令和2年度 学科試験1 問19は、給水管の配管工事に関する問題です。不適当なものを1つ選ぶ形式でしたが、正答肢なしとされ、受験者全員が正解として扱われました。
財団の正答番号一覧に、理由が別頁で説明されています。
当初は選択肢4を正答肢としていました。ところが選択肢1についても、引く規格を替えると不適当になることが分かり、誤りが2つある状態になりました。
同じ管の同じ数値に、2つの規格が別々の値を定めていたためです。
※ このページに問題文そのものは載せていません。公益財団法人 給水工事技術振興財団の過去5年間の試験問題には、2026年8月時点で令和3年度以降が掲載されています。
この問題は正答肢なし。受験者全員が正解の扱いです
| 選択肢 | 正誤 | 解説 |
|---|---|---|
| 1 | ×(誤り) | 「外径の25倍以上」は、日本ポリエチレンパイプシステム協会規格 JP K002:2020 を引けば適当ですが、日本産業規格 JIS K6762:2019 では「20倍以上」です。これに基づけば不適当な選択肢になります |
| 2 | ○(正しい) | 水道配水用ポリエチレン管の曲げ半径は、長尺管は外径の30倍以上、5m管と継手を組み合わせる場合は外径の75倍以上です |
| 3 | ○(正しい) | ステンレス鋼鋼管を曲げるとき、曲がりの始点又は終点からそれぞれ10cm以上の直管部分を確保します |
| 4 | ×(誤り) | 当初の正答肢。ステンレス鋼鋼管の曲げ半径は呼び径の「4倍以上」で、「10倍以上」とした点が誤りです |
財団の注記をそのまま追うと、次の順序です。
令和2年度 正答番号一覧「*問題19について」(要旨)
選択肢(4)の「10倍以上」が誤りで正しくは「4倍以上」であり、不適当なものとして正答を選択肢(4)としていた。
一方、選択肢(1)の「25倍以上」は、日本ポリエチレンパイプシステム協会規格 JP K002:2020「水道用ポリエチレン二層管」を引用し適当な選択肢としていたが、日本産業規格 JIS K6762:2019「水道用ポリエチレン二層管」では「20倍以上」となっており、これに基づけば不適当な選択肢となる。
以上のことから、問題19については正答なしとし、受験者全員を正解の扱いとした。
不適当なものを1つ選ぶ問題で、不適当なものが2つになってしまいました。
| 管と数値 | どの規格か |
|---|---|
| 水道用ポリエチレン二層管(1種管)の曲げ半径=外径の25倍以上 | 日本ポリエチレンパイプシステム協会規格 JP K002:2020 |
| 同上=外径の20倍以上 | 日本産業規格 JIS K6762:2019 |
受験の場では、どちらの規格を引くかまでは問題文に書かれていません。この問題は、解いて当てるものではなかったということです。
| 項目 | 値 |
|---|---|
| ステンレス鋼鋼管の曲げ半径 | 管軸線上において呼び径の4倍以上 |
| 曲がりの始点・終点から確保する直管部分 | それぞれ10cm以上 |
10という数字は直管部分のほうに付きます。曲げ半径のほうに10倍を持ってくるのが、この問題の誤りでした。
同じ問題の中に「10cm」と「10倍」が並んでいます。
詳細は給水管の配管工事の留意事項とは?離隔30cm・曲げ配管の条件・各階の止水栓で扱っています。
なぜ正答肢なしになったのか。
選択肢4の「10倍以上」が誤りである一方、選択肢1の「25倍以上」も引く規格を替えると不適当になり、不適当な肢が2つになったためです。
ステンレス鋼鋼管の曲げ半径は。
管軸線上において呼び径の4倍以上です。10倍以上ではありません。
水道用ポリエチレン二層管(1種管)の曲げ半径はいくつか。
協会規格 JP K002:2020では外径の25倍以上、日本産業規格 JIS K6762:2019では20倍以上で、規格によって値が違います。
> 給水装置工事法のほかの論点は給水装置工事法のカテゴリにまとめています
法令・基準は改正されることがあります。最新の内容は国土交通省およびe-Gov法令検索でご確認ください。給水装置の設置条件や施工方法は水道事業者ごとの基準によります。
参考資料
※ この記事の確認日:2026年8月