平成30年度 技術士第一次試験 建設部門 Ⅲ-8 を解説、三角形分布荷重は2次と3次に分かれる
平成30年度 技術士第一次試験 建設部門 Ⅲ-8は、はりの断面力図に関する問題です。この問題では、5つの記述のうち最も不適切なものを選びます。
この問題のポイント
この問題は、荷重の形と断面力図の次数の対応を問うものです。引っかけの核心は三角形分布荷重での2つの図の次数で、両方とも3次と書いてあります。
この設問は令和3年度Ⅲ-5に5つの記述が同じ内容で出ています。設問文は「最も不適切な」から「不適切な」に変わり、正答の番号も違います。
※ 問題文と選択肢そのものは、公益社団法人 日本技術士会が公開している公式PDFで確認できます。
正答:選択肢5(最も不適切なもの)
> この論点をやさしく解説:断面力図|荷重の形と図の次数
各選択肢の正誤
5つのうち4つは正しい記述なので、誤っている1つを探します。
| 選択肢 | 正誤 | 解説 |
|---|---|---|
| 1 曲げモーメント図の勾配=せん断力 | ○(正しい) | 微分の関係がそのまま図に出る |
| 2 集中荷重の作用点 | ○(正しい) | せん断力図は階段状、曲げモーメント図は折れ曲がる |
| 3 集中モーメント荷重の作用点 | ○(正しい) | せん断力図は変化せず、曲げモーメント図が階段状 |
| 4 等分布荷重の区間 | ○(正しい) | せん断力図は直線、曲げモーメント図は2次曲線 |
| 5 三角形分布荷重で両方とも3次曲線 | ×(誤り) | せん断力図は2次曲線、曲げモーメント図が3次曲線 |
選択肢4を読めば、等分布荷重で「直線と2次」と1つずつ上がることが分かります。三角形ならそこからもう1つずつ上がるだけです。
選択肢5のポイント(ここが誤り)
荷重の形が1次上がるごとに、せん断力図も曲げモーメント図も次数が1つずつ上がります。等分布なら直線と2次、三角形なら2次と3次です。
せん断力は荷重を1回積分した量、曲げモーメントはもう1回積分した量なので、2つの図の次数は常に1つ違います。両方が同じ次数になることはありません。
令和3年度Ⅲ-5は5つの記述が同じ内容で、平成30年度の①②③が令和3年度で③④⑤へ回る巡回シフトです。正答は令和3年度が②でした。
覚え方
- 2つの図の次数は常に1つ違う(せん断力<曲げモーメント)
- 集中→階段と折線、等分布→直線と2次、三角形→2次と3次
- 荷重の次数が上がれば両方とも1つずつ上がる
理解度チェック
三角形分布荷重の区間で2つの図はどうなるか。
せん断力図が2次曲線、曲げモーメント図が3次曲線です。
2つの図の次数が1つ違うのはなぜか。
せん断力は荷重を1回、曲げモーメントはもう1回積分した量だからです。
出典
- 公益社団法人 日本技術士会「平成30年度 技術士第一次試験問題〔専門科目 建設部門〕」4ページ Ⅲ-8
- 公益社団法人 日本技術士会「平成30年度 技術士第一次試験 試験問題の正答」
※ 問題文と選択肢は掲載していません。上の表は各選択肢で問われている論点で、実際の設問は公式PDFで確認できます。
※ この記事の確認日:2026年7月
▼平成30年度 建設部門(35問中 解説15問)▼
- Ⅲ-1 飽和度の式は含水比が分子
- Ⅲ-2 地下水では速度水頭が無視できる
- Ⅲ-3 非排水せん断強度は一軸圧縮強度の半分
- Ⅲ-4 土被り圧は鉛直応力
- Ⅲ-5 断面二次半径は幅に依存しない
- Ⅲ-6 耐候性鋼材は腐食性の低い環境で使う
- Ⅲ-7 上向き溶接は避ける
- Ⅲ-8|三角形分布荷重は2次と3次に分かれる
- Ⅲ-9 床版に載せるのはT荷重
- Ⅲ-10 暑いほど打ち終わるまでの時間は短い
- Ⅲ-11 中性化はpHを低下させる
- Ⅲ-12 プレとポストは打込みに対する緊張の前後
- Ⅲ-17 圧力水頭がゼロでも流れは止まらない
- Ⅲ-18 マニングの式で流速は粗度係数に反比例
- Ⅲ-19 効くのは点Cと点Bの高さの差
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