平成26年度 技術士第一次試験 建設部門 Ⅲ-19 を解説、粒径が大きいほど天端幅は大きくする
平成26年度 技術士第一次試験 建設部門 Ⅲ-19は、砂防施設に関する問題です。この問題では、5つの記述のうち最も不適切なものを選びます。
この問題のポイント
この問題は、砂防ダムの天端幅を何で決めるかを問うものです。引っかけの核心は理由が正しいのに結論だけ逆にしてある点で、衝撃と摩耗に耐える必要があるという前半は合っています。
この年度は分野の並びが例年と違い、Ⅲ-19に砂防施設が置いてあります。
※ 問題文と選択肢そのものは、公益社団法人 日本技術士会が公開している公式PDFで確認できます。
正答:選択肢4(最も不適切なもの)
> この論点をやさしく解説:斜面の安全率|すべり面に沿って抵抗と滑動を比べる
各選択肢の正誤
5つのうち4つは砂防施設の基本です。誤りは1つで、寸法の大小が逆にしてあります。
| 選択肢 | 正誤 | 解説 |
|---|---|---|
| 1 石積工には空石積工と練石積工があり、練石積工の方が高い土留工を築造できる | ○(正しい) | モルタルで固める分だけ高く積める |
| 2 暗渠工は原則として不透水層の上に設けるものとする | ○(正しい) | 地下水を集めて排除する |
| 3 水路工は流水による斜面の侵食を防止するために設ける | ○(正しい) | 水を安全に流し下ろす |
| 4 砂防ダムの天端幅は河床構成材料の粒径が大きい場合には小さくすることができる | ×(誤り) | 大きくする。粒径が大きいほど衝撃も摩耗も激しい |
| 5 根固工は自重と粗度により流水による護岸の基礎の洗掘を防止するために設ける | ○(正しい) | 基礎の足元を守る |
選択肢4は前半で衝撃と摩耗に耐える必要があると書いてあります。そこから素直に考えれば結論が逆だと分かります。
選択肢4のポイント(ここが誤り)
砂防ダムの天端は流出した土砂が直接ぶつかり、通過する砂礫で削られる場所です。粒径が大きいほど1個あたりの衝撃も摩耗も激しくなります。
だから河床構成材料の粒径が大きい渓流ほど、天端幅は大きく取ります。設問は理由を正しく書いたうえで結論だけを反転させてあります。
選択肢1の練石積工はモルタルで固める工法です。石どうしがかみ合うだけの空石積工より高く積めます。
覚え方
- 粒径が大きいほど天端幅は大きくする
- 天端は衝撃と摩耗を受ける場所
- 練石積工のほうが高く積める
理解度チェック
河床構成材料の粒径が大きいと砂防ダムの天端幅はどうするか。
大きくします。衝撃と摩耗が激しくなるためです。
空石積工と練石積工はどちらが高く積めるか。
練石積工です。モルタルで固める分だけ高くできます。
出典
- 公益社団法人 日本技術士会「平成26年度 技術士第一次試験問題〔専門科目 建設部門〕」10ページ Ⅲ-19
- 公益社団法人 日本技術士会「平成26年度 技術士第一次試験 試験問題の正答」
※ 問題文と選択肢は掲載していません。上の表は各選択肢で問われている論点で、実際の設問は公式PDFで確認できます。
※ この記事の確認日:2026年7月
▼平成26年度 建設部門(35問中 解説15問)▼
- Ⅲ-1 締固めエネルギーで曲線が動く
- Ⅲ-2 定水位と変水位の適用範囲
- Ⅲ-3 土が緩む側は主働状態
- Ⅲ-4 有効土被り圧が小さい側は過圧密
- Ⅲ-5 ダイレイタンシーは体積を変える
- Ⅲ-6 断面二次半径は幅に依存しない
- Ⅲ-7 平成29年度と選択肢が同じ設問
- Ⅲ-8 三角形分布荷重は3次曲線
- Ⅲ-9 引張接合は軸方向の引張で伝える
- Ⅲ-10 床版に載せるのはT荷重
- Ⅲ-11 早強は寒中と急ぐ工事に使う
- Ⅲ-12 乾燥収縮は部材が大きいほど小さい
- Ⅲ-17 津波は浅水波として伝わる
- Ⅲ-18 高水敷に設置されるのは低水護岸
- Ⅲ-19|粒径が大きいほど天端幅は大きくする
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