平成23年度 技術士第一次試験 建設部門 Ⅳ-18 を解説、180度転回のための拡幅は転回区域
平成23年度 技術士第一次試験 建設部門 Ⅳ-18は、空港に関する問題です。この問題では、5つの記述のうち誤っているものを選びます。
この問題のポイント
この問題は、空港の施設名と役割が結びついているかを問うものです。引っかけの核心は過走帯に転回区域の説明が付けてある点で、2つは別の施設です。
この年度は分野の並びが例年と違い、Ⅳ-18に空港が置いてあります。
※ 問題文と選択肢そのものは、公益社団法人 日本技術士会が公開している公式PDFで確認できます。
正答:選択肢2(最も不適切なもの)
> この論点をやさしく解説:道路橋の床版|L荷重とT荷重の取り違えで落とす
各選択肢の正誤
5つのうち4つは空港の施設の定義です。誤りは1つで、別の施設の説明が付けてあります。
| 選択肢 | 正誤 | 解説 |
|---|---|---|
| 1 平行誘導路は取付誘導路とエプロンを結び、滑走路と平行に設置される誘導路である | ○(正しい) | 離着陸と地上走行を分ける |
| 2 過走帯は航空機が滑走路上で180度転回を行う場合に必要となる拡幅部分である | ×(誤り) | それは転回区域。過走帯は滑走路端に続く区域 |
| 3 制限表面は空港周辺に障害物のない空域を確保するために設けられた障害物を制限する表面である | ○(正しい) | 高さの制限をかける |
| 4 エプロンは積み下ろし、給油、駐留又は整備のために航空機を駐機させる区域である | ○(正しい) | 駐機場のこと |
| 5 滑走路端安全区域は、着陸帯内で停止できなかった場合等に備えて着陸帯の両端に設けられる施設である | ○(正しい) | 端の外側に設ける |
選択肢2と5はどちらも滑走路の端に関わる施設です。5に定義が正しく書いてあるので、突き合わせれば2の誤りが出ます。
選択肢2のポイント(ここが誤り)
過走帯は滑走路の端に続けて設ける区域で、航空機がはみ出したときに備えるためのものです。転回するための場所ではありません。
180度転回のための拡幅部分は転回区域と呼びます。滑走路の端で機首の向きを変えるときに使います。
選択肢3の制限表面は空港周辺の建物の高さを制限する面です。航空機が安全に進入し離陸できる空域を確保します。
覚え方
- 180度転回の拡幅は転回区域
- 過走帯は滑走路端に続く区域
- 制限表面は周辺の高さを制限する面
理解度チェック
Q.
180度転回のために必要な拡幅部分は何と呼ぶか。
転回区域です。過走帯とは別の施設になります。
Q.
制限表面は何のために設けるか。
空港周辺に障害物のない空域を確保するためです。
スポンサーリンク
出典
- 公益社団法人 日本技術士会「平成23年度 技術士第一次試験問題〔専門科目 建設部門〕」8ページ Ⅳ-18
- 公益社団法人 日本技術士会「平成23年度 技術士第一次試験 試験問題の正答」
※ 問題文と選択肢は掲載していません。上の表は各選択肢で問われている論点で、実際の設問は公式PDFで確認できます。
※ この記事の確認日:2026年7月
▼平成23年度 建設部門(35問中 解説15問)▼
- Ⅳ-1 限界動水勾配は上向きの浸透力
- Ⅳ-2 過圧密が弾性、正規圧密が塑性
- Ⅳ-3 盛土は非排水、切取りは排水
- Ⅳ-4 湿潤から乾燥へ直してから1を引く
- Ⅳ-5 水圧に静止土圧係数は掛けない
- Ⅳ-6 単純ばり中央のたわみは分母48
- Ⅳ-7 断面二次半径は幅に依存しない
- Ⅳ-8 亜鉛の被膜は溶融亜鉛めっき
- Ⅳ-9 L荷重とT荷重の6年度目
- Ⅳ-10 高炉セメントは初期強度が低い
- Ⅳ-11 急縮部でも損失は生じる
- Ⅳ-12 フィルダムは基礎の制約が少ない
- Ⅳ-17 捨石が高いほど傾斜堤に近い
- Ⅳ-18|180度転回のための拡幅は転回区域
- Ⅳ-19 屈曲部は支台でなく固定台
- ▶ 平成23年度 一覧へ