平成26年度 技術士第一次試験 建設部門 Ⅲ-6 を解説、断面二次半径は幅に依存しない
平成26年度 技術士第一次試験 建設部門 Ⅲ-6は、幅b・高さhの長方形断面について寸法を変えたときの断面諸量を問う問題です。5つの記述のうち誤っているものを選びます。
この問題のポイント
この問題は、断面諸量が寸法の何乗で効くかを分かっているかを問うものです。引っかけの核心は断面二次半径が幅に依存しない点で、3倍になると書いてあります。
平成30年度Ⅲ-5も同じ量を「幅を2倍にすると2倍」と書いて誤りにしています。倍率だけ変えてあります。
※ 問題文と選択肢そのものは、公益社団法人 日本技術士会が公開している公式PDFで確認できます。
正答:選択肢3(最も不適切なもの)
> この論点をやさしく解説:断面二次モーメント|図心軸まわりの計算
各選択肢の正誤
5つの記述はどれも倍率の話です。式の指数を確かめれば1つずつ判定できます。
| 選択肢 | 正誤 | 解説 |
|---|---|---|
| 1 高さと幅をそれぞれ3倍にすると断面積は9倍になる | ○(正しい) | A=bhで両方1乗 |
| 2 高さを3倍にすると断面係数は9倍になる | ○(正しい) | Z=bh²÷6で高さは2乗 |
| 3 幅を3倍にすると断面二次半径は3倍になる | ×(誤り) | 変わらない。IもAも3倍で打ち消し合う |
| 4 幅を3倍にすると断面二次モーメントは3倍になる | ○(正しい) | I=bh³÷12で幅は1乗 |
| 5 高さと幅をそれぞれ3倍にすると断面二次モーメントは81倍になる | ○(正しい) | 3×27=81 |
選択肢4と3は同じ幅の話です。Iが3倍になるのに二次半径が変わらない理由が分かれば決まります。
選択肢3のポイント(ここが誤り)
断面二次半径は i=√(I÷A) です。幅を3倍にするとIも3倍、Aも3倍になり、割った時点で打ち消し合います。
長方形の場合は i=h÷√12 と書けて、幅がまったく出てきません。高さだけで決まる量です。
平成30年度Ⅲ-5は「幅を2倍にすると断面二次半径が2倍」と書いています。倍率を変えただけの同じ崩し方です。
覚え方
- 断面二次半径はi=h÷√12 で幅が出てこない
- 断面係数は高さの2乗
- 断面二次モーメントは高さの3乗
理解度チェック
幅を3倍にすると断面二次半径はどうなるか。
変わりません。IもAも3倍になって打ち消し合います。
長方形断面の断面二次半径を式で書くとどうなるか。
i=h÷√12です。幅は出てきません。
出典
- 公益社団法人 日本技術士会「平成26年度 技術士第一次試験問題〔専門科目 建設部門〕」3ページ Ⅲ-6
- 公益社団法人 日本技術士会「平成26年度 技術士第一次試験 試験問題の正答」
※ 問題文と選択肢は掲載していません。上の表は各選択肢で問われている論点で、実際の設問は公式PDFで確認できます。
※ この記事の確認日:2026年7月
▼平成26年度 建設部門(35問中 解説15問)▼
- Ⅲ-1 締固めエネルギーで曲線が動く
- Ⅲ-2 定水位と変水位の適用範囲
- Ⅲ-3 土が緩む側は主働状態
- Ⅲ-4 有効土被り圧が小さい側は過圧密
- Ⅲ-5 ダイレイタンシーは体積を変える
- Ⅲ-6|断面二次半径は幅に依存しない
- Ⅲ-7 平成29年度と選択肢が同じ設問
- Ⅲ-8 三角形分布荷重は3次曲線
- Ⅲ-9 引張接合は軸方向の引張で伝える
- Ⅲ-10 床版に載せるのはT荷重
- Ⅲ-11 早強は寒中と急ぐ工事に使う
- Ⅲ-12 乾燥収縮は部材が大きいほど小さい
- Ⅲ-17 津波は浅水波として伝わる
- Ⅲ-18 高水敷に設置されるのは低水護岸
- Ⅲ-19 粒径が大きいほど天端幅は大きくする
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