平成26年度 技術士第一次試験 建設部門 Ⅲ-18 を解説、高水敷に設置されるのは低水護岸
平成26年度 技術士第一次試験 建設部門 Ⅲ-18は、河川護岸に関する問題です。この問題では、5つの記述のうち最も不適切なものを選びます。
この問題のポイント
この問題は、低水護岸と高水護岸を置く場所で区別できるかを問うものです。引っかけの核心は天端工が守る相手で、高水護岸と書いてあります。
天端工そのものの目的である裏側からの侵食を防ぐという説明は正しいものです。守る相手だけを取り違えさせてあります。
※ 問題文と選択肢そのものは、公益社団法人 日本技術士会が公開している公式PDFで確認できます。
正答:選択肢5(最も不適切なもの)
> この論点をやさしく解説:ベルヌーイの定理で管の途中の圧力を出す|答えは負圧になる
各選択肢の正誤
5つのうち4つは護岸の部位を上から順に並べたものです。誤りは1つで、護岸の種類にあります。
| 選択肢 | 正誤 | 解説 |
|---|---|---|
| 1 護岸は洪水時の侵食作用に対して堤防を保護することを主たる目的とする | ○(正しい) | 護岸の目的 |
| 2 のり覆工は護岸の主たる部分を占め、流水・流木の作用や土圧に対して安全な構造とする | ○(正しい) | 表面を覆う部分 |
| 3 基礎工は洪水による洗掘等を考慮してのり覆工を支持できる構造とする | ○(正しい) | のり覆工の足元 |
| 4 根固工は河床の変動等を考慮して基礎工が安全となる構造とする | ○(正しい) | 基礎工のさらに外側 |
| 5 高水敷の河岸に設置される護岸の天端工は高水護岸が裏側から侵食されるのを防止する | ×(誤り) | 高水敷に設置されるのは低水護岸 |
選択肢2から4はのり覆工・基礎工・根固工と外へ向かって順に並んでいます。5だけが護岸の種類の話です。
選択肢5のポイント(ここが誤り)
護岸は置く場所で2つに分かれます。低水護岸は高水敷と低水路の境に、高水護岸は堤防の川表のり面に設置します。
低水護岸の天端は高水敷と同じ高さにあるので、洪水で高水敷を流れる水が裏側に回り込みます。それを防ぐのが天端工です。
この設問は天端工の目的を正しく書いたうえで、守る相手だけを高水護岸に差し替えてあります。理由が合っているぶん読み流しやすい形です。
覚え方
- 高水敷の河岸は低水護岸、堤防のり面は高水護岸
- 天端工は裏側からの侵食を防ぐ
- 護岸はのり覆工・基礎工・根固工の順に外へ
理解度チェック
高水敷の河岸に設置される護岸は何か。
低水護岸です。高水護岸は堤防の川表のり面に設置します。
天端工は何を防ぐために設けるか。
低水護岸が流水により裏側から侵食されることを防ぎます。
出典
- 公益社団法人 日本技術士会「平成26年度 技術士第一次試験問題〔専門科目 建設部門〕」9ページ Ⅲ-18
- 公益社団法人 日本技術士会「平成26年度 技術士第一次試験 試験問題の正答」
※ 問題文と選択肢は掲載していません。上の表は各選択肢で問われている論点で、実際の設問は公式PDFで確認できます。
※ この記事の確認日:2026年7月
▼平成26年度 建設部門(35問中 解説15問)▼
- Ⅲ-1 締固めエネルギーで曲線が動く
- Ⅲ-2 定水位と変水位の適用範囲
- Ⅲ-3 土が緩む側は主働状態
- Ⅲ-4 有効土被り圧が小さい側は過圧密
- Ⅲ-5 ダイレイタンシーは体積を変える
- Ⅲ-6 断面二次半径は幅に依存しない
- Ⅲ-7 平成29年度と選択肢が同じ設問
- Ⅲ-8 三角形分布荷重は3次曲線
- Ⅲ-9 引張接合は軸方向の引張で伝える
- Ⅲ-10 床版に載せるのはT荷重
- Ⅲ-11 早強は寒中と急ぐ工事に使う
- Ⅲ-12 乾燥収縮は部材が大きいほど小さい
- Ⅲ-17 津波は浅水波として伝わる
- Ⅲ-18|高水敷に設置されるのは低水護岸
- Ⅲ-19 粒径が大きいほど天端幅は大きくする
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