令和3年度 学科試験2 問48は、給水用具に関する問題です。4つの記述から、不適当なものを1つ選びます。
誤りは選択肢1です。
機構の説明までは正しく、末尾に「止水間際にチョロチョロ水が流れたり絞り音が生じることがある」と続けた点が誤りとして出題されています。
これはダイヤフラム式にした利点を打ち消す形です。
※ 問題文そのものは、公益財団法人 給水工事技術振興財団が公開している過去5年間の試験問題で確認できます。
正解:選択肢1
| 選択肢 | 正誤 | 解説 |
|---|---|---|
| 1 | ×(誤り) | 機構の説明は正しいものの、末尾に付け足した部分が誤りとして出題されています |
| 2 | ○(正しい) | 単式逆止弁は1個の弁体をばねによって弁座に押しつける構造で、I形は逆流防止性能の維持状態を確認できる点検孔を備え、II形は点検孔のないものです |
| 3 | ○(正しい) | 給水栓は、給水管の末端に取り付けられ、弁の開閉により流量又は湯水の温度調整等を行う給水用具です |
| 4 | ○(正しい) | ばね式逆止弁内蔵ボール止水栓は、逆止弁を内蔵したボール止水栓であり、全開時の損失水頭は極めて小さいです |
ダイヤフラム式は、何のために作られたかを考えます。
| 型 | 動かし方 |
|---|---|
| ボールタップ | 浮玉の上下で自動的に弁を開閉する |
| ダイヤフラム式ボールタップ | 圧力室内部の圧力変化を利用しダイヤフラムを動かして吐水・止水する |
機構の説明(圧力室内部の圧力変化を利用しダイヤフラムを動かす)は、この肢でも正しく書かれています。
誤りは、そのあとに付け足された部分です。末尾に付け足す語を変えて誤りにする形が、2年度とも使われています。
この給水用具は、利点を裏返す形でも狙われます。
| 書かれ方 | 正誤 | 出題年度 |
|---|---|---|
| 給水圧力による止水位の変動が小さい | 正 | — |
| 給水圧力による止水位の変動が大きい | 誤 | 令和4年 |
わざわざダイヤフラム式にする理由が、止水位の変動を小さくすることです。「なぜこの方式があるのか」が分かっていれば、利点を打ち消す肢は見抜けます。
選択肢2の単式逆止弁は、I形とII形の区別です。
| 型 | 点検孔 |
|---|---|
| I形 | 逆流防止性能の維持状態を確認できる点検孔を備える |
| II形 | 点検孔のないもの |
選択肢4のばね式逆止弁内蔵ボール止水栓は、ボール止水栓なので損失水頭は極めて小さいです。逆止弁を内蔵しても、ボール止水栓であることは変わりません。
詳細はボールタップとは?ダイヤフラム式との違いと止水位の変動で扱っています。
ダイヤフラム式ボールタップの機構は。
圧力室内部の圧力変化を利用し、ダイヤフラムを動かすことにより吐水・止水を行います。
ダイヤフラム式にする利点は。
給水圧力による止水位の変動が小さいことです。「大きい」とした肢は令和4年に誤りとして出ています。
単式逆止弁のI形とII形の違いは。
I形は逆流防止性能の維持状態を確認できる点検孔を備え、II形は点検孔のないものです。
> 給水装置の概要のほかの論点は給水装置の概要のカテゴリにまとめています
法令・基準は改正されることがあります。最新の内容は国土交通省およびe-Gov法令検索でご確認ください。給水装置の設置条件や施工方法は水道事業者ごとの基準によります。
参考資料
※ この記事の確認日:2026年8月