T
ポリエチレンの名前が付く管が何種類もあって、区別がつきません。
継手もEFやらメカニカルやらで、どれがどの管のものか覚えられません。
この記事の要点
継手は管種ごとに決まっています。出題は、よその管の継手を混ぜて誤りにしてきます。
「インコアを打ち込む金属継手」は水道用ポリエチレン二層管のものです。
架橋ポリエチレン管は耐熱・耐寒・耐食に優れますが、有機溶剤やガソリンは浸透します。
合成樹脂管はまとめて1問に詰め込まれることが多く、1問のなかで3種類の管を比べさせます。
性質より先に、管と継手の対応を覚えたほうが速く解けます。
試験に出るのは3つで、そこにポリブテン管が加わります。
| 管の種類 | 出題された性質 |
|---|---|
| 水道用ポリエチレン二層管 | 低温での耐衝撃性に優れ、耐寒性があるので寒冷地の配管に多く使われる |
| 架橋ポリエチレン管 | 耐熱性・耐寒性・耐食性に優れ、軽量で柔軟性に富む。管内にスケールが付きにくく流体抵抗が小さい |
| 水道配水用ポリエチレン管 | 配水管に使われる。分岐と接合はEF継手で行う |
| ポリブテン管 | 高温時でも高い強度を持ち、金属管に起こりやすい腐食もないので温水用配管に適する |
この4つを並べた令和5年 問42は、正答が(4)でした。誤りにされたのは合成樹脂管ではなく硬質ポリ塩化ビニル管の引張降伏強さの肢です。
標準計画が管種ごとに書き分けています。
給水装置標準計画・施工方法 3.8 配管工事 2)水道用ポリエチレン管の接合(国土交通省)
水道用ポリエチレン管の接合は、金属継手等を使用する。
(1)金属継手(メカニカル継手)による接合 i)継手は、管種(1種・2種)に適合したものを使用する。ii)インコアが入りやすいように内面の面取りを行う。iii)継手を分解し、管に袋ナット、リングの順にセットする。iv)インコアを管に、プラスチックハンマー等で根元まで十分にたたき込む。
「インコアを打ち込み樹脂製のリングを胴及びナットによって圧着して止水する金属継手」をポリブテン管の継手とした肢は、令和7年 問43で誤りでした。
インコアが出てくるのは水道用ポリエチレン管の側です。管の名前だけを差し替える型なので、継手の説明そのものは正しく書いてあります。
色と層の数で決まります。
同 3)架橋ポリエチレン管の接合
(1)継手には、メカニカル継手と継手の本体に電熱線等の発熱体を埋め込んだ電気式熱融着継手がある。
(2)メカニカル継手は、白色の単層管に使用する。
(3)電気式熱融着継手は、緑色の2層管を使用する。
白色は単層でメカニカル、緑色は2層で電気式熱融着です。令和元年 問43の穴埋めは正答が(1)で、架橋ポリエチレン管の空欄にはメカニカル式継手が入りました。
令和4年 問47は同じところをEF継手側から聞いていて、正答は(3)です。どちらも正しいので、選択肢に並んだほうを選びます。
3つあり、熱融着が中心です。
同 4)ポリブテン管の接合
(1)継手には、熱融着継手、メカニカル継手、フランジ継手がある。
(2)熱融着継手による接合は、温度管理等に熟練を要すが、接合面が完全に一体化し、信頼性の高い方法である。i)電気式熱融着接合 継手内部に埋めてあるニクロム線を電気により発熱させ、継手内面と管外面とを融着接合する。ii)熱融着ヒータ接合 ヒータで管の外面と継手の内面を加熱融着させて溶融した樹脂を接合する。
令和6年 問13は「メカニカル式継手、EF継手、熱融着式継手」と書いていて、これは正しい肢でした。EF継手は電気式熱融着継手のことなので、同じものを指しています。
浸透します。
架橋ポリエチレン管について「有機溶剤、ガソリン、灯油等は浸透しない」とした肢は、令和元年 問42で誤りでした。
合成樹脂管はどれも油類が浸透するので、ガソリンスタンドや自動車整備工場のような場所では金属管を使うか、さや管で防護します。場所の具体例は水道水の汚染防止で扱っています。
止水のしかたが材料の性質で変わるからです。
熱で溶かして一体化できる管は融着でつなげますが、そうでない管は部品で締めつけて止めるしかありません。融着は接合面が完全に一体化するぶん信頼性が高く、そのかわり温度管理に熟練が要ります。
だから同じ「ポリエチレン」の名前でも、二層管は金属継手、架橋は色によってメカニカルか熱融着、配水用はEFと分かれます。名前ではなく接合のしかたで覚えると取り違えません。
インコアを打ち込む金属継手は、どの管のものか。
水道用ポリエチレン管(二層管)です。ポリブテン管の継手とした肢は令和7年に誤りでした。
架橋ポリエチレン管の継手は何と何か。
メカニカル継手と電気式熱融着継手です。白色の単層管がメカニカル、緑色の2層管が熱融着です。
ポリブテン管はどんな配管に適するか。
温水用配管です。高温時でも高い強度を持ち、金属管のような腐食も起こりません。
水道用ポリエチレン二層管が寒冷地で使われるのはなぜか。
低温での耐衝撃性に優れ、耐寒性があるからです。この記述は令和5年に正しい肢として出ています。
架橋ポリエチレン管に有機溶剤やガソリンは浸透するか。
浸透します。浸透しないとした肢は令和元年に誤りでした。
> EF継手の離脱防止対策は給水管の接合で扱っています
継手の適合や施工手順は製品ごとの仕様によります。実務では管と継手のメーカーが示す施工要領にしたがってください。
解説の中でこの記事を参照している過去問が18問あります。正誤の判定は公益財団法人 給水工事技術振興財団が公表した正答番号によります。この論点が出題された過去問がこの18問で全部、という意味ではありません。
参考資料
※ この記事の確認日:2026年8月
給水装置施工管理法
給水装置の構造及び性能
給水装置の概要
給水装置工事事務論
水道行政
まちがえやすいポイント
「インコア」が出たら水道用ポリエチレン管の継手です。ポリブテン管に付けた肢は誤りでした。
架橋ポリエチレン管は白色が単層でメカニカル、緑色が2層で電気式熱融着。
合成樹脂管は油類が浸透します。浸透しないと書いてあったら誤りです。