平成26年度 技術士第一次試験 建設部門 Ⅲ-2 を解説、定水位と変水位の適用範囲
平成26年度 技術士第一次試験 建設部門 Ⅲ-2は、土の透水に関する問題です。この問題では、5つの記述のうち最も不適切なものを選びます。
この問題のポイント
この問題は、2つの室内透水試験の使い分けを分かっているかを問うものです。引っかけの核心は定水位に細粒土の範囲が書いてある点で、実際は変水位の範囲です。
水が抜けやすい土は水位を保ったまま流量を測れます。抜けにくい土は水位の下がり方で測るしかありません。
※ 問題文と選択肢そのものは、公益社団法人 日本技術士会が公開している公式PDFで確認できます。
正答:選択肢3(最も不適切なもの)
> この論点をやさしく解説:土の透水|ダルシーの法則と動水勾配
各選択肢の正誤
5つのうち4つは透水の基本です。誤りは試験の適用範囲にあります。
| 選択肢 | 正誤 | 解説 |
|---|---|---|
| 1 透水係数は土の種類、密度や飽和度などによって大きく異なる | ○(正しい) | 10桁以上の幅がある |
| 2 動水勾配と流速の間に層流である限り比例関係が成り立つ。これをダルシーの法則という | ○(正しい) | 層流という条件が付く |
| 3 定水位透水試験は10⁻⁹〜10⁻⁵m/sのシルトや細粒分を含む土に適用される | ×(誤り) | その範囲は変水位。定水位は砂や礫に使う |
| 4 締固めた供試体の室内透水試験は人工造成地盤の透水性や浸透水量の推定に利用される | ○(正しい) | アースダムや堤防で使う |
| 5 透水係数が10⁻⁹m/s未満の土は実質上不透水と考えてもよい | ○(正しい) | 粘土がこの範囲 |
選択肢3と5はどちらも同じ桁の数字を使っています。3の試験名だけが入れ替えてあります。
選択肢3のポイント(ここが誤り)
定水位透水試験は水位を一定に保ちながら、あふれる水の量を測る方法です。水がどんどん抜ける砂や礫でないと、測れる量の水が出てきません。
変水位透水試験はスタンドパイプの水位が下がる速さから透水係数を求めます。抜けにくい細粒土でも時間をかければ測れます。
透水係数は土の種類で10桁以上変わります。礫が10⁻²、砂が10⁻⁵前後、粘土が10⁻⁹以下という並びです。
覚え方
- 定水位は砂や礫、変水位は細粒土
- 定水位は流量を測り、変水位は水位の下がり方を測る
- 10⁻⁹m/s未満は実質不透水
理解度チェック
Q.
細粒土の透水係数はどちらの試験で測るか。
変水位透水試験です。定水位は砂や礫に使います。
Q.
ダルシーの法則が成り立つ条件は何か。
水の流れが層流であることです。
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出典
- 公益社団法人 日本技術士会「平成26年度 技術士第一次試験問題〔専門科目 建設部門〕」1ページ Ⅲ-2
- 公益社団法人 日本技術士会「平成26年度 技術士第一次試験 試験問題の正答」
※ 問題文と選択肢は掲載していません。上の表は各選択肢で問われている論点で、実際の設問は公式PDFで確認できます。
※ この記事の確認日:2026年7月
▼平成26年度 建設部門(35問中 解説15問)▼
- Ⅲ-1 締固めエネルギーで曲線が動く
- Ⅲ-2|定水位と変水位の適用範囲
- Ⅲ-3 土が緩む側は主働状態
- Ⅲ-4 有効土被り圧が小さい側は過圧密
- Ⅲ-5 ダイレイタンシーは体積を変える
- Ⅲ-6 断面二次半径は幅に依存しない
- Ⅲ-7 平成29年度と選択肢が同じ設問
- Ⅲ-8 三角形分布荷重は3次曲線
- Ⅲ-9 引張接合は軸方向の引張で伝える
- Ⅲ-10 床版に載せるのはT荷重
- Ⅲ-11 早強は寒中と急ぐ工事に使う
- Ⅲ-12 乾燥収縮は部材が大きいほど小さい
- Ⅲ-17 津波は浅水波として伝わる
- Ⅲ-18 高水敷に設置されるのは低水護岸
- Ⅲ-19 粒径が大きいほど天端幅は大きくする
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