令和6年度 技術士第一次試験 建設部門 Ⅲ-3 を解説、斜面安定と支持力と基礎
令和6年度 建設部門Ⅲ-3は、斜面の安全率と支持力と基礎形式をまとめて問う設問です。
この問題のポイント
安全率と許容支持力は、どれも「抵抗する側を作用する側で割る」形で正しく書かれています。
崩れているのは基礎形式を選ぶ条件で、支持力が足りないときに直接基礎を使う形にしてあります。
※ 問題文と選択肢そのものは、公益社団法人 日本技術士会が公開している公式PDFで確認できます。
正答:選択肢1(最も不適切なもの)
> この論点をやさしく解説:浅い基礎に周面摩擦を足してはいけない|即時沈下と圧密沈下
各選択肢の正誤
5つのうち4つは正しい記述なので、誤っている1つを探します。
| 選択肢 | 正誤 | 根拠 |
|---|---|---|
| 1 直接基礎 | ×(誤り) | 支持力が不足する場合や沈下が過大な場合に用いる、という条件が逆 |
| 2 斜面の安全率(分割法) | ○(正しい) | すべり面のせん断強さをすべり面に働くせん断力で割る |
| 3 許容支持力 | ○(正しい) | 極限支持力を安全率で割る。重要性や土質定数の精度を考慮する |
| 4 斜面の安全率(モーメント) | ○(正しい) | 抵抗モーメントを滑動モーメントで割る。円弧すべり法がこの定義 |
| 5 杭の負の摩擦力 | ○(正しい) | 周囲の地盤が沈下して杭周面に下向きに作用する摩擦力 |
足りないときに使うのは杭基礎などの深い基礎です。
選択肢1のポイント(ここが誤り)
選択肢1のどこが誤りか
直接基礎は、構造物の直下に十分な支持力を持つ地層があるときに使う形式です。支持力が足りない、あるいは沈下が過大になるなら、良い層まで届く杭基礎などに切り替えます。
選択肢1は使う条件をそのまま入れ替えた形です。ほかの4つが計算の定義文で崩しにくいので、条件の向きで作ってきた設問です。
覚え方
理解度チェック
直接基礎を使うのはどういうときか。
構造物の直下に十分な支持力を持つ地層があるときです。足りないなら杭基礎などに切り替えます。
斜面の安全率の定義を2つ挙げる。
せん断強さをせん断力で割る形と、抵抗モーメントを滑動モーメントで割る形です。
出典
公益社団法人 日本技術士会「令和6年度 技術士第一次試験問題〔専門科目 建設部門〕」2ページ Ⅲ-3
公益社団法人 日本技術士会「令和6年度 技術士第一次試験 試験問題の正答」
※ 問題文と選択肢は掲載していません。上の表は各選択肢で問われている論点で、実際の設問は公式PDFで確認できます。
※ この記事の確認日:2026年7月