平成26年度 技術士第一次試験 建設部門 Ⅲ-11 を解説、早強は寒中と急ぐ工事に使う
平成26年度 技術士第一次試験 建設部門 Ⅲ-11は、セメントに関する問題です。この問題では、5つの記述のうち最も不適切なものを選びます。
この問題のポイント
この問題は、早強ポルトランドセメントの使いどころを分かっているかを問うものです。引っかけの核心は使う場面を並べたうえで適さないと結論づけてある点で、そこがまさに使う場面です。
選択肢3にはポルトランドセメントの6種類が正しい形で置いてあります。この列挙は6つの年度に出ています。
※ 問題文と選択肢そのものは、公益社団法人 日本技術士会が公開している公式PDFで確認できます。
正答:選択肢4(最も不適切なもの)
> この論点をやさしく解説:コンクリートの材料|セメントの種類と使い分け
各選択肢の正誤
5つのうち4つは正しい記述です。誤りは1つで、結論だけが反転しています。
| 選択肢 | 正誤 | 解説 |
|---|---|---|
| 1 工事に用いるセメントは構造物の種類・寸法・気象条件・工期・施工方法等によって選ぶ | ○(正しい) | 経済的に安定して得られるように選ぶ |
| 2 JISに規定されたセメントはポルトランド・高炉・シリカ・フライアッシュ・エコセメントである | ○(正しい) | 5つの区分 |
| 3 ポルトランドセメントには普通・早強・超早強・中庸熱・低熱・耐硫酸塩の6種類がある | ○(正しい) | 正しい列挙 |
| 4 早強ポルトランドセメントは日平均気温4℃以下の工事や工期が短い工事には適さない | ×(誤り) | そこがまさに使う場面 |
| 5 高温環境下で早強を用いると凝結が早くこわばりやコールドジョイントが発生しやすい | ○(正しい) | 早強の短所 |
選択肢4と5はどちらも早強セメントの話です。4が長所を短所として書き、5が正しく短所を書いています。
選択肢4のポイント(ここが誤り)
早強ポルトランドセメントは反応が速く、短期間で強度が出るセメントです。寒中工事や工期の短い工事、初期強度が要るプレストレストコンクリート工事で使います。
選択肢5にあるとおり、速いことは高温環境では短所になります。凝結が早すぎて均しが困難になり、コールドジョイントも出やすくなります。
選択肢3の6種類は平成29年度Ⅲ-11①では超早強を落として耐塩化物を混ぜ、令和7年度Ⅲ-10⑤では低熱を高熱に変えてあります。令和元年度Ⅲ-11・令和3年度Ⅲ-11・令和4年度Ⅲ-10では正しい形で置いてあります。
平成26年度を含めると、平成26・平成29・令和元・令和3・令和4・令和7の6つの年度に出ています。
覚え方
- 早強は寒中・工期短・初期強度が要る場面で使う
- 高温では凝結が早すぎて短所になる
- 6種類は普通・早強・超早強・中庸熱・低熱・耐硫酸塩
理解度チェック
早強ポルトランドセメントはどんな場面で使うか。
寒中工事、工期の短い工事、初期強度を要する工事です。
高温環境で早強を使うと何が起きるか。
凝結が早く、こわばりやコールドジョイントが発生しやすくなります。
出典
- 公益社団法人 日本技術士会「平成26年度 技術士第一次試験問題〔専門科目 建設部門〕」7ページ Ⅲ-11
- 公益社団法人 日本技術士会「平成26年度 技術士第一次試験 試験問題の正答」
※ 問題文と選択肢は掲載していません。上の表は各選択肢で問われている論点で、実際の設問は公式PDFで確認できます。
※ この記事の確認日:2026年7月
▼平成26年度 建設部門(35問中 解説15問)▼
- Ⅲ-1 締固めエネルギーで曲線が動く
- Ⅲ-2 定水位と変水位の適用範囲
- Ⅲ-3 土が緩む側は主働状態
- Ⅲ-4 有効土被り圧が小さい側は過圧密
- Ⅲ-5 ダイレイタンシーは体積を変える
- Ⅲ-6 断面二次半径は幅に依存しない
- Ⅲ-7 平成29年度と選択肢が同じ設問
- Ⅲ-8 三角形分布荷重は3次曲線
- Ⅲ-9 引張接合は軸方向の引張で伝える
- Ⅲ-10 床版に載せるのはT荷重
- Ⅲ-11|早強は寒中と急ぐ工事に使う
- Ⅲ-12 乾燥収縮は部材が大きいほど小さい
- Ⅲ-17 津波は浅水波として伝わる
- Ⅲ-18 高水敷に設置されるのは低水護岸
- Ⅲ-19 粒径が大きいほど天端幅は大きくする
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