平成24年度 技術士第一次試験 建設部門 Ⅳ-4 を解説、周面抵抗力は杭軸方向にはたらく
平成24年度 技術士第一次試験 建設部門 Ⅳ-4は、土圧・支持力及び基礎に関する問題です。この問題では、5つの記述のうち最も不適切なものを選びます。
この問題のポイント
この問題は、基礎まわりの用語の定義をそのまま問うものです。引っかけの核心は周面抵抗力がはたらく向きで、軸直角方向と書いてあります。
この設問は平成27年度Ⅲ-2と5つの記述が同じ集合です。並べ替えただけで、正答が2番目から3番目へ動いています。
※ 問題文と選択肢そのものは、公益社団法人 日本技術士会が公開している公式PDFで確認できます。
正答:選択肢2(最も不適切なもの)
> この論点をやさしく解説:基礎|支持力と沈下の考え方
各選択肢の正誤
5つのうち4つは定義そのままです。誤りは1つで、力の向きが変えてあります。
| 選択肢 | 正誤 | 解説 |
|---|---|---|
| 1 極限支持力は地盤がせん断破壊を生じずに支え得る最大荷重あるいは荷重強度 | ○(正しい) | 安全率で割ると許容支持力 |
| 2 杭の周面抵抗力は杭の周面を通して地盤から受ける杭軸直角方向の抵抗力 | ×(誤り) | 杭軸方向にはたらく摩擦。直角方向は水平抵抗 |
| 3 直接基礎は上部構造の荷重を基礎スラブの底面から地盤に直接伝える基礎 | ○(正しい) | 杭を使わない形式 |
| 4 受働土圧は土を水平に圧縮していき、水平土圧が増えて一定値に落ち着いた状態の土圧 | ○(正しい) | 最大値 |
| 5 静止土圧は地盤に水平変位が生じない状態の水平方向の土圧 | ○(正しい) | 壁が動かない状態 |
選択肢2は前半の言い方が正しいので、最後の向きだけを見る必要があります。杭が沈む向きを思い浮かべると決まります。
選択肢2のポイント(ここが誤り)
周面抵抗力は、杭が沈もうとするのを周りの土が縦向きの摩擦で押しとどめる力です。先端支持力と足して杭の鉛直支持力になります。
杭軸直角方向にはたらくのは水平抵抗で、地震時の水平力に対して効く別の量です。同じ杭の話でも役割が違います。
平成27年度Ⅲ-2は同じ5つの記述を並べ替えたもので、正答が3番目でした。誤りの肢が2番目から3番目へ動いています。
覚え方
- 周面抵抗力は杭軸方向の摩擦
- 軸直角方向は水平抵抗の話
- 土圧は主働・静止・受働の順に大きい
理解度チェック
杭の周面抵抗力はどの向きにはたらくか。
杭軸方向です。杭が沈もうとするのを周りの土の摩擦が止めます。
この設問は他の年度にも出ているか。
平成27年度Ⅲ-2に出ています。同じ5つの記述を並べ替えてあります。
出典
- 公益社団法人 日本技術士会「平成24年度 技術士第一次試験問題〔専門科目 建設部門〕」2ページ Ⅳ-4
- 公益社団法人 日本技術士会「平成24年度 技術士第一次試験 試験問題の正答」
※ 問題文と選択肢は掲載していません。上の表は各選択肢で問われている論点で、実際の設問は公式PDFで確認できます。
※ この記事の確認日:2026年7月
▼平成24年度 建設部門(35問中 解説15問)▼
- Ⅳ-1 液性限界と塑性限界の差は塑性指数
- Ⅳ-2 間隙比は密度の比から1を引く
- Ⅳ-3 非排水せん断強度は一軸圧縮の半分
- Ⅳ-4|周面抵抗力は杭軸方向にはたらく
- Ⅳ-5 無視できるのは速度水頭
- Ⅳ-6 過圧密は有効土被り圧が小さい
- Ⅳ-7 台形の図心は下底側に寄る
- Ⅳ-8 3つの年度に同じ設問が出ている
- Ⅳ-9 集中荷重2点なら台形の折れ線
- Ⅳ-10 支圧接合は溶接と併用しない
- Ⅳ-11 幹線道路にはB活荷重
- Ⅳ-12 水セメント比が大きいと中性化が速い
- Ⅳ-17 損失も足せば全体は一定
- Ⅳ-18 有義波は波高で選ぶ
- Ⅳ-19 ドレーン工は水を抜く工法
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