平成23年度 技術士第一次試験 建設部門 Ⅳ-19 を解説、屈曲部は支台でなく固定台
平成23年度 技術士第一次試験 建設部門 Ⅳ-19は、中小水力発電に関する問題です。この問題では、5つの記述のうち誤っているものを選びます。
この問題のポイント
この問題は、水圧管路の支持部材を区別できるかを問うものです。引っかけの核心は支台と固定台の役割が違う点で、屈曲部を固定するのは固定台です。
この年度は分野の並びが例年と違い、Ⅳ-19に中小水力発電が置いてあります。
※ 問題文と選択肢そのものは、公益社団法人 日本技術士会が公開している公式PDFで確認できます。
正答:選択肢4(最も不適切なもの)
> この論点をやさしく解説:ベルヌーイの定理で管の途中の圧力を出す|答えは負圧になる
各選択肢の正誤
5つのうち4つは水力発電の基本です。誤りは1つで、部材の名前が入れ替えてあります。
| 選択肢 | 正誤 | 解説 |
|---|---|---|
| 1 一般水力の発電方式のうち流れ込み式発電所は未開発地点の大部分を占めている | ○(正しい) | 第5次包蔵水力調査の結果 |
| 2 常時使用水量は流れ込み式発電所では年間を通じて355日発電に使用し得る水量である | ○(正しい) | 常時の定義に使う日数 |
| 3 無圧水路に接続する取水口は、土砂や漂流物が流入しないように河川に直角かやや上流向きに設ける | ○(正しい) | 流れが直線的なところに設ける |
| 4 露出形式の水圧管路の屈曲部では、管をコンクリート支台で固定する | ×(誤り) | 固定台で固定する。支台は載せて支えるだけの台 |
| 5 ペルトン水車は高落差で落差変動の少ない流れ込み式発電所に適した水車である | ○(正しい) | 衝動水車の代表 |
選択肢4は「支台」と「固定台」という似た名前の部材を入れ替えてあります。役割が違う2つです。
選択肢4のポイント(ここが誤り)
水圧管路には2種類の支持部材があります。支台は直線部で管を載せて支えるだけで、管は温度変化で伸縮できます。
固定台は屈曲部に置いて管を動かないように固定します。屈曲部では水の流れの向きが変わって大きな力がかかるので、載せるだけの台では動いてしまいます。
選択肢2の355日は年間の日数から10日を引いた値です。この日数まで確保できる水量を常時使用水量と呼びます。
覚え方
- 屈曲部は固定台で固定する
- 支台は直線部で載せて支えるだけ
- 常時使用水量は355日
理解度チェック
水圧管路の屈曲部を固定するのは何か。
固定台です。支台は直線部で管を載せて支えるだけの台になります。
常時使用水量は何日を基準にするか。
355日です。年間の日数から10日を引いた値になります。
出典
- 公益社団法人 日本技術士会「平成23年度 技術士第一次試験問題〔専門科目 建設部門〕」9ページ Ⅳ-19
- 公益社団法人 日本技術士会「平成23年度 技術士第一次試験 試験問題の正答」
※ 問題文と選択肢は掲載していません。上の表は各選択肢で問われている論点で、実際の設問は公式PDFで確認できます。
※ この記事の確認日:2026年7月
▼平成23年度 建設部門(35問中 解説15問)▼
- Ⅳ-1 限界動水勾配は上向きの浸透力
- Ⅳ-2 過圧密が弾性、正規圧密が塑性
- Ⅳ-3 盛土は非排水、切取りは排水
- Ⅳ-4 湿潤から乾燥へ直してから1を引く
- Ⅳ-5 水圧に静止土圧係数は掛けない
- Ⅳ-6 単純ばり中央のたわみは分母48
- Ⅳ-7 断面二次半径は幅に依存しない
- Ⅳ-8 亜鉛の被膜は溶融亜鉛めっき
- Ⅳ-9 L荷重とT荷重の6年度目
- Ⅳ-10 高炉セメントは初期強度が低い
- Ⅳ-11 急縮部でも損失は生じる
- Ⅳ-12 フィルダムは基礎の制約が少ない
- Ⅳ-17 捨石が高いほど傾斜堤に近い
- Ⅳ-18 180度転回のための拡幅は転回区域
- Ⅳ-19|屈曲部は支台でなく固定台
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