平成28年度 技術士第一次試験 建設部門 Ⅲ-2 を解説、最大間隙比は最も緩い状態
平成28年度 技術士第一次試験 建設部門 Ⅲ-2は、土の基本的性質に関する問題です。この問題では、5つの記述のうち最も適切なものを選びます。
この問題のポイント
この問題は、土質の用語の定義をそのまま問うものです。引っかけの核心は乾燥密度と湿潤密度の入れ替えで、選択肢1に湿潤密度の説明が乾燥密度として置いてあります。
誤りが4つある形です。1語ずつ差し替えた箇所を見つけるほうが早く進みます。
※ 問題文と選択肢そのものは、公益社団法人 日本技術士会が公開している公式PDFで確認できます。
正答:選択肢4(最も適切なもの)
> この論点をやさしく解説:土の三相|含水比も間隙比も分母は土粒子
各選択肢の正誤
5つのうち4つが誤りなので、正しい1つを残します。誤りはどれも1語か2語の差し替えです。
| 選択肢 | 正誤 | 解説 |
|---|---|---|
| 1 土粒子と水分の合計の質量を考える場合を乾燥密度という | ×(誤り) | それは湿潤密度。乾燥密度は土粒子の質量だけを数える |
| 2 一部に気体が存在する状態を飽和という | ×(誤り) | それは不飽和。飽和は間隙が水で完全に満たされた状態 |
| 3 粒度は塑性図によって知ることができる | ×(誤り) | 粒度は粒径加積曲線で見る。塑性図は細粒土の分類に使う |
| 4 最大間隙比は砂の最も緩い状態の間隙比で、相対密度を求めるのに必要 | ○(正しい) | 最小間隙比と組で相対密度を出す |
| 5 粗粒土のコンシステンシー限界で、突き固めたときの液性状態と塑性状態の境界を液性限界という | ×(誤り) | 細粒土の性質。突き固めるという条件も付かない |
選択肢5は液性限界の定義そのものは正しく書いてあります。前に付いた条件だけが違う形です。
選択肢4のポイント(ここが誤り)
相対密度は、その砂が最も緩い状態と最も密な状態のどのあたりにいるかを表す指標です。最大間隙比と最小間隙比の両方が要ります。
塑性図は液性限界と塑性指数の2軸で細粒土を分類する図です。粒径の分布とは別の話で、名前が似ているぶん取り違えやすくなります。
コンシステンシー限界は細粒土の性質です。粗粒土は水分量を変えても塑性を示さないので、この限界を測れません。
覚え方
- 最大間隙比は最も緩い状態
- 粒度は粒径加積曲線、細粒土の分類は塑性図
- コンシステンシー限界は細粒土の話
理解度チェック
相対密度を求めるのに必要な間隙比は何か。
最大間隙比と最小間隙比です。両方そろって初めて位置が分かります。
粒度はどの図で知るか。
粒径加積曲線です。塑性図は細粒土の分類に使います。
出典
- 公益社団法人 日本技術士会「平成28年度 技術士第一次試験問題〔専門科目 建設部門〕」1ページ Ⅲ-2
- 公益社団法人 日本技術士会「平成28年度 技術士第一次試験 試験問題の正答」
※ 問題文と選択肢は掲載していません。上の表は各選択肢で問われている論点で、実際の設問は公式PDFで確認できます。
※ この記事の確認日:2026年7月
▼平成28年度 建設部門(35問中 解説15問)▼
- Ⅲ-1 間隙比は密度の比から1を引く
- Ⅲ-2|最大間隙比は最も緩い状態
- Ⅲ-3 正のダイレイタンシーは膨張
- Ⅲ-4 支持力係数はせん断抵抗角で決まる
- Ⅲ-5 台形の図心は下底側に寄る
- Ⅲ-6 トラスにも圧縮材がある
- Ⅲ-7 片持ち柱の有効座屈長は2倍
- Ⅲ-8 支圧接合は溶接と併用しない
- Ⅲ-9 BMSはコストの名前ではない
- Ⅲ-10 水セメント比が大きいと中性化が速い
- Ⅲ-11 かぶりは大きくする
- Ⅲ-12 プレとポストの説明が入れ替えてある
- Ⅲ-17 水面と小穴の高さの差だけが効く
- Ⅲ-18 摩擦損失は管径に反比例
- Ⅲ-19 平均流速は粗度係数に反比例
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