技術士一次 力学ノート

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平成29年度 技術士第一次試験 建設部門 Ⅲ-12 を解説、施工に要るのはワーカビリティー

平成29年度 技術士第一次試験 建設部門 Ⅲ-12は、コンクリートの品質に関する問題です。この問題では、5つの記述のうち最も適切なものを選びます。

この問題のポイント

この問題は、施工時に要る性質と供用中に要る性質を分けられるかを問うものです。引っかけの核心は選択肢1と2でワーカビリティーと強度が入れ替えてある点で、2つ並べると入れ替えが見えます。

残る2つはアルカリ性とひび割れの扱いです。どちらも1語だけ反転させてあります。

※ 問題文と選択肢そのものは、公益社団法人 日本技術士会が公開している公式PDFで確認できます。

正答:選択肢5(最も適切なもの)

> この論点をやさしく解説:フレッシュコンクリート|ワーカビリティーと材料分離

各選択肢の正誤

5つのうち4つが誤りなので、正しい1つを残します。誤りはいずれも1語の反転です。

選択肢正誤解説
1 運搬・打込み・締固め・仕上げの作業に適する強度を有していなければならない×(誤り)作業に要るのはワーカビリティー。強度ではない
2 供用期間中の安全性や供用性のためにワーカビリティーを有しなければならない×(誤り)供用中に要るのは強度と耐久性。1と入れ替えてある
3 鋼材の機能を保つにはコンクリート中の酸性状態を保ち続ける必要がある×(誤り)アルカリ性を保つ。中性化すると鋼材が守れなくなる
4 悪影響を及ぼさない程度のひび割れも許容しないようにするのがよい×(誤り)行き過ぎ。コンクリートにひび割れは必ず入る
5 品質の安定した供給には材料の品質管理と製造管理を十分に行うことが大切○(正しい)条件を付けずに述べた一般論で、崩しどころが無い

選択肢5だけが特別な条件を付けずに述べています。当たり前のことを言っている肢が正解になる形です。

選択肢5のポイント(ここが誤り)

ワーカビリティーは運搬・打込み・締固め・仕上げのしやすさを表す性質です。固まったあとの性能を表す強度や耐久性とは、必要になる時期が違います。

鋼材が錆びないのは、コンクリートのアルカリ性が不動態被膜を保っているからです。中性化でpHが下がると被膜が壊れ、鉄筋がさびはじめます。

コンクリートは乾燥収縮や温度変化で必ずひび割れます。構造物に悪影響を及ぼさない範囲であれば許容するのが実際の設計です。

覚え方

  • 施工中はワーカビリティー、供用中は強度と耐久性
  • 鋼材を守るのはアルカリ性
  • 無害なひび割れは許容する

理解度チェック

Q.

運搬や打込みのしやすさを表す性質は何か。

ワーカビリティーです。固まる前のコンクリートに求められます。

Q.

鋼材が錆びないのはコンクリートのどんな性質によるか。

アルカリ性です。不動態被膜を保つはたらきがあります。

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出典

  • 公益社団法人 日本技術士会「平成29年度 技術士第一次試験問題〔専門科目 建設部門〕」6ページ Ⅲ-12
  • 公益社団法人 日本技術士会「平成29年度 技術士第一次試験 試験問題の正答」

※ 問題文と選択肢は掲載していません。上の表は各選択肢で問われている論点で、実際の設問は公式PDFで確認できます。

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構造設計の実務を続けながら、試験に出る力学の解き方を書き残しています。

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