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配管の注意点って、覚えることが多すぎませんか。
数字も、20cmだったか30cmだったか自信がありません。
この記事の要点
他の埋設物との間隔は30cm以上です。20cmに置き換えた肢が令和元年に誤りとして出ています。
ステンレス鋼管の曲率半径は口径の4倍以上で、加熱による焼曲げはできません。曲げられる管の種類そのものも問われます。
地階や2階以上に配管するとき、各階に付けるのは止水栓です。逆止弁に置き換えた肢が令和6年に誤りとして出ています。
この論点は令和元年から令和7年までで、8問出ています。工事法のなかでも出題が多い部分です。
覚えることは多いのですが、問われる数字は限られています。まず図で位置関係を押さえます。
30cm以上です。20cmではありません。
給水装置標準計画・施工方法 3.8 配管工事
3.事故防止のため、他の埋設物との間隔をできるだけ30cm以上確保すること。
理由は、給水管が漏水したときに他の埋設物を壊してしまうからです。
同 3.8 配管工事(解説)2
給水管を他の埋設物に近接して布設すると、接触点付近の集中荷重、他の埋設物や給水管の漏水によるサンドブラスト現象等によって、管に損傷を与えるおそれがある。
サンドブラスト現象とは、噴き出した漏水が周囲の砂を巻き込み、隣の管を砂で削ってしまう現象です。最後は相手の管に穴があきます。
「他の埋設物との間隔を原則として20cm以上確保する」とした肢は、令和元年に誤りとして出ています。令和4年と令和7年は30cmで出題され、いずれも正しい記述として扱われています。
やむを得ず間隔がとれないときは、給水管に発泡スチロールやポリエチレンフォームを施して損傷を防ぎます。離隔がとれないから諦める、ではありません。
配管は直管と継手で組むのが原則です。曲げ加工は、やむを得ない場合に管の材質に応じて行います。
標準計画が曲げ配管できる材料として挙げているのは、次の4種類です。
| 管種 | 曲げ配管の方法と条件 |
|---|---|
| 硬質塩化ビニル管 | 曲げ角度6度以内で生曲げとする |
| 銅管・ライニング鉛管 | 断面が変形しないように、できるだけ大きな半径で少しづつ曲げる |
| ステンレス鋼管 | ベンダーにより行う。曲率半径は口径の4倍以上、最大角度は90度(補角) |
| ポリエチレン管 | 屈曲半径を管の外径の20倍以上とする |
この一覧にライニング鋼管は入っていません。令和4年には、曲げ配管が可能な材料としてライニング鋼管を含めた肢が出ていて、誤りとして扱われています。
銅管も、曲げるのは軟質のコイル管です。令和元年には「硬質銅管の曲げ加工は、専用パイプベンダーを用いて行う」とした肢が誤りとして出ており、令和7年は被覆銅管の軟質コイル管に置き換わって正しい記述となっています。
曲げ方から寸法まで、標準計画が細かく決めています。
給水装置標準計画・施工方法 3.8 配管工事(解説)3(3) ステンレス鋼管の曲げ配管
i)管の曲げ加工は、ベンダーにより行い、加熱による焼曲げ加工等は行ってはならない。
ii)曲げ加工に当たっては、管面に曲げ寸法を示すけがき線を表示してから行う。
iii)曲げの最大角度は、原則として90度(補角)とし、曲げ部分にしわ、ねじれ等がないようにする。
iv)継手の挿し込み寸法等を考慮して、曲がりの始点又は終点からそれぞれ10cm以上の直管部分を確保する。
v)曲げの曲率半径は、管軸線上において、口径の4倍以上でなければならない。
試験で数字を入れ替えてくるのは、この曲率半径です。令和7年には「呼び径の2倍以上」とした肢が誤りとして出ています。
加熱による焼曲げの禁止と、最大角度90度(補角)は、令和元年と令和7年の両方で正しい肢として出ています。ここは素直に覚えて構いません。
