技術士一次 力学ノート

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平成29年度 技術士第一次試験 建設部門 Ⅲ-11 を解説、高炉セメントB種はASRを抑える

平成29年度 技術士第一次試験 建設部門 Ⅲ-11は、コンクリートの材料としてのセメントに関する問題です。この問題では、5つの記述のうち最も適切なものを選びます。

この問題のポイント

この問題は、セメントの種類ごとの性格を分かっているかを問うものです。引っかけの核心は早強と低熱の入れ替えで、選択肢4と5がその2種類を取り違えています。

選択肢1はポルトランドセメントの6種類を並べた一文です。この一文は6つの年度に出ています。

※ 問題文と選択肢そのものは、公益社団法人 日本技術士会が公開している公式PDFで確認できます。

正答:選択肢3(最も適切なもの)

> この論点をやさしく解説:コンクリートの材料|セメントの種類と使い分け

各選択肢の正誤

5つのうち4つが誤りなので、正しい1つを残します。混合セメントの話だけが性格を素直に述べています。

選択肢正誤解説
1 ポルトランドセメントは普通・早強・低熱・中熱・耐硫酸塩・耐塩化物の6種類×(誤り)超早強が抜けて耐塩化物という無い種類が混ざっている
2 普通ポルトランドセメントとフライアッシュセメントは使用が少ない×(誤り)普通ポルトランドセメントは国内で最も多く使われている
3 高炉セメントB種はアルカリシリカ反応や塩化物イオンの浸透の抑制に有効○(正しい)混合セメントの代表的な効き方
4 寒中や工期が短い工事、初期強度を要する工事には低熱ポルトランドセメント×(誤り)早強ポルトランドセメント。低熱は逆の目的で使う
5 早強ポルトランドセメントは水和熱が小さく温度ひび割れが発生しにくい×(誤り)早強は水和熱が大きい。小さいのは低熱と中庸熱

選択肢4と5は早強と低熱をそのまま入れ替えた形です。2つ並べて読むと入れ替えに気づきます。

選択肢3のポイント(ここが誤り)

ポルトランドセメントの6種類は普通・早強・超早強・中庸熱・低熱・耐硫酸塩です。選択肢1は超早強を落として、存在しない耐塩化物を入れてあります。

早強は初期強度を早く出すために反応が速く、そのぶん水和熱が大きくなります。低熱と中庸熱は逆に発熱を抑えるためのもので、マスコンクリートに使います。

同じ6種類の列挙が平成26年度Ⅲ-11③・令和元年度Ⅲ-11①・令和3年度Ⅲ-11③・令和4年度Ⅲ-10①・令和7年度Ⅲ-10⑤にも出ています。崩してあるのは平成29年度と令和7年度の2回だけで、残る4年度は正しい形で置いてあります。

覚え方

  • 6種類は普通・早強・超早強・中庸熱・低熱・耐硫酸塩
  • 早強は水和熱が大きい
  • 高炉セメントB種はASRと塩化物に効く

理解度チェック

Q.

ポルトランドセメントは何種類あるか。

6種類です。普通・早強・超早強・中庸熱・低熱・耐硫酸塩になります。

Q.

早強ポルトランドセメントの水和熱は大きいか小さいか。

大きいです。反応が速いぶん発熱も大きくなります。

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出典

  • 公益社団法人 日本技術士会「平成29年度 技術士第一次試験問題〔専門科目 建設部門〕」6ページ Ⅲ-11
  • 公益社団法人 日本技術士会「平成29年度 技術士第一次試験 試験問題の正答」

※ 問題文と選択肢は掲載していません。上の表は各選択肢で問われている論点で、実際の設問は公式PDFで確認できます。

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構造設計の実務を続けながら、試験に出る力学の解き方を書き残しています。

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