令和6年度 技術士第一次試験 建設部門 Ⅲ-5 を解説、長柱の座屈荷重
令和6年度 建設部門Ⅲ-5は、一辺aの正方形断面で長さLの長柱の座屈荷重を問う設問です。
この問題のポイント
座屈荷重はオイラーの式で、分子に断面二次モーメント、分母に座屈長さの2乗が入ります。
正方形断面の断面二次モーメントはa⁴÷12なので、aは4乗で効きます。分母のLは2乗のままです。
※ 問題文と選択肢そのものは、公益社団法人 日本技術士会が公開している公式PDFで確認できます。
正答:選択肢3(最も適切なもの)
> この論点をやさしく解説:座屈荷重は一辺の4乗・長さの2乗で効く
両端ピンなら座屈長さはLそのものなので、換算も要りません。
各選択肢の正誤
座屈荷重は Pcr=π²EI÷Lk² で、正方形断面の断面二次モーメントは I=a⁴÷12 です。aは4乗、Lは2乗で効きます。
| 選択肢 | 正誤 | 解説 |
|---|---|---|
| 1 a²に比例・Lに反比例 | ×(誤り) | aもLも次数が1つずつ足りない |
| 2 a³に比例・L²に反比例 | ×(誤り) | Lは正しいが、aが4乗でなく3乗になっている |
| 3 a⁴に比例・L²に反比例 | ○(正しい) | I=a⁴÷12 を Pcr=π²EI÷Lk² に入れた形 |
| 4 a³に比例・Lに反比例 | ×(誤り) | aもLも次数が合わない |
| 5 a⁴に比例・Lに反比例 | ×(誤り) | aは正しいが、Lが2乗でなく1乗になっている |
断面二次モーメントで4乗、座屈長さの2乗で割るという2つの次数を数えるだけの設問です。一辺を2倍にすれば座屈荷重は16倍になります。
選択肢3のポイント(ここが誤り)
解く手順
Eと12とπ²は選択肢の比較に関係しないので、そのまま置いておけます。
他の選択肢がなぜ違うか
aの次数は2・3・4の3通りが並ぶので、断面積・断面係数・断面二次モーメントの区別で切れます。
この論点は同じ年の基礎科目にも出ている
令和6年度は基礎科目Ⅰ-3-4も座屈で、支持条件を3種類変えて座屈荷重を比べる設問でした。そちらは座屈長さがL・0.7L・2Lと変わる形で、この設問と分母側で対です。
覚え方
- 断面の量は次数で並べて持ちます。
- 座屈は断面二次モーメントで決まるので4乗です。
理解度チェック
正方形断面の断面二次モーメントは何か。
a⁴÷12です。一辺の4乗で効きます。
両端ピンの座屈長さはいくらか。
Lそのままです。換算係数は1です。
出典
公益社団法人 日本技術士会「令和6年度 技術士第一次試験問題〔専門科目 建設部門〕」3ページ Ⅲ-5
公益社団法人 日本技術士会「令和6年度 技術士第一次試験問題〔基礎科目〕」Ⅰ-3-4
公益社団法人 日本技術士会「令和6年度 技術士第一次試験 試験問題の正答」
※ 問題文と選択肢は掲載していません。上の表は設問で与えられた条件から解く順を示したもので、実際の設問は公式PDFで確認できます。
※ この記事の確認日:2026年7月