令和2年度 技術士第一次試験 建設部門 Ⅲ-5 を解説、等分布荷重の中央曲げモーメント
令和2年度 建設部門Ⅲ-5は、スパンlの単純ばりABに等分布荷重qが作用するとき、中央の点Cの曲げモーメントを求める設問です。
この問題のポイント
等分布荷重を受ける単純ばりの中央曲げモーメントはql²÷8です。
反力は左右とも全荷重の半分でql÷2です。中央で切って左側を見ると、反力によるモーメントが(ql÷2)×(l÷2)=ql²÷4です。
※ 問題文と選択肢そのものは、公益社団法人 日本技術士会が公開している公式PDFで確認できます。
正答:選択肢1(最も適切なもの)
> この論点をやさしく解説:単純ばり|集中荷重と等分布荷重の反力
各選択肢の正誤
正しいのは1つで、残る4つはどこかが違います。
| 選択肢 | 正誤 | 根拠 |
|---|---|---|
| 1 ql²÷8 | ○(正しい) | 等分布荷重を受ける単純ばりの中央曲げモーメント |
| 2 ql²÷48 | ×(誤り) | 分母が違う。48は等分布荷重のたわみ式に出る数 |
| 3 ql² | ×(誤り) | 係数が付いていない |
| 4 ql÷4 | ×(誤り) | 次元がql。曲げモーメントはql²の次元 |
| 5 ql÷16 | ×(誤り) | 同じく次元が合わない |
そこから左半分の荷重によるモーメント(ql÷2)×(l÷4)=ql²÷8を引いてql²÷8が残ります。選択肢4と選択肢5はqlの次元なので、計算する前に落とせます。
選択肢1のポイント(ここが誤り)
解く手順
次元で2つ落とす
曲げモーメントは力×長さなので、qが単位長さ当たりの力ならql²の次元です。選択肢4と選択肢5はqlの次元しかなく、長さが1つ足りません。
式を立てる前に、この2つは消しておけます。残る3つは係数の違いだけなので、ql²÷8を覚えていれば決まります。
集中荷重の場合と比べる
同じスパンの中央に集中荷重Pが載る場合は、中央の曲げモーメントがPl÷4です。等分布荷重の合計をP=qlと置くと、ql²÷8はPl÷8になります。
同じ合計荷重でも、分散させると曲げモーメントは半分で済みます。荷重を分散させるほど有利になる理由が、この比較で見えます。
覚え方
- 等分布荷重の単純ばりは中央でql²÷8、たわみは5ql⁴÷(384EI)と組で覚えます。分母の8は曲げモーメント、384はたわみの側です。
理解度チェック
等分布荷重の単純ばりの中央曲げモーメントはいくつか。
ql²÷8です。
次元で落とせる選択肢はどれか。
qlの次元のものです。曲げモーメントはql²の次元になります。
出典
公益社団法人 日本技術士会「令和2年度 技術士第一次試験問題〔専門科目 建設部門〕」4ページ Ⅲ-5
公益社団法人 日本技術士会「令和2年度 技術士第一次試験 試験問題の正答」
※ 問題文と選択肢は掲載していません。上の表は各選択肢で問われている論点で、実際の設問は公式PDFで確認できます。
※ この記事の確認日:2026年7月