液性指数の分母は塑性指数|塑性図で粒度は分からない
この記事の要点
液性指数の分母は液性限界ではなく、塑性指数(液性限界−塑性限界)です。
塑性図は細粒土を分類する図で、粒度を知る図ではありません。
コンシステンシー限界は、細粒土が含水比によって状態を変える境目です。
水を減らしていくと、液状から塑性、半固体、固体へと移ります。
3つの限界と2つの指数
| 名前 | 意味 |
|---|---|
| 液性限界 wL | 液状から塑性状に移る含水比 |
| 塑性限界 wp | 塑性状から半固体に移る含水比 |
| 収縮限界 ws | それ以上乾かしても体積が減らなくなる含水比 |
| 塑性指数 Ip | wL−wp。塑性を保てる含水比の幅 |
| 液性指数 IL | (wn−wp)/Ip。自然含水比が液性限界にどれだけ近いか |
液性指数の分母は塑性指数であって、液性限界ではありません。分母を取り違えると値が変わります。
液性指数が1を超えると、自然状態で液性限界を上回っています。
技術士一次ではこの形で出た
令和6年度の建設部門Ⅲ-2が、液性指数を計算させる設問でした。液性限界70%、塑性限界40%、自然含水比55%という条件になっています。
| 段階 | 計算 | 値 |
|---|---|---|
| 塑性指数 | 70 − 40 | 30 |
| 分子 | 55 − 40 | 15 |
| 液性指数 | 15 ÷ 30 | 0.5 |
正答は0.5でした。選択肢には30や15も並んでいて、これは引き算だけで止めた値です。
塑性図は分類の図であって粒度の図ではない
塑性図は、横軸に液性限界・縦軸に塑性指数を取って細粒土を分類する図です。粘土かシルトか、圧縮性が高いか低いかを見分けるために使います。
粒度を知るのは粒径加積曲線で、塑性図ではありません。
令和7年度はここを突いてきた
令和7年度の建設部門Ⅲ-3が、土の基本的性質から不適切なものを選ぶ設問でした。正答は「粒度とは土粒子を粒径によって区分けしたときの分布状態のことで、塑性図によってこれを知ることができる」という記述です。
前半は正しいが、後半の塑性図が誤りです。
理解度チェック
液性指数が0のとき、土はどんな状態か。
自然含水比が塑性限界に等しく、塑性の下限にあたる状態です。分子が0になるためです。
塑性指数が大きい土はどんな土か。
塑性を保てる含水比の幅が広い土で、粘土分が多いです。砂質土は塑性指数が小さく、0になることもあります。
収縮限界より乾かすとどうなるか。
含水比は下がりますが、体積は減りません。水が抜けた分が間隙の空気に置き換わります。
まとめ
液性指数の分母は塑性指数です。塑性図は分類、粒度は粒径加積曲線です。
この2つの取り違えを避けるだけで、コンシステンシーの設問は落とさずに済みます。
出典
公益社団法人 日本技術士会「令和6年度 技術士第一次試験問題〔専門科目 建設部門〕」1ページ Ⅲ-2
公益社団法人 日本技術士会「令和7年度 技術士第一次試験問題〔専門科目 建設部門〕」2ページ Ⅲ-3
公益社団法人 日本技術士会「技術士第一次試験 試験問題の正答」令和6年度・令和7年度
※ 問題文と選択肢は掲載していません。実際の設問は上記の公式PDFで確認できます。
※ この記事の確認日:2026年7月