平成24年度 技術士第一次試験 建設部門 Ⅳ-6 を解説、過圧密は有効土被り圧が小さい
平成24年度 技術士第一次試験 建設部門 Ⅳ-6は、土の圧密に関する問題です。この問題では、5つの記述のうち最も不適切なものを選びます。
この問題のポイント
この問題は、過圧密という状態の意味が分かっているかを問うものです。引っかけの核心は大小関係を逆にしてある点で、過圧密は有効土被り圧のほうが小さい状態です。
この誤り肢は平成25年度Ⅲ-4と同じ内容で、正答も1番目のまま置いてあります。書き方は平成24年度が「用語の一つ」、平成25年度が「用語の1つ」です。
※ 問題文と選択肢そのものは、公益社団法人 日本技術士会が公開している公式PDFで確認できます。
正答:選択肢1(最も不適切なもの)
> この論点をやさしく解説:有効応力|全応力から間隙水圧を引いた値
各選択肢の正誤
5つのうち4つは圧密の基本用語です。誤りは1つで、大小関係が逆にしてあります。
| 選択肢 | 正誤 | 解説 |
|---|---|---|
| 1 過圧密とは有効土被り圧が先行圧密圧力より大きくなっている状態 | ×(誤り) | 小さい状態が過圧密。昔もっと大きな荷重を受けていた |
| 2 一次圧密は熱伝導型圧密方程式の解に従う圧密度100%までに対応する部分 | ○(正しい) | 過剰間隙水圧が消散する過程 |
| 3 圧密降伏応力は弾性的な過圧密の範囲から塑性的な正規圧密の範囲に移行する境界の応力 | ○(正しい) | e−logp曲線の折れ点 |
| 4 K₀圧密は三軸圧密試験で円柱供試体の外周面の側方向変位が生じない状態で行う圧密 | ○(正しい) | 実地盤に近い条件 |
| 5 過剰間隙水圧は圧密終了時の定常状態の間隙水圧を基準とし、それを上回る分の間隙水圧 | ○(正しい) | 時間とともに消える分 |
選択肢1は「過去に受けた圧密履歴を表す用語」という前置きが正しいので、最後の大小だけを見る必要があります。
選択肢1のポイント(ここが誤り)
過圧密は昔もっと大きな荷重を受けていた土です。その荷重が取り除かれたので、今の有効土被り圧は先行圧密圧力より小さくなっています。
この誤り肢は平成25年度Ⅲ-4①と同じ内容で、「用語の一つ」が平成25年度では「用語の1つ」と書かれています。設問の残る4つは別の記述に替えてあるのに、誤り肢だけが同じ位置で使い回されています。
選択肢4のK₀圧密は側方に広がれない状態の圧密です。実際の地盤は横に無限に広がっているので、この条件が実状に近くなります。
覚え方
- 過圧密は有効土被り圧が先行圧密圧力より小さい
- 正規圧密は両者が等しい
- K₀圧密は側方に広がれない状態
理解度チェック
過圧密とはどんな状態か。
現在の有効土被り圧が先行圧密圧力より小さい状態です。昔もっと大きな荷重を受けていました。
K₀圧密とはどんな圧密か。
供試体の外周面が側方に動かない状態で行う圧密です。実地盤に近い条件になります。
出典
- 公益社団法人 日本技術士会「平成24年度 技術士第一次試験問題〔専門科目 建設部門〕」3ページ Ⅳ-6
- 公益社団法人 日本技術士会「平成24年度 技術士第一次試験 試験問題の正答」
※ 問題文と選択肢は掲載していません。上の表は各選択肢で問われている論点で、実際の設問は公式PDFで確認できます。
※ この記事の確認日:2026年7月
▼平成24年度 建設部門(35問中 解説15問)▼
- Ⅳ-1 液性限界と塑性限界の差は塑性指数
- Ⅳ-2 間隙比は密度の比から1を引く
- Ⅳ-3 非排水せん断強度は一軸圧縮の半分
- Ⅳ-4 周面抵抗力は杭軸方向にはたらく
- Ⅳ-5 無視できるのは速度水頭
- Ⅳ-6|過圧密は有効土被り圧が小さい
- Ⅳ-7 台形の図心は下底側に寄る
- Ⅳ-8 3つの年度に同じ設問が出ている
- Ⅳ-9 集中荷重2点なら台形の折れ線
- Ⅳ-10 支圧接合は溶接と併用しない
- Ⅳ-11 幹線道路にはB活荷重
- Ⅳ-12 水セメント比が大きいと中性化が速い
- Ⅳ-17 損失も足せば全体は一定
- Ⅳ-18 有義波は波高で選ぶ
- Ⅳ-19 ドレーン工は水を抜く工法
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