令和5年度 技術士第一次試験 建設部門 Ⅲ-1 を解説、乾燥密度の式
令和5年度 建設部門Ⅲ-1は、湿潤密度ρtと含水比wから乾燥密度ρdを出す式を選ぶ設問です。
この問題のポイント
湿潤密度は土粒子と水を合わせた質量を、全体の体積で割った値です。乾燥質量をmsとすると湿潤質量はms(1+w/100)で、両辺を全体の体積で割った形がρt=ρd(1+w/100)です。
含水比は百分率なので、式に入れる前に100で割ります。wをそのまま置くと、20%が20倍として効いてしまいます。
※ 問題文と選択肢そのものは、公益社団法人 日本技術士会が公開している公式PDFで確認できます。
正答:選択肢3(正しいもの)
> この論点をやさしく解説:土の三相|含水比も間隙比も分母は土粒子
各選択肢の正誤
正しいのは1つで、残る4つはどこかが違います。
| 選択肢 | 正誤 | 根拠 |
|---|---|---|
| 1 ρt÷w×100 | ×(誤り) | 密度を含水比で割る形で、単位が合わない |
| 2 ρt÷(1−w/100) | ×(誤り) | 分母が1より小さく、乾燥密度が湿潤密度を上回る |
| 3 ρt÷(1+w/100) | ○(正しい) | 水の質量ぶんを1+w/100で割り戻した形 |
| 4 ρt÷(2−w/100) | ×(誤り) | 分母の1を2に取り違えた形 |
| 5 ρt÷(2+w/100) | ×(誤り) | 同じ取り違えで符号だけ変えた形 |
数字を1組入れて確かめる
選択肢3のポイント(ここが誤り)
式の形で迷ったら数字を入れる
ρt=1.8Mg/m³、w=20%のように切りのよい値を1組入れて、大小を見ます。選択肢3なら1.50Mg/m³で、湿潤密度1.8より小さく収まります。
選択肢2は2.25Mg/m³で、水を抜いたのに重くなる答えです。式を覚えていなくても、この1回の代入で2つに絞れます。
分母が2の選択肢はどこを取り違えているか
分母の1は、乾燥質量msを1と見たときの土粒子ぶんの重みです。水はw/100だけ上乗せされるので、合計は1+w/100です。
これを2+w/100にすると、土粒子を2つ数えた形です。選択肢4と選択肢5は、この重みの取り違えで作られています。
覚え方
- 湿潤密度は土と水を合わせた値で、乾燥密度は水を抜いた値です。水を抜けば必ず軽くなるので、割る数は1より大きい側だと決まります。
- 分母が1より小さい式を選んだら、その場で計算が破れています。
理解度チェック
含水比はそのまま式に入れてよいか。
百分率なので100で割ってから使います。20%なら0.20を1に足します。
分母が1−w/100だと何が起きるか。
分母が1より小さくなるので、乾燥密度が湿潤密度を上回ってしまいます。
出典
公益社団法人 日本技術士会「令和5年度 技術士第一次試験問題〔専門科目 建設部門〕」1ページ Ⅲ-1
公益社団法人 日本技術士会「令和5年度 技術士第一次試験 試験問題の正答」
※ 問題文と選択肢は掲載していません。上の表は各選択肢で問われている論点で、実際の設問は公式PDFで確認できます。
※ この記事の確認日:2026年7月
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