平成28年度 学科試験1 問21は、ウォータハンマの防止に関する問題です。ア〜エの正誤の組み合わせから適当なものを1つ選びます。
誤りはアとウです。
アは給水圧を下げるものを安全弁(逃し弁)としていますが、減圧弁、定流量弁等です。ウは複式と単式の向きが逆です。
※ このページに問題文そのものは載せていません。公益財団法人 給水工事技術振興財団の過去5年間の試験問題には、2026年8月時点で令和3年度以降が掲載されています。
正解:選択肢4(ア誤 イ正 ウ誤 エ正)
| 選択肢 | 正誤 | 解説 |
|---|---|---|
| 1 | ×(誤り) | ア=給水管の水圧が高い時は安全弁(逃し弁)を設置し給水圧を下げる、としています。減圧弁、定流量弁等です |
| 2 | ○(正しい) | イ=発生のおそれのある箇所には、その手前に近接して水撃防止器具を設置する |
| 3 | ×(誤り) | ウ=複式ボールタップは単式に比べてウォータハンマが発生しやすい、としています。向きが逆です |
| 4 | ○(正しい) | エ=水槽にボールタップで給水する場合は、必要に応じて波立ち防止板等を設置する |
資料が挙げる防止・吸収の措置から、アとウの向きが決まります。
| 措置 | 中身 |
|---|---|
| 給水圧を下げる | 高水圧となる場合は減圧弁、定流量弁等を設置し、給水圧又は流速を下げる |
| 水撃防止器具を置く | 発生のおそれのある箇所にはその手前に近接して設置する |
| ボールタップを選ぶ | 比較的水撃作用の少ない複式、親子2球式及び定水位弁等から用途に適したものを選ぶ |
複式は水撃作用が少ないほうです。
だから「複式は単式に比べて発生しやすい」は逆になります。
| 弁 | 何をするか |
|---|---|
| 減圧弁 | 圧力を下げる |
| 定流量弁 | 一次側の圧力に関わらず流量を一定にする |
| 安全弁(逃し弁) | 設定圧力を超えたときに水を逃がす |
安全弁は上がりすぎたときに逃がすもので、日常の給水圧を下げ続けるものではありません。
省令第3条のただし書きも、当該給水用具の上流側に近接して水撃防止器具を設置することを求めています。
位置が「手前」「上流側」であることと、「近接して」であることの2つが条件です。
離れた場所に置いても、水撃を受け止められません。
開閉時間が短い給水栓等は、過大な水撃作用を生じるおそれがあります。
レバーハンドル式(ワンタッチ)給水栓、ボールタップ、電磁弁、洗浄弁、元止め式瞬間湯沸器が挙げられています。
詳細は水撃作用(ウォータハンマ)とは?流速を遅くする理由と水撃限界性能基準の3つの数値とボールタップとは?ダイヤフラム式との違いと止水位の変動で扱っています。
給水圧を下げるには何を設置するか。
減圧弁、定流量弁等です。
複式ボールタップと単式ボールタップはどちらが水撃を起こしやすいか。
単式のほうです。複式は水撃作用が少ないほうに挙げられています。
水撃防止器具はどこに設置するか。
発生のおそれのある箇所の手前に近接して設置します。
> 給水装置の構造及び性能のほかの論点は給水装置の構造及び性能のカテゴリにまとめています
法令・基準は改正されることがあります。最新の内容は国土交通省およびe-Gov法令検索でご確認ください。給水装置の設置条件や施工方法は水道事業者ごとの基準によります。
参考資料
※ この記事の確認日:2026年8月