平成27年度 技術士第一次試験 建設部門 Ⅲ-5 を解説、断面二次半径は平方根を取る
平成27年度 技術士第一次試験 建設部門 Ⅲ-5は、幅4a・高さ3aの長方形断面について断面諸量を問う問題です。この問題では、5つの記述のうち最も不適切なものを選びます。
この問題のポイント
この問題は、断面二次半径の定義を正確に覚えているかを問うものです。引っかけの核心は平方根を外してある点で、比そのものを二次半径と呼ぶと書いてあります。
選択肢5には計算値が置いてあります。検算すれば正しい記述だと確かめられます。
※ 問題文と選択肢そのものは、公益社団法人 日本技術士会が公開している公式PDFで確認できます。
正答:選択肢4(最も不適切なもの)
> この論点をやさしく解説:断面二次モーメント|図心軸まわりの計算
各選択肢の正誤
5つのうち4つは定義や計算値として正しいものです。誤りは1つで、式の形が違います。
| 選択肢 | 正誤 | 解説 |
|---|---|---|
| 1 断面一次モーメントGxは Gx=∫y dA で表される | ○(正しい) | 距離の1乗を掛けて積分する |
| 2 断面二次モーメントIyは Iy=∫x² dA で表される | ○(正しい) | 距離の2乗を掛けて積分する |
| 3 y軸に関する断面一次モーメントGyはゼロである | ○(正しい) | 図心軸まわりの一次モーメントはゼロ |
| 4 Ix÷Aのことをx軸に関する二次半径と呼ぶ | ×(誤り) | 二次半径は√(Ix÷A)。平方根が抜けている |
| 5 x軸に関する断面二次モーメントの値は9a⁴である | ○(正しい) | 4a×(3a)³÷12=9a⁴ |
選択肢5は検算できるので確実に落とせます。残りは定義を思い出すだけです。
選択肢4のポイント(ここが誤り)
断面二次半径はi=√(I÷A) で、長さの単位を持ちます。Iは長さの4乗、Aは長さの2乗なので、割った時点では長さの2乗のままです。
平方根を取って初めて長さの単位です。細長比 λ=Lk÷i で使う量なので、長さでないと計算が合いません。
選択肢3の性質は図心の定義そのものです。図心軸まわりで距離の1乗を積分すると、プラスとマイナスが打ち消し合ってゼロです。
覚え方
- 断面二次半径はi=√(I÷A)
- 平方根を取らないと長さにならない
- 図心軸まわりの断面一次モーメントはゼロ
理解度チェック
断面二次半径の式は何か。
i=√(I÷A)です。平方根を取らないと長さの単位になりません。
図心軸まわりの断面一次モーメントはいくらか。
ゼロです。プラスとマイナスが打ち消し合います。
出典
- 公益社団法人 日本技術士会「平成27年度 技術士第一次試験問題〔専門科目 建設部門〕」4ページ Ⅲ-5
- 公益社団法人 日本技術士会「平成27年度 技術士第一次試験 試験問題の正答」
※ 問題文と選択肢は掲載していません。上の表は各選択肢で問われている論点で、実際の設問は公式PDFで確認できます。
※ この記事の確認日:2026年7月
▼平成27年度 建設部門(35問中 解説15問)▼
- Ⅲ-1 非排水せん断強さは一軸圧縮強さの半分
- Ⅲ-2 周面抵抗力は杭軸方向にはたらく
- Ⅲ-3 締め固まるほど3つとも良くなる
- Ⅲ-4 水面より下は水中単位体積重量
- Ⅲ-5|断面二次半径は平方根を取る
- Ⅲ-6 座屈荷重は剛性で決まる
- Ⅲ-7 曲げモーメントは(q÷2)x(L−x)
- Ⅲ-8 摩擦力で伝えるのは摩擦接合
- Ⅲ-9 幹線道路にはB活荷重
- Ⅲ-10 アルカリシリカ反応は膨張する
- Ⅲ-11 高炉セメントは初期強度が低い
- Ⅲ-12 PCは許容せずPRCは許容する
- Ⅲ-17 貯留関数法とキネマティックウェーブ法
- Ⅲ-18 射流の境界条件は上流側
- Ⅲ-19 圧力水頭がゼロでも流れは止まらない
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