令和5年度 学科試験1 問8は、水道法第15条の給水義務に関する問題です。5つの記述から、不適当なものを1つ選びます。
誤りは選択肢2です。給水区域内の需要者に、その水道事業者以外の水道事業者を選択する自由はありません。
認可制度が給水区域の重複を避けているので、区域内には1つの事業者しかいません。第8条と第15条はつながっています。
※ 問題文そのものは、公益財団法人 給水工事技術振興財団が公開している過去5年間の試験問題で確認できます。
正解:選択肢2
| 選択肢 | 正誤 | 解説 |
|---|---|---|
| 1 | ○(正しい) | 正当な理由なしに給水装置の検査を拒んだときは、供給規程の定めるところにより給水を停止することができます |
| 2 | ×(誤り) | その水道事業者以外の水道事業者を選択する自由はありません。「希望すれば供給を受けることができる」とした点が誤りです |
| 3 | ○(正しい) | 正当な理由があってやむを得ない場合には、給水区域の全部又は一部につきその間給水を停止することができます |
| 4 | ○(正しい) | 給水契約の申し込みを受けたときは、正当な理由がなければ、これを拒んではなりません |
| 5 | ○(正しい) | 料金を支払わないときは、供給規程の定めるところにより給水を停止することができます |
選べない理由は、認可制度の側にあります。
水道法 第8条第1項第4号(認可の基準)
給水区域が他の水道事業の給水区域と重複しないこと。
給水区域が重複しないよう認可されているので、区域内で供給を受けようとする需要者には選ぶ相手がいません。選べないからこそ、料金や供給条件を供給規程で公正妥当に定め、不当な差別的取扱いを禁じています。
この論点は、書き方を変えながら繰り返し出ています。
| 誤りとして出た書き換え | 出題年度 |
|---|---|
| 希望すればその水道事業者以外から供給を受けることができる | 令和5年 |
| 正当な理由があれば自由に選択することができる | 令和7年 |
条件の付け方を変えても、選択できると書いた時点で誤りです。令和元年と令和6年には「選択する自由はない」が正しい肢として出ています。
残る4つは、第15条の3つの項を書き分けたものです。
| 項 | 中身 |
|---|---|
| 第1項 | 給水契約の申込みは正当の理由がなければ拒めない(選択肢4) |
| 第2項 | 災害その他正当な理由があってやむを得ない場合を除き、常時水を供給する(選択肢3) |
| 第3項 | 料金不払い、正当な理由なしに検査を拒んだとき等は給水を停止できる(選択肢1・5) |
詳細は供給規程とは?給水義務の相手は誰か・契約は必ず結ぶのかで扱っています。
需要者は水道事業者を選べるか。
選べません。給水区域内で供給を受けようとする需要者に、その水道事業者以外を選択する自由はありません。
なぜ選べないのか。
認可の基準により給水区域が他の水道事業の給水区域と重複しないよう定められているためです。
給水を停止できるのはどんなときか。
料金を支払わないとき、正当な理由なしに給水装置の検査を拒んだとき、その他正当な理由があるときで、供給規程の定めによります。
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法令・基準は改正されることがあります。最新の内容は国土交通省およびe-Gov法令検索でご確認ください。給水装置の設置条件や施工方法は水道事業者ごとの基準によります。
参考資料
※ この記事の確認日:2026年8月
水道行政