止水栓です。逆止弁ではありません。
給水装置標準計画・施工方法 3.8 配管工事
6.地階あるいは2階以上に配管する場合は、原則として各階ごとに止水栓を取り付けること。
目的は修理や改造工事に備えることなので、水を止められる器具でなければ意味がありません。「階ごとに逆止弁を設置する必要がある」とした肢は、令和6年に誤りとして出ています。
令和4年は止水栓で出題され、正しい記述として扱われています。同じ文型で器具名だけが入れ替わります。
低いほうです。配水管より低い位置ほど水圧は高くなります。
給水装置標準計画・施工方法 3.8 配管工事(解説)8
高水圧を生じるおそれがある場所とは、水撃作用が生じるおそれのある箇所、配水管の位置に対し著しく低い箇所にある給水装置、直結増圧式給水による低層階部等が挙げられる。
令和5年には「著しく高い箇所」「高層階部」に入れ替えた記述が出ていて、誤りとして扱われています。令和6年と令和7年は「低い」で出題され、正しい記述です。
高水圧を生じるおそれがある場所や貯湯湯沸器には、減圧弁又は逃し弁を設置します。空気溜まりのおそれがある行き止まり配管の先端部や鳥居配管には空気弁を設置します。
プラグ等で栓をします。開けたままにしません。
給水装置標準計画・施工方法 3.8 配管工事
11.給水装置工事は、いかなる場合でも衛生に十分注意し、工事の中断時又は一日の工事終了後には、管端にプラグ等で管栓をし、汚水等が流入しないようにすること。
管端から汚水やゴミが入ると、そのまま水質汚染の原因になります。この記述は令和5年と令和6年に、どちらも正しい肢として出ています。
宅地内の主配管は、家屋の基礎の外回りに布設するのが原則です。構造物の下を通すと、その構造物を壊さないと漏水修理ができなくなるからです。
給水管と他の埋設物との間隔は、どれだけ確保するか。
できるだけ30cm以上です。20cm以上とした肢は令和元年に誤りとして出題されています。
離隔をとる理由は何か。
接触点付近の集中荷重と、漏水によるサンドブラスト現象で管に損傷を与えるおそれがあるためです。
ステンレス鋼管の曲げの曲率半径はいくつ以上か。
管軸線上において口径の4倍以上です。呼び径の2倍以上とした肢は令和7年に誤りとして出題されています。
地階あるいは2階以上に配管する場合、各階ごとに何を取り付けるか。
止水栓です。逆止弁とした肢は令和6年に誤りとして出題されています。
高水圧を生じるおそれがあるのは、配水管に対してどのような位置か。
著しく低い箇所です。直結増圧式給水では低層階部が該当します。
> 掘って埋める側の決まりは給水管の埋設深さと明示で確認できます
> 管と管をつなぐ側の決まりは給水管の接合に分けて書いています
> 材料そのものの指定は給水管及び給水用具の選定で扱っています
> 曲げられる管そのものの性質はポリエチレン管とポリブテン管と銅管で扱っています
離隔や防護の方法、使用できる管種は水道事業者ごとの供給規程や施工指針で定められています。実務では所管の水道事業者にご確認ください。
解説の中でこの記事を参照している過去問が19問あります。正誤の判定は公益財団法人 給水工事技術振興財団が公表した正答番号によります。この論点が出題された過去問がこの19問で全部、という意味ではありません。
参考資料
※ この記事の確認日:2026年8月
給水装置の概要
給水装置工事事務論
給水装置施工管理法
水道行政
給水装置の構造及び性能
まちがえやすいポイント
この論点は、正しい文のなかの数字か器具名を一語だけ差し替えて出してきます。
離隔は30cmで20cmではなく、各階に付けるのは止水栓で逆止弁ではありません。高水圧になるのは配水管より低い箇所で、高い箇所ではありません。
迷ったら理由から戻せます。修理のために付けるなら水を止める器具ですし、水は低いところほど圧力が高くなります。