令和2年度 技術士第一次試験 建設部門 Ⅲ-10 を解説、コンクリートの強度は材齢28日
令和2年度 建設部門Ⅲ-10は、コンクリートを5つの記述で問う設問です。
この問題のポイント
コンクリートの強度は、一般に材齢28日の標準養生供試体の試験値で表します。
選択肢2は材齢7日と書いているので、そこで切れます。普通ポルトランドセメントの水和は28日でおおむね所要の強度に達します。
※ 問題文と選択肢そのものは、公益社団法人 日本技術士会が公開している公式PDFで確認できます。
正答:選択肢2(最も不適切なもの)
> この論点をやさしく解説:フレッシュコンクリート|単位水量を増やすと材料分離しやすくなる
各選択肢の正誤
5つのうち4つは正しい記述なので、誤っている1つを探します。
| 選択肢 | 正誤 | 根拠 |
|---|---|---|
| 1 透過に対する抵抗性 | ○(正しい) | 鋼材を腐食から保護するために物質の透過に対する抵抗性が求められる |
| 2 強度の材齢 | ×(誤り) | 一般には材齢28日の標準養生供試体の試験値。7日ではない |
| 3 水密性 | ○(正しい) | コンクリートの水分の浸透に対する抵抗性 |
| 4 強度発現性 | ○(正しい) | 施工の各段階で必要となる強度発現性を有していなければならない |
| 5 ワーカビリティー | ○(正しい) | 運搬・打込み・締固め・仕上げ等の作業に適する性質 |
7日の強度は施工中の管理には使いますが、設計基準強度の基準ではありません。残る4つは抵抗性・水密性・強度発現性・ワーカビリティーの教科書どおりの記述です。
選択肢2のポイント(ここが誤り)
材齢で何を見るか
28日が基準になっている理由
セメントの水和反応は打込み直後が最も速く、時間とともに緩やかになります。普通ポルトランドセメントでは28日でおおむね所要の強度に達します。
そこで設計基準強度の判定を材齢28日で行うことになっています。早強なら7日、低熱や高炉セメントなら91日を基準にする場合もあります。
標準養生という条件も効いている
標準養生は温度20℃の水中で養生する条件です。現場の実物は気温や乾燥の影響を受けるので、同じ材齢でも強度が違います。
設計基準強度は条件をそろえた供試体で判定するため、養生条件まで規定されています。
覚え方
- 強度は「20℃・水中・28日」の3点セットで覚えます。材齢7日と書いてあれば、施工管理の話と混ぜています。
理解度チェック
コンクリートの強度はどの材齢で表すか。
材齢28日です。標準養生した供試体の試験値を使います。
標準養生の条件は何か。
温度20℃の水中養生です。
出典
公益社団法人 日本技術士会「令和2年度 技術士第一次試験問題〔専門科目 建設部門〕」6ページ Ⅲ-10
公益社団法人 日本技術士会「令和2年度 技術士第一次試験 試験問題の正答」
※ 問題文と選択肢は掲載していません。上の表は各選択肢で問われている論点で、実際の設問は公式PDFで確認できます。
※ この記事の確認日:2026年7月