平成23年度 技術士第一次試験 建設部門 Ⅳ-7 を解説、断面二次半径は幅に依存しない
平成23年度 技術士第一次試験 建設部門 Ⅳ-7は、幅b・高さhの長方形断面について寸法を変えたときの断面諸量を問う問題です。5つの記述のうち誤っているものを選びます。
この問題のポイント
この問題は、断面諸量が寸法の何乗で効くかを分かっているかを問うものです。引っかけの核心は断面二次半径が幅に依存しない点で、3倍になると書いてあります。
同じ論点が平成25年度・平成26年度・平成27年度・平成30年度にも出ています。5つの年度で倍率と位置を振ってあります。
※ 問題文と選択肢そのものは、公益社団法人 日本技術士会が公開している公式PDFで確認できます。
正答:選択肢4(最も不適切なもの)
> この論点をやさしく解説:断面二次モーメント|図心軸まわりの計算
各選択肢の正誤
5つの記述はどれも倍率の話です。式の指数を確かめれば1つずつ判定できます。
| 選択肢 | 正誤 | 解説 |
|---|---|---|
| 1 高さを3倍にすると断面二次モーメントは27倍になる | ○(正しい) | I=bh³÷12で高さは3乗 |
| 2 幅を3倍にすると断面二次モーメントは3倍になる | ○(正しい) | 幅は1乗 |
| 3 高さを3倍にすると断面係数は9倍になる | ○(正しい) | Z=bh²÷6で高さは2乗 |
| 4 幅を3倍にすると断面二次半径は3倍になる | ×(誤り) | 変わらない。IもAも3倍で打ち消し合う |
| 5 高さを3倍、幅を3倍にすると断面積は9倍になる | ○(正しい) | A=bhで両方1乗 |
選択肢2と4は同じ幅の話です。Iが3倍になるのに二次半径が変わらない理由が分かれば決まります。
選択肢4のポイント(ここが誤り)
断面二次半径は i=√(I÷A) です。幅を3倍にするとIも3倍、Aも3倍になり、割った時点で打ち消し合います。
長方形の場合は i=h÷√12 と書けて、幅がまったく出てきません。高さだけで決まる量です。
この論点は平成23・平成25・平成26・平成27・平成30の5つの年度に出ています。倍率を2倍と3倍で振り、誤りの位置も変えてあります。
覚え方
- 断面二次半径はi=h÷√12 で幅が出てこない
- 断面係数は高さの2乗、断面二次モーメントは3乗
- 5つの年度に出ている論点
理解度チェック
幅を3倍にすると断面二次半径はどうなるか。
変わりません。IもAも3倍になって打ち消し合います。
長方形断面の断面二次半径を式で書くとどうなるか。
i=h÷√12です。幅は出てきません。
出典
- 公益社団法人 日本技術士会「平成23年度 技術士第一次試験問題〔専門科目 建設部門〕」4ページ Ⅳ-7
- 公益社団法人 日本技術士会「平成23年度 技術士第一次試験 試験問題の正答」
※ 問題文と選択肢は掲載していません。上の表は各選択肢で問われている論点で、実際の設問は公式PDFで確認できます。
※ この記事の確認日:2026年7月
▼平成23年度 建設部門(35問中 解説15問)▼
- Ⅳ-1 限界動水勾配は上向きの浸透力
- Ⅳ-2 過圧密が弾性、正規圧密が塑性
- Ⅳ-3 盛土は非排水、切取りは排水
- Ⅳ-4 湿潤から乾燥へ直してから1を引く
- Ⅳ-5 水圧に静止土圧係数は掛けない
- Ⅳ-6 単純ばり中央のたわみは分母48
- Ⅳ-7|断面二次半径は幅に依存しない
- Ⅳ-8 亜鉛の被膜は溶融亜鉛めっき
- Ⅳ-9 L荷重とT荷重の6年度目
- Ⅳ-10 高炉セメントは初期強度が低い
- Ⅳ-11 急縮部でも損失は生じる
- Ⅳ-12 フィルダムは基礎の制約が少ない
- Ⅳ-17 捨石が高いほど傾斜堤に近い
- Ⅳ-18 180度転回のための拡幅は転回区域
- Ⅳ-19 屈曲部は支台でなく固定台
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