令和5年度 技術士第一次試験 建設部門 Ⅲ-5 を解説、単純ばりの反力と点Cの曲げモーメント
令和5年度 建設部門Ⅲ-5は、支間3mの単純ばりABで、支点Aから1mの点Cに5kNの集中荷重が載る設問です。
この問題のポイント
反力は「荷重から反対側の支点までの距離÷支間」で決まります。荷重に近い支点のほうが大きくなります。
Aからの距離が1m、Bからの距離が2mなので、RAが大きい側です。点Cの曲げモーメントは、Aから点Cまでを切り出してRA×1で出ます。
※ 問題文と選択肢そのものは、公益社団法人 日本技術士会が公開している公式PDFで確認できます。
正答:選択肢1(適切なもの)
> この論点をやさしく解説:曲げモーメントと反力|支点まわりで釣合いを取る
3つとも符号は正で、負の値が並ぶ選択肢はここで落ちます。
各選択肢の正誤
反力は荷重から遠い支点ほど小さくなります。RA=5×2÷3=10÷3、RB=5×1÷3=5÷3、Mc=RA×1=10÷3です。
| 選択肢 | 正誤 | 解説 |
|---|---|---|
| 1 RA=10÷3/RB=5÷3/Mc=10÷3 | ○(正しい) | 荷重までの距離の比が逆になる形で反力が決まる |
| 2 RA=10÷3/RB=5÷3/Mc=−5÷3 | ×(誤り) | 反力は正しいが、Mcが負で下側引張の向きと合わない |
| 3 RA=5÷3/RB=10÷3/Mc=−5÷3 | ×(誤り) | RAとRBが入れ替わり、Mcの符号も合わない |
| 4 RA=5÷3/RB=10÷3/Mc=10÷3 | ×(誤り) | Mcは正しいが、RAとRBが入れ替わっている |
| 5 RA=5÷2/RB=5÷2/Mc=5 | ×(誤り) | 反力を左右で等分しており、荷重がAから1mにある条件を使っていない |
荷重に近い支点Aのほうが大きな反力を負担します。点Cの曲げモーメントはAから左の部分だけで見れば RA×1 で出ます。
選択肢1のポイント(ここが誤り)
解く手順
他の選択肢がどう作られているか
反力を1行で出す
支点Bまわりのモーメントの釣合いを立てると、RA×3=5×2です。両辺を3で割ってRA=10/3kNが出ます。
RBは鉛直方向の釣合いから5−10/3=5/3kNです。反力の和が荷重5kNに戻るかを見れば、その場で検算できます。
点Cの曲げモーメントの出し方
点Cで切って左側だけを見ると、載っている力は反力RAだけです。点Cまわりのモーメントを取ると、RA×1=10/3kN・mが残ります。
右側から見てもRB×2=5/3×2=10/3kN・mで同じ値です。どちらから切っても揃うので、切る側は好きに選べます。
覚え方
- 単純ばりの集中荷重は、反力が距離の逆比で分かれます。曲げモーメントの最大値は荷重点で、支点では0です。
理解度チェック
支点Aの反力はなぜ大きいか。
荷重が支点Aに近いためです。反力は荷重から反対側の支点までの距離に比例します。
反力の検算はどうするか。
2つの反力を足して荷重に戻るかを見ます。5kNに戻れば計算は合っています。
出典
公益社団法人 日本技術士会「令和5年度 技術士第一次試験問題〔専門科目 建設部門〕」4ページ Ⅲ-5
公益社団法人 日本技術士会「令和5年度 技術士第一次試験 試験問題の正答」
※ 問題文と選択肢は掲載していません。上の表は各選択肢で問われている論点で、実際の設問は公式PDFで確認できます。
※ この記事の確認日:2026年7月