令和2年度 技術士第一次試験 建設部門 Ⅲ-1 を解説、含水比の分母は乾燥重量
令和2年度 建設部門Ⅲ-1は、土の構成を表す諸指標を5つの記述で問う設問です。
この問題のポイント
含水比は乾燥重量に対する水の重量の割合で、分母は土粒子の側です。
選択肢2は「土の全体の重量のうち」と書いているので、そこで切れます。全体の重量で割ると水の分だけ分母が大きくなり、値が小さく出ます。
※ 問題文と選択肢そのものは、公益社団法人 日本技術士会が公開している公式PDFで確認できます。
正答:選択肢2(最も不適切なもの)
> この論点をやさしく解説:土の三相|含水比も間隙比も分母は土粒子
各選択肢の正誤
5つのうち4つは正しい記述なので、誤っている1つを探します。
| 選択肢 | 正誤 | 根拠 |
|---|---|---|
| 1 間隙比 | ○(正しい) | 間隙の体積と土粒子の体積の比 |
| 2 含水比 | ×(誤り) | 分母は乾燥重量。全体の重量ではない |
| 3 飽和度 | ○(正しい) | 間隙の体積のうち水の体積が占める割合 |
| 4 湿潤単位体積重量 | ○(正しい) | 総重量を全体の総体積で割った値 |
| 5 間隙率 | ○(正しい) | 全体の体積のうち間隙の体積が占める割合 |
残る4つは間隙比・飽和度・湿潤単位体積重量・間隙率の定義どおりです。分母が何かを1つずつ確かめれば、5つのうち1つだけ違うと分かります。
選択肢2のポイント(ここが誤り)
分母が何かで整理する
「比」と「率」で分母が変わる
間隙比の分母は土粒子の体積、間隙率の分母は全体積です。同じ間隙を見ていても、何で割るかで別の量になります。
含水比も分母が乾燥重量なので、土質の「比」は分母が土粒子側だと押さえられます。飽和度だけは分母が間隙の体積で、率のほうに近い作りです。
100%を超える含水比がある理由
含水比は水の重量を乾燥重量で割るので、水が土粒子より重ければ100%を超えます。高有機質土や超軟弱粘土では実際に数百%になります。
全体の重量で割る定義だと100%を超えられないので、この点でも定義の違いが出ます。
覚え方
- 含水比は「乾いた土に対してどれだけ水があるか」です。全体で割る書き方に出会ったら、その場で切ります。
理解度チェック
含水比の分母は何か。
乾燥重量です。土粒子の重量で割ります。
含水比が100%を超えることはあるか。
あります。水の重量が土粒子より重い高有機質土などで起きます。
出典
公益社団法人 日本技術士会「令和2年度 技術士第一次試験問題〔専門科目 建設部門〕」1ページ Ⅲ-1
公益社団法人 日本技術士会「令和2年度 技術士第一次試験 試験問題の正答」
※ 問題文と選択肢は掲載していません。上の表は各選択肢で問われている論点で、実際の設問は公式PDFで確認できます。
※ この記事の確認日:2026年7月
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