技術士一次 力学ノート

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令和4年度 技術士第一次試験 建設部門 Ⅲ-3 を解説、支持力係数は内部摩擦角の関数

令和4年度 建設部門Ⅲ-3は、土圧・支持力・基礎斜面安定を5つの記述で問う設問です。

この問題のポイント

テルツァーギの支持力公式は、粘着の項・上載圧の項・基礎幅の項の3つを足した形です。

3つに付く支持力係数Nc・Nq・Nγは、どれも内部摩擦角φだけで決まる無次元量です。

※ 問題文と選択肢そのものは、公益社団法人 日本技術士会が公開している公式PDFで確認できます。

正答:選択肢3(不適切なもの)

> この論点をやさしく解説:構造物の基礎|直接基礎と杭基礎の使い分け

各選択肢の正誤

5つのうち4つは正しい記述なので、誤っている1つを探します。

選択肢正誤根拠
1 支持力の定義○(正しい)地盤が構造物の荷重を支える能力を支持力という
2 すべり解析の種類○(正しい)円弧すべり解析と、任意形状を対象とした非円形すべり面解析がある
3 支持力係数×(誤り)3つとも無次元量だが、粘着力ではなく内部摩擦角φの関数
4 主働状態○(正しい)土が水平方向に緩む向きに変形し、水平土圧が減って一定値に落ち着いた状態
5 杭基礎の支持形式○(正しい)大きく支持杭と摩擦杭の2つに分かれる

粘着力cは係数の中ではなく、cNcという掛け算の相手として入ります。選択肢3は「土の粘着力の関数」と書いているので、そこで切れます。

選択肢3のポイント(ここが誤り)

無次元量だという前半は正しいため、後半だけを崩した記述です。

支持力公式の3つの項

極限支持力は、cNc+qNq+(1/2)γBNγの形で書かれます。第1項が粘着によるもの、第2項が根入れの上載圧によるもの、第3項が基礎幅によるものです。

cやqやγBは土の物性や寸法で、Nc・Nq・Nγはそれに掛ける無次元の係数です。係数のほうにφしか入らないので、粘着力を上げてもNcは変わりません。

主働状態の記述が正しい理由

擁壁が前方に移動すると、背面の土は自分から崩れようとします。支えるのに必要な水平土圧は減っていき、最小の一定値で落ち着きます。

この状態が主働状態で、選択肢4はその過程をそのまま書いています。

覚え方

  • 支持力係数はφの表だと覚えます。粘着力は係数でなく掛ける相手だと押さえれば、この崩し方に引っかかりません。

理解度チェック

Q.

テルツァーギの支持力係数は何の関数か。

内部摩擦角φです。粘着力cは係数の中には入りません。

Q.

支持力公式の3つの項は何か。

粘着による項、根入れの上載圧による項、基礎幅による項です。

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出典

公益社団法人 日本技術士会「令和4年度 技術士第一次試験問題〔専門科目 建設部門〕」2ページ Ⅲ-3

公益社団法人 日本技術士会「令和4年度 技術士第一次試験 試験問題の正答」

※ 問題文と選択肢は掲載していません。上の表は各選択肢で問われている論点で、実際の設問は公式PDFで確認できます。

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構造設計の実務を続けながら、試験に出る力学の解き方を書き残しています。

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