平成23年度 技術士第一次試験 建設部門 Ⅳ-3 を解説、盛土は非排水、切取りは排水
平成23年度 技術士第一次試験 建設部門 Ⅳ-3は、土のせん断と安定計算に関する穴埋めの問題です。3つの空欄に入る語句の組合せとして適切なものを選びます。
この問題のポイント
この問題は、現場の条件に合わせてどのせん断試験を選ぶかを問うものです。引っかけの核心は盛土と切取りで時間の長さが違う点で、急なら非排水、長いなら排水です。
aは排水条件です。透水条件と書いた形が3つ混ぜてあります。
※ 問題文と選択肢そのものは、公益社団法人 日本技術士会が公開している公式PDFで確認できます。
正答:選択肢1(最も適切な組合せ)
> この論点をやさしく解説:斜面の安全率|すべり面に沿って抵抗と滑動を比べる
各選択肢の正誤
aで2つに絞り、bとcで1つに決まります。順に決めれば迷いません。
| 選択肢 | 正誤 | 解説 |
|---|---|---|
| 1 排水条件/非排水/排水 | ○(正しい) | 盛土は急なので非排水、切取りは長時間なので排水 |
| 2 排水条件/排水/非排水 | ×(誤り) | bとcが逆 |
| 3 透水条件/非排水/排水 | ×(誤り) | aが違う。bとcは正しい |
| 4 透水条件/不透水/透水 | ×(誤り) | 3つとも違う |
| 5 透水条件/透水/不透水 | ×(誤り) | 3つとも違う |
選択肢3はbとcが正しいのでaだけで落ちます。試験の条件を表す言葉が排水条件です。
選択肢1のポイント(ここが誤り)
盛土は短期間で積み上げるので水が抜ける暇がありません。だから非排水せん断強さを使い、施工直後が最も危ない状態として設計します。
切取り斜面は逆で、掘ったあと長い時間をかけて水が入り、膨張しながら強度が落ちていきます。だから排水せん断強さを使います。
選択肢3から5の「透水条件」は土そのものの性質を表す言葉です。試験でどう水を扱うかを決める言葉ではありません。
覚え方
- 盛土は短期で非排水、切取りは長期で排水
- 危ない時期が違うので試験も変える
- 試験の条件を表すのは排水条件
理解度チェック
正規圧密粘土地盤に盛土を載せるときはどの強さを使うか。
非排水せん断強さです。急に積むので水が抜ける暇がありません。
過圧密粘土地盤に切取り斜面を作るときはどうか。
排水せん断強さです。長時間かけて吸水膨張し強度が落ちます。
出典
- 公益社団法人 日本技術士会「平成23年度 技術士第一次試験問題〔専門科目 建設部門〕」2ページ Ⅳ-3
- 公益社団法人 日本技術士会「平成23年度 技術士第一次試験 試験問題の正答」
※ 問題文と選択肢は掲載していません。上の表は各選択肢で問われている論点で、実際の設問は公式PDFで確認できます。
※ この記事の確認日:2026年7月
▼平成23年度 建設部門(35問中 解説15問)▼
- Ⅳ-1 限界動水勾配は上向きの浸透力
- Ⅳ-2 過圧密が弾性、正規圧密が塑性
- Ⅳ-3|盛土は非排水、切取りは排水
- Ⅳ-4 湿潤から乾燥へ直してから1を引く
- Ⅳ-5 水圧に静止土圧係数は掛けない
- Ⅳ-6 単純ばり中央のたわみは分母48
- Ⅳ-7 断面二次半径は幅に依存しない
- Ⅳ-8 亜鉛の被膜は溶融亜鉛めっき
- Ⅳ-9 L荷重とT荷重の6年度目
- Ⅳ-10 高炉セメントは初期強度が低い
- Ⅳ-11 急縮部でも損失は生じる
- Ⅳ-12 フィルダムは基礎の制約が少ない
- Ⅳ-17 捨石が高いほど傾斜堤に近い
- Ⅳ-18 180度転回のための拡幅は転回区域
- Ⅳ-19 屈曲部は支台でなく固定台
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