平成26年度 技術士第一次試験 建設部門 Ⅲ-17 を解説、津波は浅水波として伝わる
平成26年度 技術士第一次試験 建設部門 Ⅲ-17は、海岸の波動に関する問題です。この問題では、5つの記述のうち最も不適切なものを選びます。
この問題のポイント
この問題は、波を深海波と浅水波に分ける基準を分かっているかを問うものです。引っかけの核心は津波をどちらに入れるかで、深海波と書いてあります。
この年度は分野の並びが例年と違い、Ⅲ-17に海岸の波動が置いてあります。水理の管路はⅢ-16です。
※ 問題文と選択肢そのものは、公益社団法人 日本技術士会が公開している公式PDFで確認できます。
正答:選択肢2(最も不適切なもの)
> この論点をやさしく解説:ベルヌーイの定理で管の途中の圧力を出す|答えは負圧になる
各選択肢の正誤
5つのうち4つは波の基本用語です。誤りは1つで、波の分類にあります。
| 選択肢 | 正誤 | 解説 |
|---|---|---|
| 1 不規則波の代表波として最もよく用いられるものは有義波である | ○(正しい) | 3分の1最大波 |
| 2 津波は深海波の波速で伝播すると考えてよい | ×(誤り) | 浅水波として扱う。波速は水深で決まる |
| 3 波が浅い水域に入ると波高・波長・波速が変化する。これを浅水変形と呼ぶ | ○(正しい) | 海岸へ近づくと起きる |
| 4 波の屈折は波速が水深によって変化するために生じる | ○(正しい) | 浅い側で遅くなり進行方向が曲がる |
| 5 防波堤のような障害物の背後に波が回り込んで進行する現象を回折と呼ぶ | ○(正しい) | 波の性質そのもの |
選択肢3と4はどちらも水深で波速が変わる性質の話です。津波もその仲間だと分かれば2が切れます。
選択肢2のポイント(ここが誤り)
波は波長と水深の比で分かれます。津波は波長が数十キロメートルもあるので、太平洋の真ん中でも浅水波として扱う決まりです。
浅水波の波速は√(gh)で、水深だけで決まります。だから深いところでは速く、浅くなるほど遅い流れです。
深海波は水深が波長より十分深い場合の波で、波速が波長で決まります。風で立つ普通の波がこちらです。
覚え方
- 津波は浅水波で波速は√(gh)
- 深海波の波速は波長で決まる
- 屈折も浅水変形も水深で波速が変わるから起きる
理解度チェック
Q.
津波はどちらの波として扱うか。
浅水波です。波長が非常に長いためです。
Q.
浅水波の波速はどう決まるか。
√(gh)で、水深だけで決まります。
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出典
- 公益社団法人 日本技術士会「平成26年度 技術士第一次試験問題〔専門科目 建設部門〕」9ページ Ⅲ-17
- 公益社団法人 日本技術士会「平成26年度 技術士第一次試験 試験問題の正答」
※ 問題文と選択肢は掲載していません。上の表は各選択肢で問われている論点で、実際の設問は公式PDFで確認できます。
※ この記事の確認日:2026年7月
▼平成26年度 建設部門(35問中 解説15問)▼
- Ⅲ-1 締固めエネルギーで曲線が動く
- Ⅲ-2 定水位と変水位の適用範囲
- Ⅲ-3 土が緩む側は主働状態
- Ⅲ-4 有効土被り圧が小さい側は過圧密
- Ⅲ-5 ダイレイタンシーは体積を変える
- Ⅲ-6 断面二次半径は幅に依存しない
- Ⅲ-7 平成29年度と選択肢が同じ設問
- Ⅲ-8 三角形分布荷重は3次曲線
- Ⅲ-9 引張接合は軸方向の引張で伝える
- Ⅲ-10 床版に載せるのはT荷重
- Ⅲ-11 早強は寒中と急ぐ工事に使う
- Ⅲ-12 乾燥収縮は部材が大きいほど小さい
- Ⅲ-17|津波は浅水波として伝わる
- Ⅲ-18 高水敷に設置されるのは低水護岸
- Ⅲ-19 粒径が大きいほど天端幅は大きくする
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