • ※ 使用材料を水道事業者が指定すること、その範囲・目的、受注時に確認することを定めた記述は、給水装置標準計画・施工方法には見当たりませんでした(「使用材料」「構造及び材質等を指定」「施工条件や設置環境」はいずれも同資料に0件)。本記事の記述は、公益財団法人給水工事技術振興財団が公表した正答番号から確定したものです(令和3年 問58、令和4年 問18、令和5年 問10、令和7年 問10)。
  • ※ 令和3年 問58で「承認を得る」が誤りであることは公表正答から確定できますが、材料の確認方法そのものを定めた条文は確認できていません。施行規則第36条第3号が承認の対象としているのは工法・工期その他の工事上の条件であり、使用材料はそこに挙げられていません。
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給水装置工事主任技術者の用語・過去問を、国土交通省の給水装置標準計画・施工方法など一次資料にあたって整理しています。

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給水装置工事主任技術者の用語・過去問を、一次資料にあたって整理しています。

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