平成30年度 技術士第一次試験 建設部門 Ⅲ-3 を解説、非排水せん断強度は一軸圧縮強度の半分
平成30年度 技術士第一次試験 建設部門 Ⅲ-3は、土のせん断に関する問題です。この問題では、5つの記述のうち最も不適切なものを選びます。
この問題のポイント
この問題は、せん断試験で出てくる量の定義と大小の関係を問うものです。引っかけの核心は非排水せん断強度と一軸圧縮強度の比で、半分を2倍と書いてあります。
残る4つは鋭敏比・圧密非排水試験・一軸圧縮試験・応力経路の定義で、いずれも正しい記述です。
※ 問題文と選択肢そのものは、公益社団法人 日本技術士会が公開している公式PDFで確認できます。
正答:選択肢4(最も不適切なもの)
> この論点をやさしく解説:有効応力|全応力から間隙水圧を引いた値
各選択肢の正誤
5つのうち4つは正しい記述なので、誤っている1つを探します。
| 選択肢 | 正誤 | 解説 |
|---|---|---|
| 1 鋭敏比 | ○(正しい) | 乱さない試料と練返し試料の非排水せん断強度の比 |
| 2 圧密非排水試験 | ○(正しい) | 圧密したのち排水も吸水も許さずにせん断する |
| 3 一軸圧縮試験 | ○(正しい) | 透水性の低い地盤材料を対象とした簡単な非圧密非排水試験 |
| 4 非排水せん断強度は一軸圧縮強度の2倍 | ×(誤り) | 正しくは半分。cu=qu÷2 |
| 5 応力経路 | ○(正しい) | 2つの応力成分を両軸にとった平面上の点の軌跡 |
選択肢4は「2倍」という1語だけで誤りです。ほかの語句はすべて正しく書かれています。
選択肢4のポイント(ここが誤り)
一軸圧縮試験では側圧がかからないので、σ3=0・σ1=qu です。モールの応力円を描くと、直径がquで半径がqu÷2になります。
円の半径が最大せん断応力なので、非排水せん断強度は cu=qu÷2 です。2倍ではなく半分です。
「2倍」と「半分」は逆向きなので、数値を覚えていなくても向きだけで切れます。
覚え方
- 非排水せん断強度は cu=qu÷2
- モールの円の半径がせん断強度
- 一軸圧縮は側圧ゼロなので直径がqu
理解度チェック
Q.
粘土の非排水せん断強度は一軸圧縮強度の何倍か。
半分です。cu=qu÷2 と書けます。
Q.
なぜ半分になるのか。
一軸圧縮では側圧が0で、モールの円の直径がquになり、半径がその半分だからです。
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出典
- 公益社団法人 日本技術士会「平成30年度 技術士第一次試験問題〔専門科目 建設部門〕」2ページ Ⅲ-3
- 公益社団法人 日本技術士会「平成30年度 技術士第一次試験 試験問題の正答」
※ 問題文と選択肢は掲載していません。上の表は各選択肢で問われている論点で、実際の設問は公式PDFで確認できます。
※ この記事の確認日:2026年7月
▼平成30年度 建設部門(35問中 解説15問)▼
- Ⅲ-1 飽和度の式は含水比が分子
- Ⅲ-2 地下水では速度水頭が無視できる
- Ⅲ-3|非排水せん断強度は一軸圧縮強度の半分
- Ⅲ-4 土被り圧は鉛直応力
- Ⅲ-5 断面二次半径は幅に依存しない
- Ⅲ-6 耐候性鋼材は腐食性の低い環境で使う
- Ⅲ-7 上向き溶接は避ける
- Ⅲ-8 三角形分布荷重は2次と3次に分かれる
- Ⅲ-9 床版に載せるのはT荷重
- Ⅲ-10 暑いほど打ち終わるまでの時間は短い
- Ⅲ-11 中性化はpHを低下させる
- Ⅲ-12 プレとポストは打込みに対する緊張の前後
- Ⅲ-17 圧力水頭がゼロでも流れは止まらない
- Ⅲ-18 マニングの式で流速は粗度係数に反比例
- Ⅲ-19 効くのは点Cと点Bの高さの差
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