平成29年度 技術士第一次試験 建設部門 Ⅲ-4 を解説、水面より下は水中単位体積重量
平成29年度 技術士第一次試験 建設部門 Ⅲ-4は、地表面から深さ5.0mの点にはたらく鉛直有効応力を求める問題です。地下水面は地表面から2.0mの位置にあります。
この問題のポイント
この問題は、有効応力と全応力の違いが分かっているかを問うものです。引っかけの核心は水面より下で水の分を引くかどうかで、引き忘れた値も選択肢に置いてあります。
計算そのものは掛け算と足し算だけです。どの重量を使うかを間違えなければ落としません。
※ 問題文と選択肢そのものは、公益社団法人 日本技術士会が公開している公式PDFで確認できます。
正答:選択肢2(最も適切なもの)
> この論点をやさしく解説:有効応力|全応力から間隙水圧を引いた値
各選択肢の正誤
地表面から2.0mまでと、そこから3.0mまでを分けて足します。下の層で水の分を引くのが要点です。
| 選択肢 | 正誤 | 解説 |
|---|---|---|
| 1 46.4 kN/m² | ×(誤り) | 上の層だけを数えた形。下の3.0m分が入っていない |
| 2 66.0 kN/m² | ○(正しい) | 18.0×2.0+(19.8−9.8)×3.0=36.0+30.0=66.0 |
| 3 90.0 kN/m² | ×(誤り) | 水を引かずに湿潤重量だけで5.0m分を掛けた形 |
| 4 95.4 kN/m² | ×(誤り) | 水を引き忘れた全応力。18.0×2.0+19.8×3.0 |
| 5 99.0 kN/m² | ×(誤り) | 全層に飽和重量を掛けた形。19.8×5.0 |
選択肢4は水を引き忘れたときにちょうど出る値です。手が止まらず最後まで計算できてしまうので気づきにくいです。
選択肢2のポイント(ここが誤り)
有効応力は土粒子どうしが実際に押し合っている力です。全応力から間隙水圧を引いた残りで、水が受け持っている分は数えません。
水面より下では、飽和単位体積重量から水の単位体積重量を引いた値を使います。19.8から9.8を引くと10.0kN/m³です。
水面より上は水圧が立っていないので、湿潤単位体積重量をそのまま使います。層ごとに使う重量が変わる点が要点です。
覚え方
- 水面より下は飽和から水を引く
- 19.8−9.8=10.0kN/m³
- 引き忘れると95.4が出る
理解度チェック
水面より下で使う単位体積重量は何か。
飽和単位体積重量から水の単位体積重量を引いた値です。この設問では10.0kN/m³です。
全応力と有効応力の差は何か。
間隙水圧です。全応力から間隙水圧を引いた残りが有効応力です。
出典
- 公益社団法人 日本技術士会「平成29年度 技術士第一次試験問題〔専門科目 建設部門〕」2ページ Ⅲ-4
- 公益社団法人 日本技術士会「平成29年度 技術士第一次試験 試験問題の正答」
※ 問題文と選択肢は掲載していません。上の表は各選択肢で問われている論点で、実際の設問は公式PDFで確認できます。
※ この記事の確認日:2026年7月
▼平成29年度 建設部門(35問中 解説15問)▼
- Ⅲ-1 圧密で排出されるのは間隙水
- Ⅲ-2 間隙比が小さい構造が密な状態
- Ⅲ-3 ダルシーの法則は流速と動水勾配
- Ⅲ-4|水面より下は水中単位体積重量
- Ⅲ-5 外径が効く円環断面が最大
- Ⅲ-6 ローラー支点は回転も自由
- Ⅲ-7 たわみの公式は分母に3がある
- Ⅲ-8 まわし溶接部は有効長に含めない
- Ⅲ-9 床版に載せるのはT荷重
- Ⅲ-10 アルカリシリカ反応は膨張する
- Ⅲ-11 高炉セメントB種はASRを抑える
- Ⅲ-12 施工に要るのはワーカビリティー
- Ⅲ-17 全水圧は三角形分布の面積
- Ⅲ-18 時間で変わるのは不定流
- Ⅲ-19 単一管路では流量が変わらない
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