給水装置工事主任技術者 独学ガイド

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浄水器とは?先止め式と元止め式で給水用具になるかが変わる

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浄水器が給水用具かどうかで毎回迷う。

据置型は該当したりしなかったりする。

この記事の要点

分かれ目は常時水圧が加わるかです。

先止め式は流入側で水圧が加わり、元止め式は流出側で加わりません。

元止め式でも給水栓と一体で製造・販売されていれば給水用具に該当します。

取り付ける位置と、誰が取り付けるかの2つで決まります。

穴埋め問題で3年度続けて出ている論点です。

浄水器の先止め式と元止め式を示す図。先止め式は給水栓の流入側に取り付け常時水圧が加わり、給水用具に該当する。給水栓の上流側の分岐栓を介して取り付けるものも同じ扱いになる。元止め式は給水栓の流出側に取り付け常時水圧が加わらない。元止め式のうち給水栓と一体で製造・販売されるビルトイン形・アンダーシンク形は給水用具に該当し、浄水器だけで販売され消費者が取り付ける給水栓直結型・据置型は該当しない。
水圧が加わる側にあるかどうかが基準。※関係をつかむための模式図。

浄水器は何を減らすものか

残留塩素等の溶存物質と濁度です。

「浄水器は、水道水中の残留塩素等の溶存物質、濁度等の減少を主目的としたもの」「ろ過材には、活性炭、ろ過膜、イオン交換樹脂等が使用される」は、令和4年に正しい肢として出ています。

令和6年には、減少させる対象としてトリハロメタン等の消毒副生成物や鉛、臭気が挙げられました。

トリハロメタンは水質基準の項目でもあります。

先止め式と元止め式はどこが違うのか

取り付ける側と、水圧が加わるかどうかです。

方式 取り付ける位置 水圧
先止め式 給水栓の流入側 常時加わる
元止め式 給水栓の流出側 常時は加わらない

令和3年と令和7年は、この2つを入れ替えて空欄にした同じ形の問題でした。

先に浄水器を通してから給水栓で止めるのが先止め式です。給水栓で止めた先に浄水器があるのが元止め式です。

どれが給水用具に該当するのか

元止め式のなかで分かれます。

売られ方 給水用具
浄水器と給水栓が一体として製造・販売 ビルトイン形、アンダーシンク形 該当する
浄水器単独で製造・販売し、消費者が取り付ける 給水栓直結型、据え置き型 該当しない

この表の「据え置き型」は令和3年の問題での分類です。令和6年は据置形を2つに分け、給水栓の上流側につなぐものは該当すると出ました。

「水栓一体形浄水器のうち、スパウト内部に浄水カートリッジがあるものは、常時水圧が加わらないので、給水用具に該当しない」とした肢は、令和4年に誤りとして出ています。

水栓と一体で作られているものは、水圧が加わらなくても給水用具です。ここが引っかけになります。

給水装置は水道法で給水管及びこれに直結する給水用具と定義されています。同じ問題では、アンダーシンク形について流入側・流出側のどちらの方式も給水用具として分類されるとした肢が正しい肢でした。

据置形はどちらなのか

取り付け方で変わります。

令和6年の問題は、据置形浄水器を2つに分けて出しました。

  • 給水栓の先に分岐栓とホースで取り付けるもの … 該当しない
  • 給水栓の上流側の分岐栓を介して取り付けるもの … 該当する

同じ据置形でも、給水栓より前につながれば水圧が加わったまま水が通ります。

除去性能の表示は何で義務づけられているのか

家庭用品品質表示法です。

家庭用品品質表示法施行令 別表 四 雑貨工業品

(五)浄水器(飲用に供する水を得るためのものであつて、水道水から残留塩素を除去する機能を有するものに限る。)

令和6年には、表示を義務付けている法令として「給水装置の構造及び材質の基準に関する省令」を当てた選択肢が用意されていましたが、正しいのは家庭用品品質表示法施行令のほうでした。

給水装置の基準は性能を定めるもので、除去性能の表示を義務づけるものではありません。

浄水器に適用される性能基準は何か

浸出性能基準の適用対象です。

国土交通省の浸出性能基準の解説は、適用対象となる給水用具に浄水器を挙げています。飲用に供する水が接触するためです。

基準の中身は浸出性能基準で扱っています。

まちがえやすいポイント

「水圧が加わらない=給水用具ではない」と即断しないでください。

元止め式でも、給水栓と一体で製造・販売されていれば給水用具です。分かれ目は誰が取り付けるかのほうです。

表示を義務づけているのは家庭用品品質表示法です。給水装置の基準ではありません。

理解度チェック

Q.

先止め式はどこに取り付けるか。

給水栓の流入側です。常時水圧が加わります。

Q.

ビルトイン形やアンダーシンク形は給水用具に該当するか。

該当します。浄水器と給水栓が一体として製造・販売されているためです。

Q.

給水栓直結型や据え置き型はどうか。

浄水器単独で製造・販売され、消費者が取付けを行うものは該当しません。ただし給水栓の上流側の分岐栓を介するものは該当します。

Q.

浄水器のろ過材には何が使われるか。

活性炭、ろ過膜、イオン交換樹脂等です。

Q.

除去性能の表示を義務づけている法令は何か。

家庭用品品質表示法です。同法の施行令が浄水器を雑貨工業品として挙げています。

まとめ

  • 先止め式=給水栓の流入側・常時水圧が加わる。元止め式=流出側・加わらない。
  • 元止め式でも給水栓と一体で製造・販売されていれば給水用具に該当する。
  • 浄水器単独で販売され消費者が取り付けるもの(給水栓直結型・据え置き型)は該当しない
  • 据置形でも給水栓の上流側の分岐栓を介するものは該当する。
  • 除去性能の表示義務は家庭用品品質表示法。給水装置の基準ではない。

> 他の給水用具は湯沸器の種類逆止弁の種類と構造で扱っています

製品の分類や法令は改正されることがあります。最新の内容は各法令の本文をご確認ください。

関連する過去問解説

解説の中でこの記事を参照している過去問が7問あります。正誤の判定は公益財団法人 給水工事技術振興財団が公表した正答番号によります。この論点が出題された過去問がこの7問で全部、という意味ではありません。

過去問解説の一覧(年度別・科目別)へ

参考資料

  • 家庭用品品質表示法施行令(昭和37年政令第390号)別表 四 雑貨工業品(e-Gov法令検索)。浄水器が表示の対象であることは同別表によります。
  • 水道法(昭和32年法律第177号)第3条第9項(e-Gov法令検索)。給水装置の定義によります。
  • 国土交通省「2.浸出性能基準」(PDF)。浄水器が浸出性能基準の適用対象であることは同資料によります。
  • ※ 先止め式・元止め式の別、および給水用具に該当するかどうかの区分については、給水装置標準計画・施工方法に記述がありません(「浄水器」の語は同資料に0件)。本記事の記述は、公益財団法人給水工事技術振興財団が公表した各年度の正答番号から確定できたものです(令和3年 問50、令和4年 問53、令和6年 問52、令和7年 問46)。
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この記事を書いた人

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給水装置工事主任技術者の用語・過去問を、国土交通省の給水装置標準計画・施工方法など一次資料にあたって整理しています。

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給水装置工事主任技術者の用語・過去問を、一次資料にあたって整理しています。

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